top地下食料庫knockin'  on  heaven's  door

■ knockin'  on  heaven's  door
       
■  ZORO*SANJI
 

 

■2■
■サンジ■
 
 

サンジはいつものように料理をする。
ゴーイングメリー号に乗ってしばらくたつ。
かなりこの船に慣れてきた。

ルフィはやっぱり見た通りの奴だった。
表も裏もなく、いつも元気。
で、よくメシを食う。呆れるくらいだ。
食材はあっという間になくなっていく。
まったく人の苦労も知らねえで。
でも、これだけ「うまい」を連発されると悪い気はしねえ。

そして、ナミさん。
可愛い・・・。(はあと)
やっぱり女の子っていい。レディはいいよな。
っていうか、オレはきれいなお姉さんを前にすると前後不覚になるらしい。
レディは可愛いし、なんてったって酷いこともしねえし。
まあ、今の楽しみはナミさんに旨いものを食っていただくことだ。

ウソップはきのこを残すイヤな奴、と思ったが、良い奴なんだな、こいつ。
オレが落ち込んでても親身になって聞いてくれる。
こんな奴、今迄にはいなかった。
だから、警戒しなくてもいいし。

3人は問題ねえんだ。
でも、どうしてだかゾロが気になる。
オレたちはしょっちゅう、言い合いだとか、ケンカだとかしてる。
何でこんなに張り合ってるのか。わからねえ。
だけど、ゾロのもつやばい雰囲気。黙ってオレを見る目。
あの目を見たら、オレは体がざわざわする。

バラティエで、オレは客をとってた。
ジジイがそうしろと言ったから。
「お前みたいな料理もできねえガキはてめえを食わせろ」
客は男ばかり。レディなんていねえ。
ガキに酷いことして喜ぶような奴ばかり。
だが、そのうち慣れた。気持ちいい時もあったし。
「副料理長に名指しの特別料理」って注文があったら、オレは料理を持って客の所へ向かう。
そいつは(そいつらの時もあった)オレの料理なんて口もつけねえ。
オレはそんな時でも必死で料理を作っていったのに、見向きもしねえで、オレの体だけ食った。
ひでえ奴はヤりながらオレに食わせた。さすがに、そん時ゃオレも泣いた。
惨めすぎるじゃねえか。でも、そんなことをずっと繰り返してれば、何も感じなくなる。
お陰で料理の腕はあがったし、ケリも普通の奴には負けねえ。
ジジイはオレをどうしたかったのか、よくわからねえ。
今となってはどうでもいいことだが。

ルフィが来なかったら、オレはあの店でずっと居ただろう。
この船は、拍子ぬけするほど平和だ。
オレもガキに戻ったみてえな気がする。

だが、時々ゾロの視線が気になる。
今日もオレをじっと見ていた。
いつものバカにした様な顔とは違う。何て言ったらいいのか上手く言えねえけど。
オレを見ていた客たち。あのエロオヤジたちの視線とは、違う。
でも同じ匂いがする。
鍛えられた体。野生の血。
コイツにヤられたらどんな感じだろ。
想像すると体が熱くなる。
やべえ。
最近、オレ誰ともヤってねえから、かなり溜まってる。
オトコに慣れた体はヒートアップするのは速い。
自分で処理するか。
それともゾロを誘う?
 
 
 

3■