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クレーム・キャラメル (おなじみプリンの作り方) クレーム・キャラメル。通称カスタード・プリン。別にことさらなことはないのだけれど、敢えてマリオ流を紹介することにしました。 クレーム・キャラメル、いわゆるプリンの作り方はリクエストの多いルセットの一つです。別にことさらなことはないのだけれど、敢えてマリオ流を紹介することにしました。私たちがどんなところに気を配っているのかが分かれば、多少はおうちでもに作りやすいかも知れませんね。 とりあえず材料を示します。
作り方その1 あらかじめ型に薄くバターを塗り、キャラメルを敷く。 キャラメルの作り方は簡単です。でも、ここがかなり重要なポイントで、問い合わせが一番多い事柄です。なお、キャラメルは高温で危険ですから作業中は子供を近づけないでください。
キャラメルの焦がし加減は好みで調節してください。正しく作れば、どんなに赤味が濃く深くても、黒味を帯びない限り苦味はあっても焦げ臭い味は生じません。一般には、アーモンド酒のようないい香りが強く立つときが頃合いで、これはかなり色が深いと思ってください。なお、深く焼いたキャラメルはその分甘さが少ないことは心にとめておいてください。 作り方その2 さて、キャラメルが冷えて固まる間にクリームを作ります。
ヒントとテクニック 提供 提供はプレーンなままで十分おいしいと思います。オレンジや焼きリンゴのようなキャラメルとの相性のよい果物との取り合わせを試みるのもいいでしょう。 プリンを型からはずすのは簡単です。スプーンの背で型との境目を押しながら一周すると、ひとまずプリンと型が離れます。お皿を型に伏せて型とともにひっくり返し、今度は、型と皿両方を押さえて水平に素早く小さな円運動をします。作業台の上で滑らせるように行うとうまくゆきます。 要は負担をかけずに型の底に空気を入れることです。ほかにもいろいろな方法があります。私の見習い時代のキッチンではもっと乱暴なやり方(片手に持って強く振る。)が一般的でした。ご自分の環境に応じて工夫してみてください。 <ス>が立つ。 <蒸し器で作るけれど鬆(ス)が立ってしまう。>という話をよく聞きます。これは、熱した水蒸気のほうがオーブンの熱気よりも放出する熱量が大きいからで、「蒸し器は温度が低いから安全。」と過信するのは間違いです。加熱が過ぎたり、調理温度が高すぎるとスが立ちます。 蒸し器が手っ取り早い操作の楽な道具であることは確かです。そして、ガラスや陶製の型なら急な加熱はある程度緩和されると思います。しかし、よい仕上がりを望むなら、蒸し器の場合も、湯煎や型にフタをするなどの熱クッションはやはり必要だと思います。 早めに食べる。 今紹介しましたのは<クレーム・ランヴェルセ・オー・キャラメル>。つまり<キャラメル風味のひくり返しクリーム>です。このやり方は提供時に美しいのですが、反面、底に敷いたキャラメルがクリームの水分を吸いますから、密閉して作ってもそう長くは風味や舌触りを保てません。その点、キャラメルを用いずにポットに密閉して作り、食べるとき別途にキャラメルソースを添えるようにするとある程度風味や食感が保てます。しかし、いずれの手法によるにせよ、簡単なお菓子ですから頻繁に作ってできて間もないものを食べるごとを勧めます。 なお調理であまった卵白はラング・ド・シャーなどにしてみてください。 最後になりました。クレーム・キャラメルはそのルセットに作り手による違いはあまり無いようです。つまりいい材料がありさえすれば簡単に巨匠たちと肩を並べるおいしいプリンができるんです。なんだかうれしいですね。それではボナペティ! 2004年9月25日 マリオ |
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