このオークションのコールの意味を説明しておきましょう。

W	N	E	S
-	-	-	1
2	2	パス	3
パス	パス	パス

コールには次表のとおり、オークション本来の意味とハンド情報がふくまれています。

ビッド	セリ	ハンド情報
1	スペードで７個	スペード５枚、１３ポイント以上。
2	ハートで８個	ハート５枚、１０-１６HCP。
2	スペードで８個	スペード３枚、６−９ポイント。
パス(E)	パス	サポートできない。
3	スペードで９個	ポイントが上限ならレイズせよ。
パス(N)	パス	下限なので、レイズできない。

このハンド情報を使ってパートナー間で最適のコントラクトを決めるのです。

参考まで、４人のハンドは下図を示しておきます。

Dealer : S Both : NV	J1095 83 K73 Q642
3 AKJ964 1098 K72		Q7 102 6542 AJ984
	AK8642 Q75 AQJ 10

ポイントとかHCPはハンドの強さの尺度です。サポートとはパートナーのビッドしたスートの枚数が規定数あることです。レイズというのはレベルをあげることです。ととえば3Sを4Sにすることです。

これらは、この教室のビッデングの基本コースで説明してありますので、ここでは聞き流して置いてください。

さて、オークションでコントラクトとデクレアラーが決まると、デクレアラーの左隣のデフェンダー（この場合はW）がカードをリードします。これを、オープニング・リードといいます。オープニング・リードは普通伏せて出します。そして、オークションの質疑が終了したら、表向きにします。

オープニングリードはそれまでのビッデングの情報を基にしてきめるので、難しい作業ですが、定石があります。この場合は、恐らく、Kをリードするでしょう。

オープニングリードがされると，ダミーは自分のハンドをテーブルにスート毎に並べて公開します。カードはデクレアラーからみて昇順にならべ、トランプ・コントラクトのときは、切札を右側におきます。ダミーはプレイに自発的に関与せず、デクレアラーの指示に従ってカードをプレイします。

これが�Bプレイの始まりになります。

この後、デクレアラーはダミーのハンドをみてプレイ計画をたて、それを実行します。

ここで、各プレイヤーの心得を簡単に説明しておきましょう。

デフェンダーはカード・シグナルを活用して、コントラクトを作らせないようプレイします。

いろいろなプレイ・テクニックがありますが、これは他のコーナーで説明しましょう。

オークションでは、コールでハンド情報を伝えていました。

カードシグナルとはカードの出し方でスートの情報を伝える方法です。これも、プレイのコースで説明します。

それから、トリックの処理ですが、これはトリックごとに、各プレイヤーが自分の前に・・・勝てば、縦に、負ければ、横に ・・・カードを順番に並べていきます。

ラバーブリッジでは、いまでもそうしているプレイヤーがいると思います。

しかし、デュプリケート・ブリッジでは、自分の前に並べます。
プレイが終わったら、カードをボードのポケットに戻さなければならないからです。

また、あとでハンドの検討やエラー発生時の検証に役立つので、ラバーブリッジでも、この方法を使ったほうがよいでしょう。

では、採点法を説明しましょう。

■ブリッジの採点法

プレイが終了すると、その結果によってスコアをつけます。
ブリッジの採点法は複雑ですが、この複雑さがブリッジを面白くし、今日の隆盛をもたらした一因でもあります。

前頁の例題では、Kのリードなら、3Sはメークします。ハート以外のリードなら、１０トリックとれます。
3Sで１０トリック取った場合のスコアを計算してみましょう。

もし、4Sをビッドして１０トリック取ったとすると、この場合のスコアは

となります。

ゲームがあるのに、ゲームをビッドしなければ、スコアで損をします。
このように、ブリッジでは、ビッデングの役割が重要になります。

「ラバー・ブリッジ」と「デュプリケート・ブリッジ」では，採点法は部分的に異なりますが、ここでは、デュプリケート・ブリッジのスコア表を示しておきます。
「シカゴ」にも使えるので、これを覚えておけば充分でしょう。

大丈夫ですよ。携帯用のスコア・カードもあります。

（１）基本得点表

（２）コントラクトを作った時のスコア

そうです。
ゲーム・ボーナスはトリックスコアが１００以上になるコントラクトに与えられます.
スモールスラム・ボーナスは、6C,6D,6H,6S,6NT を作った時のボーナスです。
グランドスラム・ボーナスは、7C,7D,7H,7S,7NT を作った時のボーナスです。
パートスコア・ボーナスはゲーム未満のコントラクトに与えられるボーナスです。

ダブル・メークはダブルをかけられたコントラクトを作った時に与えられます。リダブル・メイクはオポーネントがダブルをかけた時にリダブルして、コントラクトを作った時にあたえられます。