１Ｒのお相手は、･･･なんか可愛い僕ちゃん（失礼）が･･･。
麻布チェスサークル（ＡＣＣ軍団）の中学３年生、Ｋ君です。
中３って、15歳？へー、僕の半分も生きてないわけね。
初戦としては、非常にやりにくい相手ですな（笑）。
[Event "Zenkoku Taikai"]
[Site "PIO"]
[Date "2003.04.29"]
[Round "1"]
[White "anon_emperor"]
[Black "S.K"]
[Result "1/2-1/2"]
|
 |
||||||||||||||||||||||||||||
| 【図−１】 | |||||||||||||||||||||||||||||
せっかくの白番。「カロカンはやだなぁ」などと話をしていたら、カロカンです（笑）。
9. ... Qc7は少々珍しいでしょうか。普通は9. ... e6として黒マスビショップの活用を先に図るところです。
対カロカンには、得意（かどうかはわからない）のdolphinバリエーションです。
|
 |
||||||||||
| 【図−２】 | |||||||||||
10.b3〜11.Bb2とビショップをフィアンケットして、dolphinバリエーション。
黒は11. ... Bd6として、h2のマスをターゲットにした模様。単純にg,hポーンを伸ばしてキングサイドアタックをしてくるプランが見えます。
さらに12. ... 0-0-0とし、黒は明らかなキングサイド狙い。
白としては、黒のキングとクイーンが接近していることを利用して、センターからクイーンサイドで戦いたいところです。
|
 |
|||||||||
| 【図−３】 | ||||||||||
とりあえずナイトを１個交換することにしました。
狙いはg7のポーンと、h8のルーク。
もうひとつは、cファイルに並ぶキングとクイーンです。
|
 |
|||||||||||||
| 【図−４】 | ||||||||||||||
黒は予想通りhポーンを押し上げてきましたが、17.Nf1でh2のポーンを守って問題無しと考えました。
黒は18. ... Rfg8として、今度はgポーンを押し上げてきそうな勢いです。
白も反撃の手段を考えねばなりません。
|
 |
||||||||||||
| 【図−５】 | |||||||||||||
白が反撃するには、d4のポーンをd5へ突くことと考えました。
その準備段階として、ルークを19.Red1とdファイルに回し、20.h3で念のためにh2のポーンが取られないようにし、21.Ne3とナイトを利かせたわけですが、フリッツ君はとっとと19.d5を推奨。
19. ... h3とされても、20.g3とすることで、白が優位にゲームを進めることが出来るとしています。
なんやかんやで、22.d5と反撃開始。もうひとつ黒マスビショップをe5に持っていくことで、クイーンとキングの串刺しのラインがありますが、そのためにもe5にルークかクイーンを利かせておけば良かったと思っていました。
|
 |
||||||||||||
| 【図−６】 | |||||||||||||
25. ... Nxd5としておけば、何事も無かったように白やや有利のゲームでした。
しかし私の頭の中では、h6のルークの存在をころっと忘れ、25.Rc1??でクイーン取りにし、クイーンが逃げれば、クイーンでビショップを取るなり、あるいはクイーンの逃げ場によってはNf5なんていう手もあるなぁ、などと考えていました（涙）。
|
 |
|||||||||||||||
| 【図−７】 | ||||||||||||||||
ということで、25. ... Rc6が正しい応手。これでエクスチェンジダウンです。
しかし、諦めてはいけません。そう、男はエクスチェンジダウンしてからが勝負なのです（笑）。実は、さらにポーン１個損しているのですが、そこには触れません。
今さらルークを逃げてもしょうがないので、ルークは交換してしまいますが、27.Nc2とナイトは逃げて活用を図ります。
28.Nb4とキングとクイーンのフォーク（Na6）を見せつつ、Nc3〜Nb5等々を狙ったところ、28. ... Kb7?が悪手。
28. ... Kc8としておけば何の問題もありませんでした。
29.Nxd5で白にもチャンスが巡ってきました。
仮に29. ... cxd5なら、30.Qxc5でキングとルークのフォークです。
|
 |
||||||||||
| 【図−８】 | |||||||||||
29. ... Re8は最善の手と思います。
30.Nxf4とビショップを取り、一時的に黒の駒得ですが、これは黒も計算のうち。
30. ... Re1+とチェックをかけ、31.Kh2でf4のナイトがピンになります。
31. ... g5でナイトを取り返せるのですが、それでも私なりの計算はありました。
|
 |
|||||||||
| 【図−９】 | ||||||||||
私の計算は、エクスチェンジダウンは諦めて、キングサイドのポーンで勝負しようということです。
黒は32. ... Qxf4でクイーンの強制交換を図りますが、その一方で白は34.Bxh4として、キングサイドのポーンで勝負できる形を作ります。
あとは、f4のポーンさえ何とかすれば･･･。
|
 |
||||||||||||||||
| 【図−10】 | |||||||||||||||||
とりあえず、クイーンサイドはbポーンを残すと決めました。
黒のa,cポーンのどちらかと交換し、残りのポーンはどちらにしろ最後は黒マス（a1,c1）です。
こちらが黒マスビショップを残しているので、何とかなると思いました。
あとはキングでf4ポーンを取り、ルークvs３ポーンなら･･･どうなるのかなぁ（笑）
しかし、フリッツ君によると35.a4!?で互角との判定。
仮に35. ... Rb1とすると、36.Bg5 Rxb3 37.h4とキングサイドのポーンを押し上げて、白が優勢になる可能性も･･･。
うーん、難しい。
37. ... a5でポーンを交換。ここまではシナリオの通りです。
|
 |
|||||||||
| 【図−11】 | ||||||||||
あとはf4のポーンを取れれば、というところです。
40.h4でキングの道を作ったと思ったのですが、うかつにKh3〜Kg4と出て行くと、ルークでチェックされ、Kxf4とポーンを取っても、... Rxg2とポーンを取り返す筋があります。
うーん、困った。
|
|
||||||||||||
| 【最終図】 | |||||||||||||
フリッツ君によると、41.Be5で局面は全くの互角、すなわちドローという判定です。
実際の対局においても、どちらとも動くことが出来ずに、同一局面を繰り返してのドローとなりました。
| TOP | INDEX | << PREV | NEXT >> |