top地下食料庫knockin'  on  heaven's  door

■ knockin  on  heaven's  door
       
■  ZORO*SANJI
 

 

■3■
■扉■
 
 

ああ、なんか、溜まってんなあ。
サンジはタバコの煙を吐き出した。
夕食の片づけを終え、明日の仕込みも終わり。
今日の仕事はもう終わりだ。
昼間のゾロの視線。あれに反応した体がまだ熱を持っている。
男部屋に帰ったら、何もできねえしな。

考えていると、よりによってゾロが入ってきた。
サンジはあわてて平静を装う。
「なんだ、てめえ、酒かよ」
手持ち無沙汰になったサンジは、ゾロの為に酒を探してやる。
こいつは辛口が好きなんだよな。じゃ、コレか。

ゾロは目の前に置かれた瓶を見た。
サンジに自分の好物を教えたことは無い。
だが、いつの間にか、ゾロの為に準備されている酒。
・・・当たりだ。
並んでいる酒の中で、自分の嗜好に一番合っている酒を選び出したサンジ。
これも才能のうちか。
そりゃ、こいつはコックだからな。

サンジはゾロが無言のままなので、いたたまれなくなる。
「オイ、いらねえのかよ」
ゾロはそんなサンジの様子をじっと見ていた。
「あァ、飲むさ」
明らかにいらついているサンジ。
不機嫌な顔でタバコを吸っている。
さあ、どうやろうかね。ゾロは、少し考えた。しばらくは、反応を楽しむことにする。
「つまみくれ」

ゾロの言葉にサンジは明らかにむっとした顔をした。
「・・・んだと。何、ずーずーしいこと言ってやがんだよ!!」
「あるもんでいいからよ」
サンジは考える。塩漬けならあったが、素直にだすのも癪にさわる。

ゾロはサンジの出した酒を飲みながら言った。
「まあ、どうせてめえみたいな小者じゃ、つまみも出せねえだろが」
「何だと!! 出してやるよ!! このクソハラマキ!!」
サンジが怒りながら、つまみを出してくる。
・・・おもしれえ。こいつ、アホだな。
可笑しくなって笑うと、サンジは怒り頂点に達してきた。

「この・・・何、笑ってやがる!!」
目の前の今にもケリを入れてきそうなサンジを見て、ゾロは本来の目的を思い出した。
あー、今日はヤるんだった。
「オレはてめえでもいいけど」

ゾロの言葉にサンジは一瞬固まった。
は・・・。今、コイツ、何て・・・?
そして意味は・・分かった。やっぱアレか? 
女にゃ興味なさそうだけど、男にも興味なさそうじゃねえか。
でも、・・・。コイツって、こういう奴なんか? それともからかってんのか?

「てめえ・・・男とヤれんのかよ」
サンジはとりあえず返事をした。ゾロはどういうつもりなのか。

「そういうてめえはどうなんだ」
ゾロが小馬鹿にしたような笑顔を浮かべる。
ムカツク。ムカツク。
「ヤれるさ。てめえこそ、どうなんだよ」
売り言葉に買い言葉。サンジはつい言ってしまう。

「証明してやるさ」
ゾロはそう言って薄く笑った。明らかに性的なものを匂わせた笑い。
サンジは目の前の相手がはっきりと目的を持っていることに気づく。

「オレとヤる気?」
尋ねる声に力が入らない。どうしたらいいのか。
こいつ・・・。やばそうだ。ケダモノみたいな雰囲気。
でも・・・。
ヤりてえ、かも。久しぶりだし。自分でヤるよか、いいか。

ゾロは自分を見つめるサンジの様子を見た。
考えてんな。だが段々、瞳が濡れてきた。
その気になってきたってことだ。
まあ、無理矢理ヤってもいいんだが、ケリ入ると面倒そうだからな。

「ここで?」
「ここでだ」
サンジはゾロの余裕のある態度が気に入らない。
なんで、偉そうに落ち着いてやがんだよ。クソ。
本当にヤりてえのかよ。そういえば、こんなヤツ前にもいた。
こういうのに限ってしつこかったんだけど。

サンジはヤると決めて、ゾロに近づいた。
ゾロはニヤニヤ笑っている。
「脱げよ。それとも脱がして欲しいか」
ゾロの言葉にサンジの頬が赤くなる。
冗談じゃねえ。なんで、こいつ相手に。って、てめえは見てんのかよ。
覚悟を決めて自分で脱ぐ。別にいい。こんなこと。

ゾロはサンジの様子をじっと見ていた。
フーン。こいつ、結構、イケるかも。悪くねえ。
体だけ見たら、今までの中でも最高クラスじゃねえの。
細いけどちゃんと筋肉もついてるし、肌もなめらか。傷もねえし。
何てったって、エロくさい雰囲気漂ってんぜ。ちょっと恥ずかしそうなとことか。

サンジはずっと自分を見てるゾロを見て腹が立ってきた。
なんで脱がねえんだよ!!! 何でオレ全部脱いでんだよ!!
何で冷静なんだよ!!いたたまれねえじゃんか!!
乱暴にゾロに口付ける。キスありとか無しとか、言わせねえぞ。
てめえが誘ったんだから、きっちりそんだけのことはして貰う。

舌を絡め、ディープなキスをするサンジにまだ醒めているゾロはされるがままだ。
コイツ、結構ヤるじゃねえか。オレが本気になったら、好きなことなんてさせねえけど。

サンジはゾロにキスしながら、ゾロの服を脱がせにかかった。
ゾロの奴・・・。やる気あんのかよ。オヤジシャツから脱がせねえと。
ん・・・。すげえ、筋肉。男くせえ。やば・・・。感じちまうよ。
直に触れた肌から、体に疼きが伝わる。
サンジの手はゾロの腹巻きの下にも滑り込む。
すでに勃ち上がりかけていたゾロのモノを探し出す。
そして舌を這わせ、迷わず、口に含んだ。

「・・・てめ・・・がっつくんじゃ・・・ねえ」
さすがのゾロも息が上がってくる。コイツ・・・上手い。これだけでイきそうだ。
コレではイけなかったこともあったのに。
見下ろすと懸命に奉仕を続けるサンジの頭や体が目に入る。
結構、これって視覚的にもクる。って、オレが先にイかされるわけかよ、オイ。
く・・・。もう出そう。コイツに飲ませるか・・・。

「飲めよ」
それと同時にサンジの口の中に精を放つ。
一瞬、逃げようとしたサンジの柔らかい髪を掴んでさらに喉の奥に叩き付ける。

ちょ・・・。コレって・・・。キツい。
大部分を懸命に飲み込み、解放されたサンジは大きく呼吸をする。
だが、抗議の言葉にならず、ゾロを睨むことしかできない。

ゾロは涙目で自分を見上げるサンジに欲情した。
コイツ・・・。分かっててやってんのかね。
上気した肌。サンジもまた感じているのは下半身を見れば分かる。
ゾロはサンジの肌に手を這わす。
胸に口付けてやると、体を震わせ、喘ぎ声が漏れる。
勃ち上がったモノを手のひらでなぞり、握り込むとサンジは嬌声をあげた。
敏感な体。すぐに手の中に落ちてくる。
解放を求めるそれを乱暴に扱いてやると、サンジはあっけなく果てた。

「ああっっっ」
快楽のあまり一瞬意識がとぶ。
サンジが快楽の余韻に浸ろうとした時、後ろに何かが入ってきた。
えっ・・・。何・・・。
それは次第に数を増し、サンジの中で淫らに動く。
ゾロの指はサンジの感じるポイントを的確に探りあてていく。
ひっ・・・。ソコ・・・。イヤだ・・・。
体がざわざわとして気が狂いそうなポイント。そこをゾロは執拗に突いてくる。
「・・・ゾ・・・ロ!!  」
涙を流しながら助けを求めるサンジにゾロはほくそえんだ。
もうそろそろか。
指を抜き、自らのモノでサンジの中を穿つ。

「ああ・・・」
キツイ。乱れるサンジを見るとさらに快感が増す。
逃げようとする体を押さえ付けて、サンジの中を堪能する。
もっと奥まで・・・。
 
 
 

その扉を開けてはいけなかった。
扉の向こうは蜜のしたたる、闇。
天国に通じる扉。
それとも地獄に通じる扉。
 
 
 
 
 

4■