皇帝の正しくないチェス

5.1 オープニングから?エンディングから??


 駒の動かし方、あるいはルールも理解したので、チェスが出来るようになった。しかし、一向に勝てない。
 「やっぱり勝とうと思ったら、ちょっとは勉強しなきゃダメだよな」というときに、どこから手をつければ良いのでしょう。

 この場合、「オープニングから派」と「エンディングから派」に分かれます。で、私はどちらだったかと言うと「前者」です。

 断っておきますが、ここで言う「エンディング」とは、「キングをメイトする方法」ではありません。それはゲームをする際の最低限の知識として最初に身に付けるべきのものであり、ここでいう「エンディング」とは「終盤戦においてポーンをプロモーションする、あるいはそれを防ぐための知識」と理解ください。

 さて何故私がオープニングから先に学ぶことをお勧めするかと言えば、私はネット上とは言えどもいきなり実戦から入った人間ですから、その実戦における最初の問題(壁?)が、「序盤で大差をつけられる(早々に駒損に陥る)」ということだったからです。
 すなわち、「まず序盤早々に敗勢に陥らないためにも、一定のオープニング(=序盤)の知識が必要であろう」ということです。

 「エンディングから派」の主張もいろいろあって、個人的に「なるほど」と思うこともあるのですが、この場合の最大の欠点は「その知識はすぐには活かされない」ということにあります。
 初心者〜初級者の場合、序盤〜中盤で勝負の行方がほぼ決まってしまうため、いくらエンディングの勉強をしても、その知識を活かせる場面に出会うことはなかなか無いのではないでしょうか。

 対して、オープングの勉強をすればすぐ実戦で活用できます。
 この時代、ネットチェスで多く実戦が出来るわけですから、すぐ実戦で活用できる知識を身に付けた方が、達成感というか満足感みたいなもの感じられるのではないでしょうか。
 「知識をすぐ実戦で活用できる」という1点において、私はオープニングから勉強することをお勧めします。

 一方で、実戦(主にネット対戦)をすぐにしようとは思わない、チェスの覚えたてなのだからいくら負けても何とも思わない(我慢できる)という方は、最初にエンドゲームの解説本を1冊読んでしまうと、後々が楽かもしれません。
 しかし私には無理なので(笑)、またネットを活用する(実戦の場として)という意味からも「オープニングから」学ぶことをお勧めします。

 では、とりあえずどの程度まで学べば良いのかについては、次章に回すこととしましょう。