木造三階建住宅は、基準法上、壁の多い建物となります。日本の民家の持っていた、水平に広がる空間とは別物なのです。屋根は軽量のほうが構造上有利なので、金属などが選ばれます。外壁にはサイディングを張った、洋風(?)の住宅が多いなかで、古くからのこの地方の民家の意匠を引き継いだ三階建住宅もちらほらと目にしました。上の写真の家も、屋根だけ見れば瓦葺で、妻面には木組みを表現した北陸らしいデザインですが、鉄筋コンクリートの一階が、完全に地面との決別を語っています。

Back Next