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今回の古民家再生は主に耐震補強をメインに計画し、外観についてはほぼ既存の形を保存する形で改修を行っています。 今回耐震補強の方法は、従来のような耐震壁を設ける形ではなく、「限界耐力計算」という新しい構造設計法を用い、「仕口ダンパー」「荒壁パネル」といった新しい耐震材料を導入することで、日本
の民家の特徴である開放的なプランをほとんどそのまま保存する形での改修を目標としました。今回の改修工事にあたっては、兵庫県の「わが家の耐震促進事業(H17年度)」の補助金を受けて、耐震改修工事をおこなっています。 第7回くすのき建築文化賞コンクール受賞 |
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耐震改修方法の概要 ||
今回耐震改修の方法として、従来の壁量規定による許容応力度計算法ではなく、地震時の建物の損傷度合いを定量的に評価する限界耐力計算法を用いている。 この計算方法に基づき、必要な箇所に壁を新設し、既存の壁の補修も行った。壁の材料には粘り強い耐震性能を持つ「荒壁パネル」を使用している。 また必要に応じ「仕口ダンパー」を柱頭・柱脚に設置をおこなった。 度重なる増築で、付け足された西側便所、北側の台所、西側の和室跡の屋根を撤去し、シンプルな形状のプランとすることで、漏水しにくい屋根形状にした。 またバランスの良い形状は耐震改修にも有効であった。 屋根は竹スノコの上に土を乗せた瓦葺きで重量のある形状であった。これをいぶしの桟瓦葺きに変更することで、屋根の軽量化を計っている。 基礎は礎石の上に柱が乗る形であったが、基本的に変更は行わなかったが、地震時に柱が横に動き、基礎から踏み外さないように鉄筋コンクリートで大きくしている。 床下は柱、根がらみ、大引き、根太とも傷みが激しく、白蟻も入っていたため、床組みのほとんどは取り替えを行った。 傷んだ柱の下部は取替え根継し、傷みが酷い柱については添え柱を行った。
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建築地 兵庫県 意匠設計: 古田建築設計事務所 古田充 大久保武志
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□外部仕上表 屋根/いぶし和瓦 三州(桟瓦に葺き替え) 軒裏/(2階)しっくい塗り、(1階)杉板化粧 外壁/土塗壁、焼杉板 建具/アルミサッシ 複層ガラス(一部) □内部仕上表 壁/しっくい塗り、珪藻土塗り仕上 床/フローリング貼、窯変敷瓦 天井/杉板ベンガラ塗り □主な設備 冷暖房/既存の物を使用 給 湯/既存の物を使用 |
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(株)古田建築設計事務所
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