デフェンスの常識 1

2004/5/30


デフェンスの基本
パートナーのリード
オポーネントのリード
自分からリードする
デスカード

 

 デフェンスの基本

オープニングリードはダミーハンドをみてプレイできますが,第2トリック以降は,デフェンダーはパートナーとディクレアラーのハンドを想定してプレイすることになります.

デフェンスでは,プレイするカードで,ハンド情報を教えることができます.したがって,デフェンダーはこの約束事(取り決め)をマスターして,パートナーがプレイするカードの情報を見過ごさないようにしなければなりません.

コントラクトブリッジでは,また,プレイに関する定石がたくさんありますが,これらも,ミニブリッジは有効です.

ディクレアラーはプレイの前にプレイ計画をたてますが,デフェンダーも,やはりデフェンス計画が必要です.

(1)自分達に必要なトリックをとる計画を立てる.

自分のウイナー,パートナーのオープニングリードとHCP及びダミー・ハンドから計画をたてます.

(2)ディクレアラーのプレイ計画を妨害する.

ダミーのハンドが参考になります.例えば,スート・コントラクトで,ダミーに短いススートがあれば,切札をリードして,ラッフィング力を減らすとか,ノートランプで,ダミーに長いスートがあり,サイドスートにエントリーがなければ,ダッキングして,エスタブリッシュを阻止します.

また,デクレアラアーにあいまいな情報を与え,迷わせるのも戦術の一つです.

 
 

 パートナーがオープニングリードした時

リーダーのパートナーは3番目にプレイするので,「サードハンド」といいます.サードハンドのプレイするカードは,パートナーのリードしたカードとダミーのハンドによって変わりますが,基本的には,つぎのようになります.(2005/04/25)

(サード・ハンドの心得)

  • スポットカードのリードには,そのトリックに勝てるカードをプレイする.
  • 絵札のリードには,シグナルを送る.

■ スポット・カードのリード

この場合,サードハンドは最高カードをプレイします.このことを,「サード・ハンド・ハイ」(Third Hand High)といいます.

しかし,ダミーに絵札があれば,中位のカードをプレイすることを検討します.

また,フォースベストには,11のルール」を使います.

 

□ ダミーに絵札がない場合

この場合,次の定石があります. 

  • ハイエストをプレイする.
  • 連続した絵札があれば,最下位の絵札をプレイする.
(A) 654  
2
KJ3

パートナーの2に,最高のKをプレイします.

 

 

(B) 654  
7
KQ3

この場合は,連続した絵札があるので,Qをプレイします.

SAで勝てば,KEにあることが分かります.)

 


□ ダミーに絵札がある場合

ダミーの絵札より上位のカードを持っているとき,そのカードはダミーの絵札がプレイされたときに使うようにします.

●ダミーがスポットカードをプレイした時

  • 第2ハイエスト(9以上)があれば,それををプレイする.
  • なければ,ダミーに絵札のない時の「決まり」を使う.
(A) J54  
2
KQ83

Qをプレイします.

 

 

 

(B) Q54  
2
KJ3

Jをプレイします.

 


(C) K54  
2
A93

この場合は,AKの補足用に確保しておき,9をプレイします.

 


●ダミーが絵札をプレイした時

前項と同じ考え方で処理します. 勝てなければ,シグナルを発信します.

(A) Q54  
2
AK83

Kをプレイします.

 

 


(B) A54  
2
K83

8をプレイして,シグナルをおくります.
8はハートのリード続行を要求しています.
「 シグナル」参照

 

□ 練習問題

コントラクトはノートランプです.Eはどのカードをプレイしますか.

(1)   864  
  5 Q92

(2)   K54  
  3 Q74

(3)   62  
  3 KQ4

(4)   K76  
  3 AQJ

(5)   Q62  
  3 K103


■ 絵札のリード

パートナーが絵札カードをリードした時,シーケンスからのリードです.ノートランプ・コントラクトなら,そのスートのエスタブリッシュを優先します.

そのため,ブロッキングに留意し,シグナルを活用します.

 

□ アンブロッキング.

そのスートが絵札のあるダブルトンなら,オーバーテイクして,ブロッキングを防止します.

(A) 873  
K
A5

コントラクトはNTです.
パートナーのオープニングリードは,多分,KQJxKQ10xからのリードです.5をプレイすれば,ハートのプレイは2トリック目でストップしてしまいます.ブロックしないように,Aでオーバーテイクし,5を返します.

(B) A73  
Q
K5

コントラクトはNTです.パートナーのハンドは,多分,QJ10xQJ9xです.ダミーがAをプレイしても,Kをプレイして,ブロッキングを防止します.

 


□ シグナル.

絵札のリードに対し,スポットカードでシグナルを送ります.

  • 高いカード=このスートに関心あります.(Encourage)
  • 最低のカード=このスートに関心ありません.(Discourage)
  • ハイ・ロー=リードを続けて下さい.(Come-on)

この種のシグナルをアティチュード・シグナル(Attitude signal)といいます.

(A) 762
654
 
K 43
93

スペードが切札です.オープニングリードがKで,Aを保証しています.
9をプレイすると,パートナーはAを続けてリードするでしょう.3をプレイします.これで,シグナルは完結し,パートナーはローカードをリードしてきますから,ラフします.

(B) 93  
K
852

この場合は,2をプレイします.パートナーは他のスートへの切替を検討するでしょう.

 

 

□ 練習問題

A.コントラクトはノートランプです.Eはどのカードをプレイしますか.

(1)   32  
  K 987

(2)   54  
  Q 1074

(3)   32  
  Q A84

B.切札はスペードです.Eはどのカードをプレイしますか.

(1)   J106  
  K 72

(2)   62  
  K 43

(3)   J852  
  K Q943

(4)   1087  
  K QJ2

(5)   1087  
  K Q4


■ ルール・オブ・エレブン [Rule of eleven]

パートナーのスポットカードがフォースベストの時,絵札をプレイしないで済むことがあります.

それは,次の算式で,ディクレアラーが所有する,上位カードの枚数が分かるからです.

 

□ 算式

11−(リードしたカードの数字)〕=
   リーダー以外にある,上位カードの枚数.


(A) Q94  
5
K107

5がフォース・ベストなら,ダミーとEとディクレアラーにある6以上のカードは(11-5=)6枚です.ダミーにQ,9EK,10,7 があるので,ディクレアラーには1枚しかありません.7をプレイします.

 

□ 練習問題

(1) K64  

7


AJ93

(2) Q84  
5
K96

(3) Q93  

7


KJ108

 

 


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