平安神宮からは二条通りまで歩き、東山駅で地下鉄に乗って京都駅へ。デパートで、今夜と明日朝の食料と飲み物を買い込みます。7番線のホームで待っていると、「なは・あかつき」のヘッドマークをつけたブルートレインが静かに入線してきました。おめあての、二人用個室「デュエット」に入って、やっと一息。20時02分、九州へ向けてスタートしました。
早速、晩餐の開始です。かつては鹿児島まで楽しめた「なは」の旅も、熊本まで縮小され、とうとうこれが最後・・・「なは」の名は、昭和43年(1968)に昼間の特急として登場。当時まだ沖縄は占領下でした。40年前になるのですね。寝台特急になったのは、昭和50年にです。しみじみ飲んでいると、三宮を過ぎたところでアナウンスが入り、ライトアップされた明石海峡大橋が見えるとのこと。個室のドアを開けて、海側の廊下に出ると、他の個室からもぞろぞろみんな出てきて、ガラスに顔をくっつけて車窓を楽しんでいました。家族連れが多く、年末の雰囲気が高まります。下は、夜景モードのスローシャッターで撮った、ブレブレの明石海峡大橋です。
旅の初日は、たった一日とは思えないくらいに長く、旅立ちまでの疲れもたまっていたので、心地よく眠りにつくことができました。
それでも明朝は6時前には起きてしまい、まだ暗い車窓を楽しみます。6時17分には、鳥栖で、長崎へ向かう「あかつき」を切り離し、ますます寂しくなって熊本を目指します。右の車窓に雲仙の特異な山容が現れてきたころから、寝具を片付け、簡単に朝食を済まし、荷物を整えたところで下の写真を撮りました。4号車5番個室です。
やがて、懐かしいメロディを伴ったアナウンスが熊本を知らせると、九州新幹線で工事中の駅舎が近づいてきて、7時36分、熊本着。11時間半の「なは」の旅の終わりです。下の写真は、熊本駅の1番線ホームから離れていく後ろ姿です。お疲れ様でした。
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