monthly column |
2009 春の旅 |
3月25日、南日本銀行本店
鹿児島のメインストリート、市電の通る「電車通り」と、「朝日通り」の交差点に建つ銀行です。軽薄な現代建築の銀行が多くなったなかで、古典主義の柱と梁(オーダー)と、パラディオ窓(ルネサンスの建築家、パラディオが用いたアーチ窓)を大胆に用いた外観は、堂々と存在を主張しています。交差点という立地を活かし、交差点に向けてメインの入り口を開き、コーナーの部分を強調したデザインは、都市環境を意識して、共感を持てます。
竣工は昭和12年。鹿児島県技師三上昇氏の設計と伝えられています。時代の変化のなかで建て替えの話もあったそうですが、昭和42年、部分的に地下1階地上8階に増築され、今日にいたっています。登録文化財。
Back Next |