敷地のある集落に隣接して、「浮野の里」という自然の保護区があります。地元の人は「うきや」と呼んでいますが、「うきの」という表記もあります。上の写真で、レンゲの奥のほうに見えるクヌギの並木が「浮野の里」の一部です。以下、パンフレットからの引用です。
加須市のほぼ中央部にある「浮野(うきや)」は、氷河期に形成された谷(地下谷・・・現在は地下水脈になっている)の上に、低温なので腐りきらない植物(泥炭)が何層にも重なって浮かんでいる状態の湿原です。昭和22年の利根川決壊による洪水時には、この部分だけ浮上したことが確認されています。そしてここには、地下水脈による冷温により、関東平野ではほとんど見ることのできない高原性植物「トキソウ」などの希少植物が自生しており、「浮野」とともに「加須の浮野とその植物群」として埼玉県天然記念物に指定されています。
この「浮野」周辺の多門寺・北篠崎地区は、昔ながらの“武蔵野の面影”を残す美しい田園地帯であるとともに、新田開発の名残をとどめる田堀、クヌギ並木、屋敷林等の貴重な自然や歴史的資源が残されており美しい景観を形成しています。
また、この美しい景観を保全するため地域の有志により結成された住民活動組織「浮野の里・葦の会」は、浮野の里のクヌギ並木は農道当の除草清掃、木々の植栽作業、希少植物の保護を行うとともに、自ら育てた花菖蒲園や田堀を利用した地域活性化イベント「浮野の里・アヤメ祭り」(6月上中旬頃)を開催するなど、景観の保全と地域の活性化のための積極的な活動を行っています。
|