「嵐を呼ぶジャングル」11:アクション仮面vsパラダイスキング


あらすじ

コロシアムで向かい合うアクション仮面とパラダイスキング。そこには防衛隊の4人もいます。防衛隊のみんなが応援する中、アクション仮面とパラダイスキングの決闘が始まります。しかし、戦いはパラダイスキングが優勢に進めていきます。と、そこにしんのすけや束縛から解放された大人たちが入ってきました。しんのすけはアクション仮面に必死に声援を送ります。しかし、アクション仮面はパラダイスキングに対して防戦一方です。しんのすけは涙目になり、みんなにもアクション仮面を応援するように言います。ということで、大人たちもみんなでアクション仮面を応援し始めます。すると、アクション仮面も攻撃し、互角の勝負へと移っていきます。するとパラダイスキングはサルたちに命令を出します。サルたちは柵にしていた竹を組み替え、コロシアムにジャングルジムのようなものを組み立てました。ここから第2ラウンドということになりますが、パラダイスキングは軽やかに組んだ竹の上に飛び移っていきます。アクション仮面は降りて戦うように言いますが、パラダイスキングは聞き入れません。するとしんのすけが竹をよじ登っていきます。しかし足を踏み外し、しんのすけはパラダイスキングのアフロヘアーの中に落ちてしまいます。パラダイスキングはアフロがめちゃくちゃになってしまい、アクション仮面は助かりました。

個人的感想など

このシーンでは、「オラ、正義の味方のアクション仮面が好きだもん!正義の味方はかっこいいんだぞっ!強いんだぞっ!悪者なんかに負けないんだぞっ!今はやられてても、絶対最後は勝つぞっ!お前みたいな爆発頭に、アクション仮面が負けるわけない!」というしんのすけの叫びがすべてです。前々から、この映画の中ではしんのすけのアクション仮面に対する気持ちがよく表れていましたが、ここでその気持ちが大爆発しますね。パラダイスキングが、アクション仮面のことをガキ相手のインチキヒーローと言い放ち、自らが真のヒーローだと言い聞かせるのですが、しんのすけは譲りませんでしたね。普段は意味も分からないくせに生意気なことばかり言う5歳児ですが、根は素直な子どもなんです。PTAの人にも見てもらいたいシーンですね。例の台詞にウルウルきてしまいましたよ。その後、心を動かされた大人たちも架空の存在であるアクション仮面を応援するというわけで、ここの一連シーンは「ジャングル」屈指の名シーンだと思っています。
しかし、そうやって感動で心動かされた後、「タマタマつぶれた」ですものね。そして「ダメなら父ちゃんのを1つやる」「・・・大丈夫みたい」と、やっぱりクレしんだなぁ、とも思わされるわけですね。ギャグだけでなく、シリアスだけでもなく、クレしんの映画は実にバランスがいいのです。今回の作品でもそのことがしっかりと確認でき、繰り返しますがこの映画屈指の名シーンだと思います。


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