山口市街

(山口県山口市)

瑠璃光寺 640*512

うんちく

山口県のほぼ中央に位置する山口市は、中世・大内氏が華やかなりし頃、京都を模した市街を建設し、 "西の京"とも呼ばれています。大内氏が滅亡した後しばらくは歴史の表舞台に出てきませんでしたが、 周防の国を治めていた毛利氏が幕末になってから藩庁を萩から山口に移し、それ以降は山口県の 政治の中心地として現在に至ります。

本来であれば恐らく山口県の県庁所在地は萩市でだったのでしょうが、下関戦争で4カ国連合艦隊に 敗北してしまった為、海に面している萩は防衛上都合が悪い(特に萩城は海に面しているため)ので、 内陸にあって安全な山口市が藩庁移転先となった理由らしいです。(ちょっと文献による調査が不足 しているので、間違っていたらすみません。)

山口市には直接新幹線なども乗り入れておらず、また、大きな産業なども無いため町の規模としては 小さいですが、大内氏以降の古い歴史があるため、瑠璃光寺の五重塔や常栄寺の雪舟庭園などの名所史跡 などはたくさんあり、また市内に湯田温泉があることから、観光で栄えています。

また、山口といえば、SLやまぐち号が小郡〜津和野間を運行しているので、当然山口市も通過して くれます。

撮影ポイント

山口市街地地図 今回ピックアップしている山口県庁/藩庁 瑠璃光寺は比較的近所になりますが、山口駅はちょっと距離が あるため、徒歩での移動は苦しいかも知れません。まぁ、山口駅は単にSLやまぐち号を撮影するため に立ち寄っただけなので、もっと良い撮影ポイントを探した方が良いと思われます。具体的には少し離れた 場所になりますが、長門峡近辺や津和野などが考えられます。(よって今回の地図からは外しています。)
また、山口市には常栄寺の雪舟庭園やザビエル記念聖堂などもありますが、今回は立ち寄っていないので、 後日機会があれば行って調べてみます。


山口藩庁門 山口市は先にも述べたように山口県の県庁所在地なのですが、その県庁はかって毛利氏が萩から 藩庁を移した際に建てた山口藩庁の跡地にあります。そんなわけで、山口藩庁の建物は取り壊され てしまっているのですが、その中で藩庁門だけは当時のまま残っております。(文字通りたった これだけです。 撮影ポイント@)

薩摩藩と並び明治維新の立役者であった長州藩としては、先導役をする必要があったためか、 廃藩置県に際し、率先して萩城を解体しています。山口藩庁も門以外なにも残っていないのはその あたりの事情があったのでしょうか?

旧山口県庁舎 そのかわりといってはなんですが、山口県庁舎は現在のものも、旧庁舎も非常に立派なものが 建てられております。右の写真は旧山口県庁舎で竣工は大正5年、現在は県政記念館や山口県 の特産品を扱う売店、喫茶店として一般に公開されており、また一部は山口きらら博の事務所 などとしても使われています。(撮影ポイントA)

本当はこの隣に旧山口県会議事堂もあるのですが、こちらは現在補修中のためビニールシート に覆われており、その姿を見ることは出来ません。


旧山口県庁舎内 今回、旧山口県庁舎は掲載しているカット(正面左側)からと、正面右側からの両方で撮影して いるのですが、正面右からの撮影になると、新しい山口県庁が背景に入ってしまうため、 旧庁舎だけを撮るのはつらいかも知れません。

また、内部は姉妹都市縁組している海外各都市の紹介、県政に関する各種資料、山口県の 近代史などの資料公開以外に、県知事の執務室や会議場などを昔のままの姿で展示しています。 ただ、重要文化財である割には、壁などの手入れの状態が悪く、ペンキが浮いて剥がれかかって いたりするので、撮影時にはそれらが写り込まないように配慮する必要がありそうです。


瑠璃光寺 五重塔 国宝・瑠璃光寺の五重塔は、大内氏26代盛見が、応仁の乱に倒れた兄を弔うために1442年創建 したもので、法隆寺・醍醐寺の五重塔と共に日本三名塔に数えられます。 (撮影ポイントB)特徴としては和様・唐様の折衷様式で、五重塔にしては珍しい檜皮葺きの 屋根と、細身の塔身であることなどが挙げられます。

学術的な構造学上の話はともかく、私の主観では、この五重塔は塔そのものというより 庭園とのマッチングの良さが最大のポイントであると思います。(素人目にはどの五重塔も 同じに見える・・・)ですから、寺に入ってすぐ右手にある池から庭園をからめたアングル はまず押さえておきたいところです。

あと、ここは夜間ライトアップがされているので、長時間露光の可能なカメラを使う場合、 夜景撮影可能です。ただし、建物自体が暗い色調であることと、周辺が林であることから 非常に暗いため、私のC-1400XLではあまりいい結果が出ていません。 (だから、C-1400XLは夜景向きじゃないんだってば・・・)



〜 End of text 〜




上の階層へ
前画面 Home 次画面