R20
悪の華
XS

マフィアの血
Xanxus24-Squalo22
X×S ほか S受

選ばれし者






4



   ザンザスがヴァリアーに戻ってから5日が過ぎた。
ずっと部屋にこもり切りだったザンザスは、幹部たちを集めた。
そこでマレ・ディアボラの襲撃が告げられた。
「うししし、久しぶりのボスのミッション、楽しみだ」
ベルはナイフをかざして、嬉しそうだ。
「ボス、ありがたき幸せ!!!! レヴィ・ア・タン、命に変えてもボスの任務を遂行してみせます!!!!」
レヴィは涙を流さんばかりに感激していた。
「まかせてくださいな」
ルッスーリアも力強くうなずいた。
オッタビオに命じられるのではなく、
ボス自らが命じる任務。
ゆりかご事件のあと、はじめてのボスの任務。
絶対に失敗は許されない。
「作戦隊長はカスザメだ。こいつに従え」
「ぬおう、ボス!!! 誰がスクアーロになど・・・」
「オレの命令が聞けないのか?」
レヴィはぶるぶる震えながら、膝を折った。
「ボスがお命じになるのであれば・・・」
「ゔおおおおい、任せとけぇ!!!!
どいつもこいつもたたっ斬ってやるぜえ!!!」
スクアーロは得意げに剣を振り回した。
マーモンは宙に浮かびながら、その姿をちらりと見た。
ボスが復活した夜、
スクアーロはボコボコにされた。
ひどく殴られたので顔には痣があるし、あちこち腫れている。
それでも、元気いっぱいだ。
だって、ボスが帰って来たんだから。
みんな、ボスだけを待っていた。
つまらない日々はもう終わりさ。
やっぱりヴァリアーにボスは必要さ。

ザンザスは幹部たちに任務を与えると、自分の部屋にスクアーロとマーモンを呼んだ。
「モスカの開発レポートの完全版を手に入れろ」
人のエネルギーで動く完全な殺人兵器。
それがあれば、次のステップに進める。
「ムッ。分かったよ。その代わり報酬ははずんでもらうよ」
「ゔぉおおおい、手に入れてやるぜぇ!!!」
マーモンもスクアーロもやる気まんまんだった。
「ボス、オッタビオは知っているのかい?」
「やつに知らせる必要はねえ。
ヴァリアーのボスはこのオレだ」
「そうだぁ!!! オレたちがついていくのはザンザスだけだぁ!!」
スクアーロは叫んだ。
もう、オッタビオに従わなくていいのだ。
あんなカスの言うことを聞かなくていいのだ。
もうボスがここにいる。
今度こそ、オレがやつの望みを叶えてやる。
今度こそ、オレがザンザスを救ってやる。

マーモンが部屋を出ると、ザンザスはスクアーロを殴りつけた。
理由などない。
殴りたいから殴るのだ。
倒れたスクアーロのズボンを引き抜くと、
慣らしもせずにその身体を貫いた。
「ゔぁっ!!!」
抗おうとする身体をサンドバッグのように殴り、
行き場のない欲情を吐き出した。
「てめえなんざ、このぐらいしか使い道がねえ」
スクアーロの表情が歪むのを確かめて、わざと激しく腰をゆさぶった。
スクアーロを見ていると、過去の失敗や葛藤が甦ってくる。
許せねえ。
あんなことがあっていいはずがねえ。
オレはボンゴレ十代目になる男。
誰もがオレにひれ伏せばいいのだ。
オレには何もいらねえ。
すべてをかっ消してやる。

スクアーロは、痛む身体をひきずって自分の部屋に帰った。
途中で意識が途切れ、
また殴られて、用が済むと放り出された。
どうすることもできず、誰にも見せられない姿で自分の部屋まで戻った。
一方的な陵辱に身体はずきずきし、
全身がきしんだけれど、
それでも苦しくはならなかった。
ボスが氷の中にいたら、こんな事はできない。
オレでいいなら、殴ればいい。
ボスの役に立てたら、それでいい。
今度こそ、オレはザンザスの役に立つ。
ザンザスの野望がオレの望み。







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