ここの背景画像は「Yellow House素材館」さんからお借りしました。

資料 た行

第三身分とは何か Qu'est-ce que le tiers-etat?
「概要/革命のきっかけ/三部会召集」

平成12年4月18日UP

「第三身分とは何か」の表紙
シエイエス作の「第三身分とは何か」の一部訳と概要です。(画像をクリックすると大きな画像になります。)

書き出しはこうです。

「本書はただ三つの問題を取り扱うつもりである。

  1. 第三身分とは何か。全てである。
  2. それは今日まで何であったのか。無である。
  3. それは何を要求しているのか。何者かになることを。
国民が生活し、栄えるためには何が必要であるか。それは、個人の努力と公共の機能である。」

なぜか。農業、工業、商業、自由業などの私的な労働は全て第三身分が引き受けているではないか。宗教、軍事、司法、行政などの公的な職務においても、大変な仕事はほとんど第三身分が担当している。

第三身分だけでは三部会を構成できないと言うだろう。願ってもない幸せだ。第三身分は国民議会を作るのだ。

第三身分が国民を構成するのに必要なもの全てを自分の中に持っていないと誰が言えよう。 第三身分は強くて逞しい人間だが、特権身分によって片腕を鎖に繋がれている。だから、特権身分を除いたとしても、国民は前より小さくはならないで、むしろ大きくなるだろう。

第三身分にとって、もっとよくなるとかこのままでいるとかいうことは、もはや問題ではない。…前進か後退か。不正な特権を廃止するか、それを承認し合法化するか、二つに一つである。

したがって、第三身分とは何か。全てである。しかし、束縛され、圧迫された全てである。特権身分がなくなればどうなるだろうか。やはり全てだ。しかも、自由で生き生きとした全てだ。第三身分なくしては、何事もうまくいかないが、第三身分以外のものがなければ、全てが限りなくうまくゆくであろう。

つまり特権身分は「真の国民に寄生する偽の国民」に他ならない。したがって、国民の意志を代弁しうるのは第三身分の代表以外にはありえない。

ところが現状はどうか。

「第三身分は無である」 今こそ、その正当な権利を回復する機会が到達しようとしている。問題は、それをいかに実現するかである。

しめくくりに、こう断定しています。

「そして、第三身分でない全ての特権身分が、国民であると考えることはできない。第三身分は、何であるか?全てである」

この項を作成するにあたり、フランス語ではなく、英語の資料を参考にしたので、不正確なところもあるかと思いますが、ご了承ください。

今読んでいたところに戻る/
このページのトップに戻る/ 資料リストに戻る

テルミドール九日の歌
「小部屋テルミドール九日/テルミドール九日の歌」

平成12年3月12日UP

ルジェ・ド・リールが、「テルミドール九日の反動」を称えて牢獄で作った歌です。正式には「ロベスピエールの陰謀とテルミドール九日の革命についての熱狂的讃歌」と言います。

Aux prodiges de la victoire
Qu'un autre consacre ses chants,
Que ses vers males et touchants;
Celebrent les fils de la gloire.
En vain leur courage indompte
Nous gagnait cent et cent batailles;
Le crime au sein de nos murailles,
Allait tuer la Liberte!
恐るべき勝利には
誰か他の者が歌を捧げよ。
その雄々しく感動的な詩句が
栄誉に輝く男達を称えればいい。
空しくも彼らの強引な執拗さが
数多き戦いで我らに勝った。
罪が我らの城壁とうちで
自由を滅ぼすところだった!

Refrain
Chantons la Liberte, couronnons sa statue
Comme un nouveau Titan
le crime est foudroye;
Releve, releve ta tete abattue,
O France!
A tes destins Dieu lui-meme a veille;
O France!
A tes destins Dieu lui-meme a veille;
(くりかえし)
自由を謳おう、その像に冠を被らせよう
新しきタイタンのごとく
罪は雷霆(らいてい)に打たれる
もたげよ、打ちひしがれし汝の首をもたげよ。
おお、フランスよ!
神おん自ら、汝の定めを見守り給う。
おお、フランスよ!
神おん自ら、汝の定めを見守り給う。

Dans l'abyme, avec quelle adresse,
Les monstres savaient t'attirer!
Ils sont prets a te devorer,
Leur regard encor te caresse;
Le pur langage des vertus
Est sur leurs levres mensongeres;
Leurs ames sont les noirs repaires
Ou tous les forfaits sont concus!...

(Refrain)

危機において、何と言う巧妙さで
怪物どもは汝をひきつける術を心得ていたのだろう!
彼らは汝をまさに貪り食おうとしている、
彼らのまなざしはなお汝を愛撫する。
美徳の形だけの言葉が
彼らの偽りの唇に上っている。
彼らの魂は暗い巣窟
あらゆる大罪が企てられる!

(くりかえし部分)

Longtemps leur audace impunie
Trompa notre creduliits;
En invoquant la liberte,
Ils preparaient la tyrannie;
Le jour, ils maudissaient les rois,
Leurs entreprises mensongreres;
Et la nuit, ils creusaient les pieges,
Tombeaux du Peuple et de ses droits!..

(Refrain)

罰せられぬ彼らの大胆さは、長き間
我等の信じやすさを欺いた。
自由を祈願しながら
彼らは圧制を企てた。
昼間、彼らは王たちを
その偽りの計画を呪いつつ、
夜は罠を
人民のその権利の墓穴を掘った。

(くりかえし部分)

Vous que l'amour de la Patrie
Arma du poignard de Brutus,
Il faut un triomphe de plus;
Sans lui votre gloire est fletrie
Jusque dans ses derniers canaux
Dessechez un torrent funeste;
Frappez, exterminex le reste
Des traitres et de leurs suppots..

(Refrain)

君ら祖国愛が
ブルータスの短刀を与えし者、
さらに大勝利が必要だ。
それなくしては君らの栄誉は色あせる
その最後の水路の中まで
悪をもたらす奔流を枯渇させてしまえ。
攻撃を加えよ、駆逐せよ。
裏切り者とその手先の残党を…

(くりかえし部分)

注:この項はCD「自由への讃歌『ラ・マルセイエーズ』」から引用しました。

今読んでいたところに戻る/
このページのトップに戻る/ 資料リストに戻る

「資料/さ行」に進みます ホームに戻ります 次の「資料/は行」に進みます