・・・4.備前焼が出来るまで・・・
|1.備前焼のことわざ|2.備前焼の不思議な効用|3.選び方のポイント|5.備前焼の種類| |
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1 土 |
うわぐすりをかけない備前焼にとって土が生命です。土の選定の良否が、作品の出来上がりにまで影響を及ぼすといっても、決して言い過ぎではありません。ですから作家の土に対する執念はたいへんなもので、土を掘るときから実際に使えるようになるまで作家自身で手をかけ、またいい土を確保するためにはどんな犠牲でも払うほどです。 |
2 成形 |
備前焼の作家が作品を作るときは主にロクロを使います。ロクロには昔から一般的に使われている手で回す「手ロクロ」、あるいは朝鮮から伝わったといわれる足で蹴って回す「蹴ロクロ」、それに電気を利用して回す「機械ロクロ」の3通りがあり、現在備前で使われているのは「機械ロクロ」と「手ロクロ」です。 |
3 釜詰め |
ロクロなどを使って作った作品は十分に乾燥させて、釜詰めします。作品の置き方一つで、火の回りぐあいが違い、作品と作品を置く距離によって、美しい窯変になったり、全く駄目になったりしてしまうので作家にとって神経を使う作業です。 |
4 窯焚き |
備前の土は火に対して非常に敏感ですから、どれほど形よく作品をつくっても窯焚きがうまくいかなければ良い色に焼きあがらないばかりか、割れたりもします。火の回りぐあいや灰の飛び具合までも計算に入れて窯詰めしたものを、その計算通りに、思うように焚きます。普通1週間から12日ぐらい火の調節をしながら焚きつづけます。
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トピックス |
窯の中の温度が上がるにつれて、一種独特の泣き声(窯鳴り)が聞こえてくるそうです。
備前焼は他窯に比べて窯焚きが異常に長いです。これは、備前焼の土がやけ味の良さに反比例して極めて耐火度が低いということと、素焼きを経ないで本焼きを行う一発勝負の焼き物だからです。 |
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5 窯開き(窯出し) |
窯焚きをやめてから、5日から1週間、窯を完全に密閉して、自然に窯をさまします。窯から外に運び出される作品は、予想以上のすばらしいものがあったり、想像していた色と全く違った色になっていたりと、作家にとって窯出しは恐ろしくもあり、またこれほどたのしいものはないといわれています。 |
トピックス |
釉薬使わないだけに、同じ土で、同じ窯で焚いた作品でも、置いた場所によって、土味や肌合い、違う景色のものが焼きあがります。こうしたことが備前焼が他の焼き物とは違う大きな点です。
= 二つと同じものがない!! |
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