Cello Repair1-4
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バラバラなったチェロの修復 W

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裏板のつぎは、表板の接着

   ◇ 表板の接着   

表板を貼る前に、もう一度細部をチェック。

当初より気になっていた、リブ左側上部の割れ修復の跡。

とりあえず、ニカワをすり込んでそれ以上割れないようにし、適当にニスも塗ってある修理跡。

オーナー自身でやったものか、専門家の手によるものなのか・・・?
表板を貼ってしまったら、手を入れることはできません。
そこで、カエデ材の薄い切片をつくり、ここも裏側から貼って補強。

貼ってからの写真は、残念ながらニカワがほどよく溶けたので、表板を貼る方に神経がいってしまったので撮影し忘れ・・・。
表板も裏板同様に半分ずつ貼ります。こちらは向かって左側の分。 その頃の陽気だと、ニカワも一晩で実用強度になるので、翌日には右側も・・・。裏表がすっかり貼れると、もうすっかりチェロ。
つぎはネック、内型にブロックをつける際、一応、正しい角度になるようにセットはしたが、やはりここは演奏の操作性に関わる重要なポイント。

若干、ホゾ穴を修整して、理想の指板の角度、つまり指板の延長線が駒の位置(エフ字孔の内側のノッチ=白い紙の縁)で80mmになるようにしました。
サドルも、ニカワの溶かしついでに貼りました。

全体を薄いニスで塗る予定がありますから、まだ指板は貼りません。

すり傷やくもりで汚かった表面も、この土日に薄いニスを3度ずつ塗り、すっかり見違えるようになりました。(06.11.27)


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