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DARUMASHI-KIKOU PRESENTS
TAHITI BORABORA 〜タヒチの海は碧かった〜
第8弾は「帰国日」のエピソードです。
7日目 7/25(火)
今日でお別れ
まだ暗いうちから起き出し、着替えなどを済ませて荷物の準備を整える。眠みぃ〜よぉ・・・
荷物を出してから集合時間までの1時間が中途半端に長い。
少し早めにロビーに行くと、すでにロビーは日本人でごった返している。そりゃそうだわなー、ここに泊まってたほとんどの日本人は今日の同じ便で帰るわけだからなー。
チェックアウトを済ませ、お迎えを待つがこれがまたなかなかやって来ない。サウスパシフィックツアーズの制服を着たおじさんがフロントに居るんだけれど、どうもこの人は違うらしい。
迎えに来た代理店さんが次々お客の名前を呼んでいくが、何度呼ばれても出てこない人がいてみっともなかった。きっと寝坊したんだろう。どこへ行っても、こういう人っているもんだ。
「お〜い、大丈夫なのかよぉ〜!?空港でお土産買う時間なくなっちゃうじゃん!」そう、ここまで自分達の物以外お土産らしいお土産を買っていなかった私たちは、空港の『ナマタ』に最後のチャンスを懸けていたのだ!ナマタは日本からの便の離着陸に合わせて営業しているということだが、こんなに早い時間でもホントに開いてるのかな?とやや心配もあったが、ここでお土産買わなくてはもうどうしようもないのであーる!
かなりイライラモードが入った頃、ようやく車がやって来た。代理店のおっちゃんは口では焦らせるようなことを言う割りには余裕をかもし出している。相手が日本人でもここはやっぱタヒチだ、最後の最後まで時間にルーズな国民性に振り回された。

お土産ゲッチュ!
空港に到着し、チェックインカウンターに並ぶ。すでに列が出来ている。「うゎ〜、こんなにいっぱいタヒチに日本人がいたんだー!」そりゃそうだ!一緒の便で来た人はほとんど皆同じ便で帰るんだもんね。
チェックインカウンターの上に、『1000US$でビジネスクラスに変更できます』というPOPが乗っていた。行きの辛さを思い出し、「1000ドルかぁ〜、魅力的だなぁ〜、ビミョーな金額だなぁ〜。」と心がグラついたが、冷静に考えてみたら『1人1000ドル』だから二人だと2000ドル要るわけだ。あえなく撃沈・・・。
チェックインを済ませ、ナマタに直行〜!到着した日にユウコさん(今はもういらっしゃらないようですが)が配ってくれた手作りの情報誌『値求(ちきゅう)のある行き方』を旅行中何度となく繰り返し読んで、何を買おうか大体決めていたのでお土産選びはとてもスムーズに運んだ。
ナマタは今までタヒチで覗いたどの店よりも品揃えが豊富でコンディションもグーだ。はっきり言って他の店のものは「これ一体いつから置いてあるの?」って感じでイマイチ信用できなかった。 ヒナノグッズもい〜っぱいある!ここまで見つけられなかった私サイズ(Sってこと)のヒナノTシャツを見つけGET!夫が欲しがっていたタヒチアンミュージックのCDもたくさんあって、その中から2枚を購入。あ〜大満足!!
「よし、買い残したものはないぞ!」と精算してもらうと、手持ちの残金で小銭が数十CFPほど足りない。「うわっ、ないよぉ〜!」大きなお金は持っていたが、『ここへ来てくずすのはイヤだな〜』と思ってモタモタしていると、店員のおじさま(フランス人?)が私たちの様子を察してくれたようで「OK!ナントカカントカ」と言って『もういらないよ』というゼスチャーをしてくれた。「オマケしてくれたんだぁ〜!うれぴー!アンタ、いい人だ!!」たった数十CFP得しただけで、いい気分でタヒチを出国できそうな気になっている単純な私たちであった。
もうCFPを使うこともないので、タヒチに到着した日にも両替したナマタの目の前の銀行で残金を日本円に両替する。 「けっこう残ったねー。」今回の旅行、意外にお金を使わなかった。っていうか使うところが無かったっていうのか・・・
でも手元に戻ってきた円が思ったより少なかった。「アレ?そうか!来るときは、円→フランスフラン→CFPの順に両替したんだった。ちょっと損したかなー?まぁいいや、面倒くさいし。」綿密に準備を整える割には、最後はかなりアバウトというのが私の常である。
用が済んだらとっとと出国審査ゲートを通過し、こんどは空港内の免税店をひやかす。免税店と言っても日本や他の外国のようにブランド物や化粧品がザクザクってわけでもなく、土産物屋の風情だ。
ひと通りひやかして、特に欲しいものも無かったので搭乗待合のソファに腰をおろした。 外はまだ薄暗い。大きなソファに座ってぼんやりしていると眠くなってくる。周りのみなさんもお疲れの様子だ。

さよならタヒチ
窓際のティアレタヒチ7:40発のTN88機に乗り込む。搭乗口で、行きにもらったのと同じティアレ・タヒチの小さな白い花をもらった。 行きにもらったときは「これからタヒチに行くんだー!!」とワクワク感を盛り上げたが、帰りは「ハァ〜、帰るのね・・・・」という気分にさせる『お寂しアイテム』となってしまった。
帰りは15列K・Y、行きとほとんど同じ前のほうの列だが今度は右側シート。ってことは・・・またもや景色には恵まれなかったのである。「まぁいいや、もう帰るんだし。」開き直りである。
窓から見える景色(と言ってもファアア空港の建物だが)に別れを告げる。「ありがとうタヒチ!さよならタヒチ!」
離陸後すぐに朝食が始まるが、帰りの便の乗務員は行きの『ボクちゃん』とは打って変わって不親切で何言ってるかよく分からなかった。夫と二人して「え?えっ?」って状態がしばらく続いた後、ようやく「オムレツ食べるか?」と聞いているらしいと気付いた。なんとか無事朝食ゲット。
私たちは彼を、なんとなく無骨者っぽい響きがするので『ロドリゲス』と命名(通称『ロド』)。ちなみに操縦士の中にはガブリエルっていう人がいた。ロドとガブ、なんかいいコンビ風だ。
帰りの機内朝食さて朝食はふーわふわのオムレツにちっちゃなフランスパン、ベーコン、ハッシュドポテト、カットフルーツに甘ーいデニッシュペストリー。オムレツはアツアツで大満足の朝食だった。
ラッキーなことに前2列に誰も座っていなかったので1つ前へ移動してシートをリクライニングさせる。「あ〜楽チン、楽チン!おなかもいっぱいになった事だし、寝るとするか。」と思っていると、映画上映が始まった。
1本目は『アンドリューNDR114』ってやつ。ある家にやって来た家庭用お手伝いロボットのアンドリューが人間らしい心を育んでいくという内容らしい。主演はロビン・ウィリアムズでも、ストーリーがバカバカしそうで見る気は全くしなかったのだが、いつのまにか引き込まれてしまった。すごくいい話なのだ。最後には夫も私も涙ぐんでいた。鼻をすする音を周りに悟られないようにしながら、「泣くなよ〜、機内映画見て泣いてるヤツなんているかー?恥ずかしいじゃんか〜。」と言いつつも感動を抑えきれない二人なのであった。 たぶん日本では劇場公開されていないと思うが、秋頃からレンタルビデオ店に並んでいるのを見かけた。オススメの作品である。
2本目は『メッセンジャー』。けっこう前に公開されていたはずだし、レンタルも始まっていると思うが見たことなかったので注目。 これもけっこう面白い映画だった。劇中、飯島直子が「休みが取れたら、アタシはボラボラへでも行くわね。」と言っていたのが印象に残っている。
もう終わりかと思っていると3本目が始まった。『リプリー』という映画で、時代設定は古いがけっこう最近の映画っぽい。でもなんかストーリーが『太陽がいっぱい』に酷似している気がする。結局最後まで見たが、あまり面白くなかった。
帰国後しばらくしてこの映画が近日劇場公開されるということを知った。得したことは得したが、イマイチだったことに変わりはない。そしてやっぱりこの映画は『太陽がいっぱい』のリメイクだった。 よくもまぁ寝ずに3本も映画が見られたもんだと我ながらオドロキ。 家でビデオ見ててよく思うのは、映画っていうのは不思議なもんで、1本見ると集中力が高まって続けて何本か見られるような気がする。
映画が終わると今度は昼食だ。配られたメニューには『夕食』と書かれていたが、たぶん昼食なんだと思う。 すでに時間の感覚があやふやになってきた。これが時差ボケってやつだ。
帰りの機内昼食メインは『子牛の黒胡椒とピンクベリーのソテー、パスタと温野菜添え』。胡椒がきいてて美味しかった。今回は2人して同じ物を頼んだので、もう1種類の『ツナのローストオレンジソース掛け、ブロッコリーとライス添え』にはお目にかかることが出来なかった。
『新鮮な海の幸サラダもサッパリしててイケてた。デザートのレモンタルトは行きの便の時と名前こそ同じ『レモンタルト』だが、見た目からしてクドそうな、食べてやっぱりベットリ、クド甘なしろもので、途中でゴメンナサイだった。
でもまぁ全体を通して、機内食は良かったのではないかと思う。

関空到着、ラピートでドキッ!
お腹いっぱいになって、ちょっと眠って、約12時間の旅も終了、関空に到着である。大阪は午後3時、晴天だ。
飛行機を降りた瞬間、ムァ〜ッ、ジトォ〜ッ・・湿気が体に張り付くのを感じた。日本の夏だ。タヒチがどれほどカラッとしていたのかがよく分かる。瞬間、現実に引き戻された。「あ〜ぁ、終わっちゃったよ・・・」
入国審査等をちゃっちゃと通り過ぎ、スーツケースを受け取って再び宅急便のカウンターへ行き荷物を預ける。翌日の午後には自宅に届けてくれるという。なんという素晴らしい早さ!
飛行機内は寒かったので長袖を着ていたので、空港のトイレでTシャツに着替えた。ボラボラで買ったTシャツだ。ポリネシアン・アートのバックプリントで胸には小っちゃく『BORABORA』の文字が入っている。「行って来たんだよ〜、今帰ってきたところなんだよぉ〜。」と密かにアピール。
ちょうどいい時間のラピートがあったので、これに乗って難波に向かうことにした。 乗り込んだラピートの車内、通路のドアの上の電光掲示板に文字ニュースが流れていた。なにげに見ていると「コンコルド機墜落」のニュース!そう、私たちが帰国した日にフランスのコンコルドが墜落したのだ。 「こりゃ絶対お母ちゃんたち心配してるだろうなぁ・・・」違うとは分かっていても、飛行機は飛行機だ。エア・タヒチ・ヌイやタヒチの国内線もここのところ調子悪そうだし・・・あ、イヤ、その件は内緒にしておこう・・・。
途中、夫の携帯に友人K氏とH氏から電話が入った。「名古屋空港着なら迎えに行ってやる。」とのこと。残念ながら関空でございました。

日本人は『だし』よ、『だし』!
家に帰ってとにかくしたかったこと、それは『どん兵衛』を食べること!タヒチの食事にやや食傷気味だった私たち。 旅の後半何度も「あ〜、どん兵衛が食べたい!」とつぶやいていた。そう、『だし』の味が恋しかったのである。
わが家に到着したのは午後6時ごろ。帰りはわりと楽な姿勢でいられたせいか意外に元気だったので、車に乗ってコンビニに出かけ、どん兵衛(しかも大きいサイズのヤツ)とおにぎり2個ずつ買って帰って、ものすごい勢いで平らげた。「あ〜、美味かった〜!やっぱ日本人は『だし』よね!日本の米もウマイ!!」指の先からつま先まで、だしがしみわたったような気がして幸せを感じた。骨の髄まで日本人なのである。

その後
こう書いてみると帰国後の感傷みたいなものはなかったように感じられるかもしれないが、夫の腕時計は会社に行き始めてもしばらくの間タヒチ時間のままになっていて、「今タヒチでは○時!」とか言ってたり、夏場ビールを飲むときは買ってきたヒナノグラス(3個セットだったのに1個割ってしまった・・・)を使ってタヒチ気分にひたってみたり、旅行からもう5ヶ月が過ぎようとしている未だにタヒチ関係のHPを覗いたり顔を出したりしている。
行く前は『一生に一度行けるか行けないか』くらいの気合でいたが、いつかきっともう一度行きたいと思っている。きっと行けると思っている。あの碧い海をもう一度この目で見たいのである。

最後に
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
私がボラボラ旅行を計画し始めたときに知りたいと思った『あんなことやこんなこと』、また実際に旅行に行ってみて感じた様々なことが、これからボラボラに行く方のお役にちょっとでも立てばいいなーと思い、また私たち夫婦を知っている方には、話し尽くせなかった旅のドタバタを聞いてもらえたらと思い、ここまで進めてきました。
なにより、私たち夫婦の旅の記録を残したかったというのが本音ですが。(笑)
これからボラボラへ行くという方、この旅行記はあくまでも『旅行記』です。まったくの主観的内容になっていますので、その点をご理解下さい。
それでは!
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