地球ゴルフ倶楽部 パー4
ヘローコース 6番


ゴルファーの条件


・・・スコアだけにガツガツすると自分が見えなくなる。もちろん、ふり返る余裕など生まれようもない。この姿は利益だけ求める悪徳商人に似て醜悪の極みだが、本人は気がつかない。その結果、スコアという名の悪魔に「分別」まで売り渡して、反対に「軽蔑」を買うことになる。

 「ゴルファーは2種類に分けられます。スコアだけが大事な人と、スコア以外にも何かを求めようとする人です。私は直截(ちょくさい)的に知性派と非知性派、上品と下品、ゴルフが似合う人と似合わない人、一緒にプレーしたい人と絶対にゴメンという人、バカの棒振りと賢者の散策、成り金の悪趣味と精神貴族、さまざまな言い方で両者にぴしゃりと線引きしています。

 いかに非難されようとも、事実から目をそむけるわけにはいきません。下劣な人間はゴルフでも下劣です。車から空きカンや吸い殻を投げ、道にツバを吐き、車内でも足を組む非常識な人間が、ゴルフ場に限って常識的にふる舞うとは考えにくい話です。ゴルファーは2種類、この事実を頭に叩き込んでください。

 もしスコアが気になるというならば、思い切ってスコアカードなど持たずにプレーしてみてください。この快挙によって飛躍的にマナーも向上するはず。それまで見えなかった景色、レイアウト、同伴競技者のプレーぶり、四季の移ろいまでが悠々眺められることに一驚すると思います」

ハリー・バードンの名言「本物のゴルファーの条件」
(ハリー・バードン=全英オープン優勝6回。オーバーラッピング・グリップの考案者。現在米ツアーの年間平均ストローク第1位のプロに与えられる「バードン・トロフィー」にも名をとどめる。)

週刊ゴルフダイジェスト10/26  1999NO.40より


「ゴルフほど万人向けのゲームはない。誰だって好きにならずにいられない魅力に満ち溢れている。しかし、だからといって誰もが立派なゴルファーになれる保証はない。1人前になるためには、次に述べる5つの約束事だけは必ず守って欲しい」

「たとえ口が裂けても、人のプレーに干渉してはならない。断固、沈黙せよ」
 自分自身を含めてほとんどのゴルファーがお節介である。ヘッドアップだ、スウイングが早い、スタンスが・・・ ・・・ゴルフは徹底した個人技のゲームであって、もし相手に敬意を払うならば「その人のやり方」に口出しするのは失礼にあたる。

 さらに悪質な光景が、しばしばグリーン上で目撃される。・・・「打ってない」「強すぎる」 人のパッティングに対して即座に批判の声を浴びせるのだ。それでは伺いたい。あなたのパッティングは強すぎず弱すぎず、いつも絶妙な力加減なのだろうか。・・・「打ってないよ」言葉は短いが、人間の本質は末端に露呈される。彼は思いやり乏しく、傲慢な性格であり、他人の不幸に目を輝かせる卑しさと、無造作に人を見捨てる冷酷さまで感じられる。

「自分にきびしく、他人に優しく」
・・・たとえばグリーン上、自分のボールをマークするのに人のラインおかまいなし、失礼と言いながらまたいでいく。正しいマナーでは、いかなる場合でも相手のボールのうしろに回るのだ。どれほど遠回りになろうとも、絶対に人のラインだけはまたがない。

・・・ボビー・ジョーンズほどの温厚な紳士でさえ次のように書いている。「パッティング・ラインとはゴルフにおける聖域であり、そこが踏まれたとき、私は泥靴で顔を踏まれたのと同じ不快を感じる」

 ・・・当然のことだが人が打つとき静粛にするのも、極力視野から遠ざかってショットの邪魔をしないのも、相手に対する配慮がめぐりめぐって自分に戻る法則から生まれたゴルフの知恵である。

「ルールは2つ承知していれば十分。即ち、あるがままにプレーせよ、自分に有利にふる舞わない」

「必ず誰かに見られている」

「能書きたれるヒマがあったら、1球でも多く練習すること」

「ゴルフの処方箋」夏坂 健著より
幻冬舎文庫 1999年11月25日発行


6番ホール(パー4)あなたのスコアは、
・ハリー・バードンの5カ条すべて守っている。・・・3
・4つは守っている。・・・4
・3つは守っている。・・・5
・2つ以下である。・・・6

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