ここの背景画像は「Yellow House素材館」さんからお借りしました。
オルレアン公の反抗 「概要/貴族の反乱/財政建て直し−−ブリエンヌ Brienne」 |
ブリエンヌ政府の出した勅令に、何でも反対してばかりいる高等法院が不承不承同意し、勅令を登録しようとしていた時、事件(?)は起きました。 国王が、突然、勅令登録のために行う投票を中止させ、勅令の登録を命じたのです。つまり、高等法院を飛び越えて勅令を出すということです。 (もちろん、絶対王制ですから、勅令を出すのにいちいち高等法院の許可など必要ないと言えばないのでしょうが、決まりとしては、「勅命は高等法院が登録する。ただし、高等法院が却下した場合でも、親臨法廷で登録できる」ことになっています。) とにかく、この王の発言に全員唖然となりました。その時、オルレアン公が発言しました。 「陛下、私は本件の登録は違法と考えます。」 彼の発言もやはり、満場唖然でした。 国王は答えます。 「余は全員の意見を聞いたのだから、この登録は合法である。」 そして、なぜか国王はこんなことを言いました。 「よろしい。主はそなたなのだから」 またまた唖然です。 その後、国王は高等法院を出ました。オルレアン公はその場に残って、議事の違法性を確認する文書を読み上げ、逮捕されました。
このことは民衆の人気が欲しいオルレアン公には都合のいいパフォーマンスでした。彼は「自由のための殉教者」という身分不相応の評判を手に入れたのです。
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