皇帝の正しくないチェス

第11回−ネパールの食生活(2002年11月13日記)


写真−11.1
【写真−11.1 本文とは全く関係のないカーラ・バウラヴ。】

 「ネパールに行ったら、痩せるぞ」

 私のネパール行きが決まってから、多くの人に言われたことです。

 ネパールでの生活も残すところあと数日となった現在、私はどのような状態であるかと言えば、太ったかもしれないが痩せてはいない状態なのです。
 ああっ、嫁に怒られるっ(汗)。

 まぁ「痩せるぞ」と言う人も、別にネパールの食事がまずいとか言うよりも、腹を壊してしまう人が多いという客観的事実を述べているだけなのですね。

 私は腹の調子をおかしくすることはありませんでしたが、水道水を飲むことは決してありませんでしたし、歯を磨くときでさえミネラル・ウォーターを使うという気の遣いようだったのです。

 それはさておき、今回はネパールの食生活について書いてみましょう。

 まず、私のネパール生活において、主に食べたものは日本食です(汗)。

 だって、宿泊したホテルが日本人向けなんだもん。朝からご飯(しかも日本米)とみそ汁が出てくるしさ。
 それどころか、納豆まで(汗)。

 その他にも、特にカトマンズには日本食レストランが多数あることから、日本食に困ることはありませんでした。

 次に食べたのは中華。

 まぁ、ネパールと中国は南北で隣ですからね。フライドライス(チャーハン)かフライドヌードル(焼きそば)を頼めば無難。

 そんな中華の中でも、ネパールでオススメなのは、「モモ」です。
 モモとは、ネパール式の蒸し餃子です。たまに焼売の形をしたものもあります。皮もやや厚めで歯ごたえがあり、なかなか美味しいですね。
 最近は「モモ専門店(のようなもの)」が増え、ネパールでもちょっとしたブームです。
 ネパール人のある人が言うには、「ネパールのファーストフード」だそうで。

 で、次に出てくるのが、やっとネパール料理の「ダルバート」です。

 このダルバートですが、ディナーで食べると相当豪華らしいのですが、夕飯で食べたことは無し。
 昼食のメニューで「ネパリーランチ」を注文すると、このダルバートが出てきます。

 その内容はと言うと、まずはご飯。勿論、インディカ米。これを「バート(あるいは『バット』)と呼びます。

 次に豆のスープ。これを「ダル」と呼びます。

 で、両方併せて「ダルバート」ね。単純明快。

 とはいえ、それだけではありません。

 この他に、タルカリ(野菜のおかず。カリフラワーが良く出てくる)とアチャール(青菜の漬け物。辛い)、さらにカレー(大概は、ベジタリアン用とそうで無い人用のどちらかを選ぶ。)で1セットです。

 食べ方としては、ご飯の上に、ダルとタルカリとアチャールとカレーを一度にちょっとずつかけて、混ぜて食う。
 本場の味を楽しみたければ、勿論右手(素手)で食う。これ基本(私はスプーンとフォークを使いましたが)。

 ネパールの方が言うには、「インドカレーは辛いが、ネパールのカレーはそれほどでもない」そうです。確かに、辛さもほどよい感じで美味しいです。皆様、是非一度ネパール料理屋に行ってみましょう。

 最後に、一度だけ食べたのがチベット料理。

 チベット式鍋料理の「ギャコック」です。

 これは、日本のしゃぶしゃぶ用の鍋(と同じような形)にスープを入れ、さらに肉や野菜、春雨や豆腐(!)、ゆで卵などを煮込んだ料理です。
 これも相当に美味しい。
 我々は日本人の習性で、このギャコックを食べ終わった後に、ご飯と生卵を入れて雑炊を作りました。
 さすがにレストランの店員に怪訝な顔をされましたけどね。

 今回の旅で悔いたのは、食べ物の写真を全く撮っていなかったこと。
 ああ、ちゃんと撮っておけば良かったなぁ。

 あ、そうそう。冒頭の写真、カーラ・バウラヴですが、カトマンズのダルバール広場にあります。

 カーラ・バウラヴはシヴァ神の化身の一人で、恐怖の神様だそうです。
 顔は可愛らしいけど、確かに刀を振り上げて、生首をぶら下げているもんなぁ。