2000年のRPGラッシュの最後を締めた作品(11月発売だけど・・・)。
基本システムは戦闘を除いて、非常にオーソドックスな作り。その分完成度は高いです。
ただ、今作は町やダンジョンの中が斜め見下ろし視点になったために、操作性の悪さ
を感じる場面がしばしばありました。
このシリーズの一番の特徴であるともいえる戦闘。マニュアル操作が可能になったことで、これまでにもまして
アクション要素が強くなったように思います。それがいいか悪いかは人それぞれでしょうが。ただ気になったのは、これまでに比べて
雑魚敵の強さが増しているように思ったこと。それによって「スターオーシャン」シリーズで感じたような
「気付いたら死んでいた」という状況が起こりやすくなっているんですよね。これはちょっとマイナスかな。
随所にミニゲームを散らしてあるのは、長くあそばせるためか、プレイヤーを飽きさせないためか・・・。
はっきり行って今回は入れすぎだと思いました。ミニゲームによって
肝心のメインストーリーが寸断されてしまい、先へ進める気力を奪ってしまうように思います。
ストーリー・演出重視で作られているゲームなのだから、もっとぐいぐい引っ張るようにしてしまってよかったのではないかな。
全体として、出来はいいです。ただ、他の出来のいいRPGに比べて、
「ここが!!」という部分はないと思います。RPG好きなら定番として押さえておきたいですし、
RPGにこれから触れていきたい人への導入としてならいい作品ですが、あえて他人に勧めるほどの
出来でもないなぁ・・・。というのが正直な感想です。
評価−−>★★★★★★☆☆☆☆
人気作品のゲーム化。PSでは初でしたかね。
ゲーム内容は主に二つに分けられます。ストーリーを進めるモードと、プレイヤーが3号機を動かして
敵を倒すモード。
で、まず気になってくるのがプレイヤーは一体どういう立場なのか!?ということです。
まずストーリーモードでは、プレイヤーは一切操作が出来ません。会話を送るのみです。
プレイヤーはあくまでも傍観者、つまり、ここではプレイヤー=視聴者というスタンスが取られるわけです。
いっぽう、アクションパートでは、プレイヤーはお話の「主人公」とされている3号機パイロットとなって、
イングラムを操るわけです。プレイヤー=主人公というわけです。
なんというか、どっちつかずなんですよ。何を提供したいのか、はっきりしない。
一番疑問に思ったのは、主人公に何一つ設定がないということです。名前すらないんです。
これは、プレイヤーが視聴者、主人公、どちらのスタンスに立ったとしても、かなり違和感のあるところだと思います。
プレイヤー=視聴者ならば、主人公にだって個性があっていいし、喋らなければおかしい。
プレイヤー=主人公ならば、例えば会話の端々に選択肢を表示させるなどして、自分が第二小隊に参加しているんだ、
という実感をもたせる要素が必要だったように思います。
次にこのゲームの肝であるアクションですが、出来は悪くないと思います。ただ、一度こつをつかんでしまうと
あとはどうしても作業的になってしまいますねぇ。それ以上に、
やはり目的が何だろうと殴って、蹴って、投げ飛ばして、相手が破壊されるまで容赦しない・・・。
というのは、どう考えても作品に合っていないという気がしてなりませんでしたね・・・やはり。
おまけ的な要素にもこれといって目を見張るものはなく、この内容で6,800円は高いな、というのが
正直な感想です。原作の雰囲気はよく再現されていると思わせるだけに、
惜しいなぁ、とも思いました。ファンの人は、中古でやすくなるのを待ってみるのも一つの手段じゃないかと・・・。
評価−−>★★★☆☆☆☆☆☆☆
開発元であるアルファシステムが心血注いで作り上げたのに、発売元であるSCEが全然PRしなかったおかげで
前評判さっぱりだったソフトです(僕も出た当初は知らなかった)。しかししかしその作りこみの深さから
徐々にうわさが広まり、今では一部のマニアに大人気(笑)。一時期は深刻な品切れ状態になっていたソフトです。
さてゲームのほうですが、基本的にはアドベンチャーパートである「学園モード」と、シミュレーションパートである
「戦争モード」に大別されます。学園モードのほうでは、自分自身を鍛錬したり、他の人と仲良くなったり。
まぁいっちまえばギャルゲーですかね。
戦争モードではこのゲーム上で「敵」として登場する「幻獣」と戦います。こちらのほうはかなり硬派な
つくりです。漫然と戦っていては勝てない。しかし上手くやればまったく攻撃を受けることなく多くの敵を撃破することも可能です。
システムには慣れが必要ですが、学園モードで「授業」と称してチュートリアルをやってくれるので、
覚えるのは難しくないはずです。この辺、設定の上手さですかね。
このゲームの最大の特徴は、自由度の高さです。基本的なゲームの目的として
「戦争に勝つ」というのがあるわけですが、自分でがんがん敵を倒して見方を勝利に導くこともできれば、自分は
整備士になって裏からサポートをする・・・なんて遊び方も出来ます。またそんな目的はまったく無視して、
ひたすらバイトしてお金儲けしたり、異性を口説きまくって見たり、はたまた同性を口説くこともできるみたいです^^;
いろいろな遊び方のできるゲームですが、その分ただ漫然とゲームを進めていくとつまらなく感じるかもしれません。
その辺、自分でゲームに対して目標を設定することが必要になってきます。
戦争シミュレーションとしてみたとき、またこのゲームに設定されている最高のエンディングを目指そうとしたとき、
難易度はかなり高いです。戦略シミュレーションが苦手な人は、ちょっと苦しいかもしれません。
逆に、「ファイアーエムブレム」なんかにはまった経験のある人は、かなり楽しめるのでは、と思います。
このゲームも二回目からイベントでキャラが喋るようになったりと、複数回プレイを念頭においたつくりですが、
その割りにはワンプレイはかなり長いです。おまけに難しいので、何度もリセットを押す羽目になるかもしれません。
それでも、作りこみの深さ、丁寧さから(バグもありますけどね)、再挑戦する気にさせてくれるゲームです。
個人的には今年一番の掘り出し物かも!?なんて思っています。
評価−−>★★★★★★★★☆☆
ロクヨン最後のキラータイトル!?チュンソフトの代表シリーズ最新作です。
今作はN64という低年齢層が多いハードのためか、今まで以上に
初心者に配慮したつくりになっています(タイトルに振りがな振ってあるところなんかでも分かりやすい)。
基本的なシステムはこれまでの作品を踏襲してますが、これまでの作品はダンジョンの最下層(あるいは最上層)に到達すること
を目的としていたのが、今作では「城を完成させる」というのが第一目標であるため、ダンジョンの
踏破は二次的な目標になりました。このため、ダンジョンをクリアすることそのものは非常に簡単になっています。
このため、初心者が入りやすくなった半面、これまでのシリーズのファンにはやや手ごたえが弱い、と思えるかもしれません。
しかしその辺はさすが優良メーカー(?)チュンソフトとそして中村光一氏。ちゃんと考えているわけで。
このゲームは一応城を完成させて鬼退治を完了すればエンディングです。僕の20時間と言う数字は、
まぁ標準的じゃないかなぁ、と思うんですが。
ただ、他のゲームと違ってこれはエンディングと言うのは一つの区切り程度にしかなりません。
むしろ、そのあとのほうがメインなんですよね。
僕はまだエンディング後はそれほど進めていないので詳しい点は分かりませんが、やはりこれまでの
シリーズのファン(=上級者)のために、その辺はよく考えてあるようです。
媒体がROMカセットになったことで、PS版「トルネコの大冒険2」では出来なかったオートセーブが復活しました。
個人的に、これは歓迎したいです。リセット技が効かないほうが、やはり緊張してプレーできますからね。あと、
やはりロードが短いのもうれしいです。
初心者向けに作られているとはいえ、合成システムをはじめとして覚えることは多く、
万人向けとはいえないかもしれません。しかし、この作品ほど、プレーしながら「ゲームを楽しんでいる!」
と思えるソフトはそうないと思います。これまでのシリーズのファンはもちろん、このシリーズに
興味のある人にはこの作品はうってつけです。64本体とまとめて買っても損はしない!とまで言い切れる作品です。
(まぁ、64は他にも良作が多いですし・・・と、逃げ道を作っておく(爆)
評価−−>★★★★★★★★★★
幻想水滸外伝 vol.1 ハルモニアの剣士 PS 2000/9/21発売 オープン価格 コナミ 状況:1回クリア(プレイ時間4時間未満)
過去に2作発売されて人気の「幻想水滸伝」シリーズの外伝。元のシリーズはRPGですがこのシリーズはテキストアドベンチャー
という形式を取っています。
で、まぁそういうシステムを取っている以上、ゲームについて何か言うことはないわけです。
基本的には物語を楽しむことがメインです。文章を読み進め、所々で選択肢を選ぶ。選択肢の結果は
予測しにくいものが多いですが、それによって著しく展開が不利になることもないようです。
ゲームオーバー、ということもないようですし。
演出は全てテキストと一枚絵で構成。それにキャラ絵とそして多少の効果と、シンプルです。オープニングデモとして
なかなかきれいなアニメーションムービーがつかわれていたので、そういう演出を多少期待したのですが、
残念ながらありませんでした。
ストーリーは、外伝とはいえ本編である「幻想水滸伝2」と密接に関わる内容です(クリアデータの引継ぎもあります。どの程度かかわっているのか
はよくわかりませんが)。ので、このシリーズをプレイしたことがなければ楽しめないでしょう。
プレイ時間は一通り遊び終えるのに3〜4時間程度。おまけとしてCG達成率が表示されるグラフィックモードも
あるので、そのあとはCG集めをすることになるのでしょう。
この内容で店頭価格が多分5000円強、というのはやや高かったかな、というのが自分の感想ですが、
そこはこのシリーズにどの程度思い入れがあるかでも変わってくるかと思います。原作の雰囲気が
損なわれているようなことはないですし(原作もゲームですからね)、ファンなら、ということで。
評価-->★★★★★☆☆☆☆☆
大人気漫画のゲーム化です。ということでまずこのゲームの大前提として、「原作を読んでいる(見ている)」
というのがゲームを楽しむための絶対条件であることは確かです。
ゲームは、リアルタイムポリゴンをフルにつかったムービーパートでストーリーを進行させ、合間に
プレイヤーが主人公ガッツを操作してステージをクリアするアクションパート、この2パートに大別されます。
ムービーパートではプレイヤーはまったく何も出来ず、見ているだけです。このあたり、
ゲームとしてはどうなのかな〜、と思ってしまうのですが・・・。
ゲームとしてのメインはアクションパート、ということになります。操作は・・・やや難しいです。
といっても、最低限の操作だけできれば何とかなるレベルなのですが。たとえやられてもかなり近いところからコンティニューできますし。
アクション苦手な人でも、どうにもクリアできない、ということはそうないでしょうし、群がる敵キャラを
バッタバッタとなぎ倒す爽快感も十分に得ることが出来ます。
ただ、原作の中では百人斬りをも達成してしまう主人公ガッツですが、これだと結構あっけなくやられるので、
原作さながらに動かしたい人はそれなりに練習が必要だと思いますが・・・^^;あと、3Dスティックの操作性はやっぱりいまいち良くなかったです。
ストーリーは外伝的なもので、映画やOVA1作分としてみると程よいボリュームです。ただ、ゲームとなると 少しボリューム不足かなぁ、という風に感じました。また、アクションと ムービーの境目の演出(とくにラスト!)がちょっとうまく行ってなかったように感じました。
全体的に見て、原作ファンなら充分に楽しめる出来に仕上がってると思います。発売が結構前なので、
中古ショップなどを回れば安価で手に入るでしょうし・・・。おすすめです。
評価−−>★★★★★★★☆☆☆
いろんな人が待ったり待たされたりした日本のRPGの原点ともいえるシリーズの最新作。
全体的に見て、これまでのシリーズを踏襲したつくりです。今回はじめてムービーが入りましたが、
まぁふつーかな。町やダンジョンが3Dになり、視点を回転させることが必要になりましたが、
ここですこし、操作性の悪さを感じました。しばらくするとなれたので、
それほどひどいものとは思いませんでしたが。
今作の最大の特徴は、良くも悪くもプレイ時間の長さではないでしょうか。ふつーにプレイするだけでも、
他の作品の倍以上かかります。一本のソフトを長く遊べる、というのは分かりますが、やはりどうしても
展開が間延びしてしまうように感じました。
ドラクエが他のRPGと一線を画しているところは、最近のものは軒並み「ストーリーを見せる」ことに
重点をおいているのに比べ、ドラクエはあくまで「ゲームとして楽しませる」という意識をもっている
所だと思います。今作でもさまざまな要素があってプレイヤーを飽きさせないのですが、
そういった「面白い要素」が出てくるまでの序盤、そしてストーリー展開が重要にならざるを得ない
終盤がだるいです。序盤・終盤といったところでそれだけで一つのゲーム分くらいはありますからね。
一通り遊べる要素が出て、さらにストーリーに縛られず遊べる中盤から終盤にはいるまでが、
このゲームの一番楽しいところだと思います。あとは、クリア後ですね(^^; 最近のRPG
と同様に、ストーリーやキャラクターに期待してプレイすると、期待はずれ感が強いかもしれません。
それと、今回はやや難易度が低く感じられましたね。石版探しは難しいというよりめんどくさい、
むしろダンジョンの難易度を上げて欲しかったなぁ。
評価−−>★★★★★★★★☆☆
セガサターンで好評を博し、後にPSへも移植されたシリーズの続編。
続編とはいっても、ストーリー的には前作とのつながりはありません。ただ、全体に流れる雰囲気は
まさに続編、といった感じです。所々で前作の音楽のアレンジバージョンが使われ、またまったく関わりのないはずの
ストーリーでも、前作のシーンを彷彿とさせるような演出がある程度意識して行われているようにも思います。
これがよいと思うか悪いと思うかは、人それぞれでしょうか。
このゲームのゲームとしての売りは、なんといっても戦闘の面白さ
だと思います。戦略性、スピード感、爽快感がバランスよくはいり、また戦闘へ入る際のロードも
短いので、連続して戦闘をこなしてもなかなか飽きが来ないです。敵の姿が見えているので、
意識して敵を避けることができるのもありがたいです。
もうひとつ面白いのは、会話の楽しさです。重要なキャラではない、
その辺の街キャラAに話し掛けても、ちゃんと会話の中にストーリーがあります。キャラクター一人一人が
ちゃんと生きているんだ、ということだと思うんですよね。このあたりは、前作から引き継がれている良い点
だと思います。
メインのストーリーは、奇をてらわず、真正面に進んでいく感じです。あまりに正直に進みすぎて、
やや先が読めてしまう展開も少し目に付きました。また、
終盤のボリュームはあの程度でよかったと思うのですが、序盤は少しテンポよく進みすぎた
ように感じました。リュードとエレナが打ち解ける過程とか、もう少し詳しく見せても良かったかなぁ、
などと思いました。
全体として、前作で好評だった部分は伸ばし、不評だった部分(アイテム所持数とか)を修正した
正常進化です。演出は映画的ですが、それだけに偏らず、しっかりと
ゲームとしても成り立っている良作だと思います。前作を面白いと思った人ならまず楽しめる出来です。
DCを持っているのなら是非、おすすめしたいゲームですね。
評価−−>★★★★★★★★★☆
もはや説明不要のRPG超大作。駆け足でプレイしたので見落とした点も多いかもしれませんが・・・。
堂々と「原点回帰」を掲げるだけあって、シリーズの旧作を強く意識した構成です。とくに音楽。
戦闘に入るときとかそのまんまです。「原点回帰」というより「むかしのファンに媚を売っている」
ように感じてしまったのは僕がスクウェア嫌いだからでしょうか?
さて、PSにハードをうつして以来、このゲームの最大の魅力といえばやはりグラフィック。
随所に挿入されるムービーは、DCやPS2のソフトにすら見劣りしない、むしろ圧倒しているほどの美しさです。
このレベルに対して文句はつけられません。
毎回、少しずつアレンジが加えられる戦闘システム。今作では、装備する武器によって使える
アビリティが変化します。結構面白いんですが、戦闘そのものを楽しめるほどではなかった
かな・・・といった感じです。
そもそも、このシリーズの戦闘が楽しめない最大の理由はテンポが悪いこと。
まず、エンカウントがあってからコマンドを入力できるようになるまでおよそ12秒。
ボス戦ならこれくらいはいいタメかもしれませんが、通常戦闘でもこれだけ待たされるとなると、
ちょっと・・・。また、戦闘中コマンドを入力してから実行されるまでも長い!ひとつひとつの
動作の演出時間もやたらと長いし(それでも、一度使った召喚魔法は二度目からは短くなる、など
の処理はあるのですが)、スピード感がゼロです。
召喚魔法の件もそうですが、あまりにも不親切に感じた前作に比べ、簡単なヘルプがついたりなど、
全体的に不満を解消しようという意思はあるようです。ただ、
どれも中途半端で、いまいちうまくいってないように思えてしまうのですが・・・。
ストーリーは狙ってるんだと思いますが、王道的なつくり。そのせいもあるのか、全体として
グラフィック以外に特筆すべき点が無いという風に思えてしまいました。
ただ、システム的な破綻が無かったり、いろいろと寄り道ができるように工夫が凝らされているあたりは
さすがドラクエと並ぶRPGの2大巨頭と思わせるところです。
戦闘を含め、ロードは結構長めなのですが、それさえ我慢できれば良作として評価できると思います。
後は操作性とテンポがよければもっと良かったのですが・・・。
評価−−>★★★★★★☆☆☆☆
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