リストA RKCB 3 2003/10/5
説明
使用条件
レスポンス
4NTビッダーの選択
切札スーツの決め方
K枚数の聞き方
切札Qの有無の聞き方
練習問題
参考事項


■ 参考事項

0314方式

4NTに対するレスポンスのオリジナル方式です。
55の情報が1430方式と逆になっています。

レスポンス   キイカードの枚数
5 = 0か3枚
5 = 1か4枚
5 = 2枚で切札のQなし。
5 = 2枚で切札のQあり。

RKCBの主流はまだ0314方式で、大半の本は、RKCBをこの方式で説明しています。(BWS2001でも0314方式がデフォルトになっています)
1430方式を推奨しているのはEddie Kantarで、 KantarSeagramが各々自著でこの方式を説明しています。

Qアスクを使わなければ、初心者はどちらを採用してもかまわないでしょう。
初めてのパートナーと組む時は確認が必要です。

どちらの方式がよいか

Kantarは、0314方式は弱いハンドで4NTを使う場合に適し、
1430方式は強いハンドで4NTを使う場合に適していると解説しています。
Kantarの本では、4NTはもっぱら切札がメジャーの場合に使い、切札がマイナーのときは違うビッドを使います。
(これは、リストBなので、ここでは取り上げません。)


Qアスクのレスポンス

55 に対するQアスクのレスポンスには多くのバージョンがあります。
Qの有無だけを答える方式を本文で説明しました。
ここでは、キング情報を付加する方式を2つ補足説明します。

Seagram方式

これは"25 Bridge Convention You Should Know"Seagramが採用している方式です。

レスポンスは次表のようになります。
Qがないとき、切札がスペード以外では切札でサインオフできません。
スモールスラムのチェックに使うのは切札がスペードの時だけにしたほうがよいでしょう。

Qがない 最低の切札スーツでサインオフする。
(切札がスペード以外では、スモールスラムになることがある。)
Qがある サイドにKがなければ、スモールスラム。
サイドにKがあれば、スモールスラムより低いレベルでそのスーツをビッドする。(複数の場合は、低いレベルでビッドできるスーツを示す。もとのランクの高低ではなく)
スモールスラムより高くなる時は、5NTをビッドする。

例題1

切札
 
N S
1 2
3 4NT
5 5
?  
   
Q ?
NO 6
YES 6
+K 5NT
+K 5
+K 5
N S
1 2
3 4NT
5 5
?  
   
Q ?
NO 6
YES 6
+K 5NT
+K 5NT
+K 5


切札
 
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 6
YES 6
+K 6
+K 5NT
+K 5
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 6
YES 6
+K 6
+K 5NT
+K 5


切札
 
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 5
YES 6
+K 6
+K 6
+K 5
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 6
YES 6
+K 6
+K 6
+K 5NT


切札
 
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 5
YES 6
+K 6
+K 6
+K 5
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 5
YES 6
+K 6
+K 6
+K 6


例題2
N E S W    Nのハンド ?
1 / 2 /    A9642  Q873  K8 K2 6
3 / 4NT /    KQ642  K873  K98 2 5
5 / 5 /  Q9642  Q873  AK Q2 6
?      A9642  J873 KQ8 2 5
       KQ62  Q873  AK9 Q2 5

Kantar方式

Kantar4NTを切札がメジャーの時だけに使います。
Qアスクに対する答え方は次表のようになります。

Qがない 最低の切札スーツでサインオフする。
Qがある サイドにKがなければ、5NT。
サイドにKがあれば、そのスーツを最低レベルでビッドする。


切札
 
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 5
YES 5NT
+K 6
+K 6
+K 5
N S
1 3
4NT 5
5 ?
   
   
Q ?
NO 5
YES 5NT
+K 6
+K 6
+K 6

ハートが切札の場合は、5には5をビッドし、パートナーはキイカードの持ち数でレスポンスを決めます。

N S
1 3
4NT 5
5 ?
キイカード アクション
パス
Qアスクとして処理

Q ?
YES 5NT
+K 6
+K 6
+K 5

ハートが切札の場合、5に5をビッドするのは、グランドスラムが目的のQアスクになります。

□キイスーツ

RKCBでは切札のKQが有用な情報となるので、4NTでキイカードを聞く前に、切札が決まっていなければなりません。フィットしたスーツが1つだけの時は問題ありません。
しかし、フィットがない場合やフィットしたスーツが2つあるときは、流派によってキイスーツの決め方が違ってきます。
参考まで、他の流派の基準を紹介しておきます。

KANTAR   [ROMAN KEYCARD BLACKWOOD (1993)]

[フィットしたスーツがない場合]
  • (A案)4NTをブラックウッドとして扱う。
  • (B案)4NTの直前にビッドされたスーツ。 ただし、例外適用あり。
[フィットしたスーツが2つの場合]
  • 2つのスーツのQを情報として扱う。
  • アスクビッドとレスポンス方式を変える。
詳細説明はリストAの範囲外なので省きます。

KLINGER   [GUIDE TO BETTER DUPLICATE BRIDGE(1993)]

フィットスーツがない場合は、4NTの直前にビッドしたスーツをキイスーツとする。

GRANOVETTER   [BRIDGE CONVENTIONS IN DEPTH(2003)]

フィットスーツがない場合は、Kantarと同じ。
B案を使うときでも、1レベルのスーツオープンに対する4NTは例外で、普通のブラックウッドとしている。

(KLINGER) (GRANOVETTER)
N S
1 4NT
   
A942
 6
 A7
AKQ965
QJ104
 KQ4
 K7
AQ64
キイカードをきく。 Aの情報だけをきく。


□ボイドがある時

ボイドのあるハンドでは、ブラックウッドと同様、すぐには RKCB を使いません。
エースのあるスーツとボイドのあるスーツが同じなら困ります。

また、1つのスーツにクイックルザーが2つある場合も使用を避けた方が良いでしょう。
これらの場合は、キュービッドを使ってスラムにトライします。

例:          
N E S W    Nのハンド
1 / 3 / AK743 - KQ3 KQJ42
4      AK743 A Q3 KQJ42


4NTがブラックウッドでない場合

次の4NTはブラックウッドではありません。スラムへの誘いです。

N E S W   N E S W
1NT / 4NT   1NT / 2 /
2 / 4NT
(定量4NT) (定量4NT)
N E S W   N E S W
1 / 2NT /  1 / 1 /
4NT 1NT / 4NT
(定量4NT) (定量4NT)
 

4NTに妨害があったとき

オポーネントが4NTにオーバーコールで介入した時の対策は次のとおりです。介入が切札の5より低い時はDOPI、高いときはDEPOを使います。

DOPI

介入スーツのランクが切札の5より低いときは次のように処理します。

N E S W
1 / 3 4
4NT 5 ?  
KEY-CARD ?
0 X
1 /
2 1st STEP
3 2nd STEP


DEPO

介入スーツのランクが切札の5より高いときは、次のように処理します。

N E S W
1 / 3 4
4NT 5 ?  
KEY-CARD ?
0/2 X
1/3 /
4 1st STEP



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