自転車と一口に言っても、自転車自体にも、ジャンルなどいろんな種類がある。
おおざっぱに例をあげると”ツール・ド・フランス”等で有名な「ロードレーサー」。
トリッキーな技やジャンプをメイクする「BMX」。
そしてハヤシダイスケが一番ハマっている「MTB”マウンテンバイク”」。
最近ではMTBはだいぶ一般的になってきて、街中でもよく見かける。
あなたの周りにも乗ってる人がいるだろうし、どんな自転車か何となく想像つくだろう。
MTBの魅力は何といってもその名の通り山、ダートを走ることにある。
山の中を、木立を縫って駆け抜ける、丘を越える、山頂に立つ。自然を感じる。風を感じる。1mと同じ顔を見せないダートを、大地を感じる。
バイクコントロール(バイクの挙動を、スピードを操るテクニック)の楽しさ、難しさ。スピードの快感。それらが自分の力で得られることの達成感。
自転車ってすごい。人間の”力”だけで1日200kmも走ったり、80kmもスピードの出せる道具って他にある?ちなみに”バイク”といったら英語で自転車のことね。
最近のMTBではサスペンションや、ディスクブレーキなどメカにも幅が増え、メカ好きにもたまらない。
そんなMTBだが、実際は街乗りで使われていることが多いようだが・・・。一度山を走ってみよう!
とは言っても、MTBのフィールドはもちろん山だけはでない。
自転車のスピードってのは、速すぎず、遅すぎず、なんだか人間のフィーリングに合うんだな。
人が歩くようなじれったい遅いスピードでなく、車で通り過ぎてしまうような速いスピードでなく、
何か気になるものがあればUターン、止まればいい、一方通行やうざったい規制なんて無い。自由なんだ。
街中の足にも、時間に余裕があれば自転車旅行なんてのも最適だ。
また環境問題やアウトドアブームの中で自転車、MTBが取り上げられることが多かったが、最近はファッション誌でも見かけることも多い。
山を走るスポーツの道具という意味でなく、街を走る生活の道具、アイテムとしてファッション的に受け入れられているようだ。
MTBの遊び心あふれるデザインやメカ、カッコ良さ、アクティブさは人を魅きつけるのだろう。
マウンテンバイクの歴史はまだ浅く、1960年代後半から70年代にかけてアメリカの西部で少年・若者達がダートロードを走って遊んでいたのが始まりだといわれる。
そしてサンフランシスコはマリン郡、タマルパイアス山で遊んでいた中の一人、ゲーリー・フィッシャーが74年にビーチクルーザーを改造しマウンテンバイクの原型「クランカー号」を作り上げる。
その後改良を続け79年には初めて「マウンテンバイク」という名前が使われる。ゲーリー・フィッシャーがMTBの祖と言われる所以。
マウンテンバイクは山・荒れ地を走るために、楽しむために生まれたバイク。
その後多くの若者達(ジョー・ブリーズやトム・リッチーらもMTBを開発)により全米に普及、81年にはスペシャライズド社が世界初の量産MTB「スタンプジャンパー」を生産、世界中に知られるようになる。
”クランカー号”
そして20数年たった現在ではマウンテンバイク(競技)の楽しみも細分化しジャンルが別れている。
(車種については”愛車”コーナー参照)
・XC(クロスカントリー)
:登り下りの起伏のある地形を走る競技。競技としては周回コース(夏のスキー場が多い)で順位を競う。
バイクとしては登りがあるためフルリジッド(サスペンション無し)、リジッド(ハードテイルとも言うフロントサスペンションのみのバイク)等軽量なもの(10〜11kgぐらい)が適している。最近ではマウンテンバイクと言えばFサスは常識になっている。フルリジッドはほとんど見ることはない。さらに最近では軽量(11〜12kgぐらい)なフルサスバイクも登場している。
・DH(ダウンヒル)
:主に下りのみの地形を走る(下る)こと。競技としてはやはり夏のスキー場が多く、ゴンドラリフトにバイクを積んで頂上まで行き、下に設定されたゴールまでのタイムを競う。
年々コースが過激になっていきバイクとしてはストロークの長い前後サスペンション搭載したエンジンなしのモトクロッサーのようなバイクと化している。重量は15〜20kgぐらい。ハデな競技で注目度が高い。
”レース”のARAIワールドカップ参照
・DS、DL、4X(デュアルスラローム、デュアル、フォークロス)
:”下り系”の競技。旗門を設置した短かめの下りのコースを二人づつトーナメント形式で競うデュアルスラローム、最近出来た新しい競技で短めで幅のある下りのコースをやはり二人づつトーナメント形式で競うデュアル。それをさらに進化させた4X。
DSはコーナーリング重視のコース。DLはジャンプ等縦の動きに富んだコース。
スラロームが旗門があり、コース(ライン)が決められているのに対し、デュアルにはコース(ライン)が決められて無く、互いが自分のよいラインを走ろうとするため接触することがあるなどエキサイティングなものとなっている。
4Xは2人で争うデュアルをさらに発展させて、4人以上で行う。
バイクとしてはとり回しがよい小さめのフレームに長めのストロークのFサス搭載ハードテイルバイク、DHバイクをフレームを小さくし、サスのストロークを落としたような感じ。ただ小さいというわけでなく補強などもされスケルトンもそれ用に考えられている。
”レース”のARAIワールドカップ参照
・FR(フリーライド)
:XCからDHまでなんでも楽しんで走ること(?)。バイクとしてはフルサス(XCで挙げた軽量フルサスよりはちょっとサスのストロークが長いようなもの。XCではあくまで路面の衝撃からの肉体の疲労を軽減する目的であるが、FRの場合、下りも積極的に楽しもうという名目のため。)が一般的。
・ED(エンデューロ)
:耐久レースと呼ばれるもの。限られた時間にコースを何周できるか競う。何人かでチームを組んで交代しながら走ることもある。自分のペースで走れるのでビギナーにお勧め。草レースに多い種目。しかし、99年から世界選手権の種目になった。
以上のようなモノが代表的なMTB競技のジャンルであると思われる。競技としてはそれぞれきちんとしたルールがあるのだが、趣味で楽しみで走る場合、決まった走り方なんてない。XCバイクで下りを走ればそれだってダウンヒルだろう。DHバイクは重くて登りでは辛いだろうがXCを走ってはいけないことはない。FRなんてそれこそ自転車メーカーのいい名目で人それぞれの走り方があるのだから、XCバイクで十分下りを楽しめる人もいるだろうし、場合によってはFRバイクはXCバイクより重いので登りは楽しめない、下りはDHバイクより楽しめない。なんて中途半端なモノになる可能性もある。下りを楽しむためならちょっとくらい登りでつらくてもがまんできるって人もいるだろうし。
どんな風に走りたいか?ってことが大事。
ちなみにこのホームページのタイトル”ハッピーライダー”はいろんなジャンル関係なく自転車・MTBを楽しく乗ってハッピーになっちゃえば(ハッピーライド)良いじゃないかということである。
MTBを楽しむフィールドとしてはこの近代化した日本では自分たちの住んでいる街の近くには少ないだろう。山の登山道や林道などの”トレイル”が主な活動場所だろうが、最近ではあちこちでMTBの専用コースもオープンされている。専用コースならハイカーの心配をすることなくライディングに集中して楽しむことが出来るだろう。
しかし自然のトレイル(といっても全くの自然ではないけど)の方が計算されてない自然の地形を楽しむことが出来る(同じ山を楽しむ者として登山客やハイカーとのトラブルに注意したい。また山の持ち主の方、山で働く人とのトラブルも。”マウンテンバイク乗り入れ禁止”なんてところも実際あるのだ。逆に自然のトレイルライドの場合はハイカーとの交流も楽しみの一つである。)。この様なトレイルは昔は生活道として生きていた道だったりする。この様な道の歴史なんかにも興味を持ってみるとおもしろい。
重くなってきたDHバイクなんかは自然の山の中で楽しむことは困難になっている。夏場のスキー場でMTBのコースとして運営しているところがある。
そういうとこではゴンドラでバイクを上まで上げてくれるので下りのみを楽しむことが出来る。
さあ、レッツ、ハッピーライド!!
MTB Field Code
〜楽しく安全に乗ろう、マウンテンバイク・ルール〜
たいせつなこと、全て自分の責任で行動しよう
のやまにゴミは似合いません
しぜんや動物をいたわろう
いつでも歩行者優先、狭い道では降りて譲ろう
やってはいけないトレールからのはみ出し走行
まさかのためにヘルメット、グローブは必需品
みうちにツーリング計画を伝えてからスタート
ちょっとまて、そのスピードだいじょうぶ?
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