コラアゲンはいごうまん・春風亭一之輔二人会 2013年12月12日 横浜にぎわい座 コラアゲンはいごうまんを初めて観たのは、2009年の『我らの高田“笑”学校しょの三十四』。あまり持ち時間が無いという事で短めのネタ『帯広コルト』を聴かせてくれたが、これが面白くて、またどこかで聴きたいものだと思っていたら、去年、日本橋社会教育会館で行われた『特撰落語会』に出演していて、『新興宗教入門編』を観ることができた。このとき出演者のひとりだったのが春風亭一之輔。その二人会が行われることになった。 まずは御挨拶で二人が出てくる。「コラアゲンはいごうまんを知らないという方、手を上げてくださ〜い」。ほとんどの人が手を上げる。「それではコラアゲンはいごうまん大好きという方、手を上げてくださ〜い」。これには私を含めて手を挙げたのはほんの数人。知らないで見に来たんだなぁ。コラアゲンはいごうまんはノンフィクション体験漫談をやる人。今までにも上に書いたような熟女しかいないソープへ行く、新興宗教団体に潜入するといったほか、霊能者と一緒に呪縛霊の前でショートコントをする、ゲーバーで働くなどのヤバイ現場での体験をしてきて、それを漫談にしている。 まずは春風亭一之輔が上がり一席目。こういう会なので、普通に落語をやってもと思ったのだろう。秋にヨーロッパを回って落語をやってきたという体験談『ヨーロッパに行ってみた』。ドイツのベルリン大学の生徒さんの前で字幕付きで『平林』をやって受けたものの、あとから生徒からの質問にタジタジになったり、ポーランドの落語研究家にダメ出しを食らったりとかのエピソードが可笑しい。 コラアゲンはいごうまん、今回は40分の持ち時間とのことだったが始まってみれば一時間かけての『ヤクザの事務所に一ヶ月編』。去年はここから朝礼のエピソードを聴くことができたが、どうやら今回はフルバージョン。正月元旦に事務所入りして一ヶ月。途中で挫折しそうになるも脅しすかされて見事一ヶ月、準会員扱いで過ごしす。そのとき見てきたこと感じたことを一生懸命汗だくになって語る。挫折しそうになったとき「ヤクザというのは信念を貫くことだ」と言われて、芸人もそうであらねばならないと悟るところは感動ものだった。最後のエピソード名札の部分でちゃんとオチになる構成もしっかりしている。とても放送などでは出来ないネタだが、この人面白い。なんと来年また、にぎわい座での二人会をやることが決まったようだ。 仲入り後の春風亭一之輔二席目は『初天神』で笑わせたと思ったら、団子屋のところで急展開。これは『一之輔の無茶ぶられ その一』で生まれた『団子屋政談』。普通の落語会では終わらせないという一之輔の意気込みを感じた。来年の二人会、楽しみだなぁ。 12月13日記 静かなお喋り 12月12日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |