ここの背景画像はまりまりさんの「いろいろ素材」からお借りしました。
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上の「自由よ、汝の名のもとでなんと多くの罪が犯されたことか」という言葉は断頭台に向かうロラン夫人が、その短い階段を登りながら目の前にそびえる自由の女神に向かって叫んだと言われています。これはフランス革命の「影」の部分を見事に言いえた不滅の言葉として後世に伝わっています。ロベスピエール、マラー、ダントンら名立たる革命家の演説を知らなくても、この言葉なら聞いたことがある人は多いでしょう。
断頭台、自由の女神、一世を風靡した才媛、もうこれ以上の舞台効果はありません。ロラン夫人にとっても生涯最高の自己陶酔、自己顕示の瞬間でした。 実際のところ、この言葉が本当にロラン夫人の言葉であるのかどうか疑う歴史家もいます。でも、後世の創作であったにしても、このような言葉を創作させたロラン夫人の偉大さは間違いがないでしょう。 ロラン夫人は中流ブルジョワに生まれました。美貌も知性も、貴族などをはるかに凌駕している(と少なくても本人は思っている)のに、平民であるがゆえに屈辱を味わいました。自分が貴族になれないのなら、貴族なんて潰してしまえ、とばかり革命に身を投じたのだとソ連の女流作家ガリーナ・セレブリャコワが著書の中で言っています。 それはかなりいじわるな書き方ですが、当たらずとも遠からず、のようです。でも、そのような「悔しさ」が革命の大きな力になったのです。ロラン夫人はたまたま女性なので偏見で見られますが、平民の男性で並以上の知性のある人たちは少なからず同じような思いをしたようです。
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