キャスト(半数以上が発狂中)

月の輪の雷蔵

本編の主人公。住所不定無職。「必殺タマつぶし」で全国にその名を轟かせる、男の中の男。はじめて目を覚ました時には河の上を段ボール箱に乗って流されており、必死で泳いで河岸についた途端「悲しくて悲しくて 涙がポロポロ出てるうちに寝てしまった」という、本気で泣かせる生い立ちを持つ。なお、この際に「人生で一番大切なことを学んだ それはヤケクソということだ」という。喧嘩が滅法強く、行く先々で「石のコブシ」「動くアルプス」「ドラ猫発電機」等々、様々な異名を取る。が、基本的には名無しだった。雷の轟く夜に名前を聞かれ、思いつきで「雷蔵」と名乗る。当初はほんの暇つぶしのつもりでやくざの抗争に首を突っ込むが、窮地に追い込まれたところを救ってくれたオヤジへの恩返しに、三途の猫町の大掃除に乗り出す。

西鉄親分

地元ヤクザ「九州組」を率いる。往年の西鉄ライオンズ、特に稲尾投手の狂信的なファンで、自らの額にNLの球団マークを焼き印した過去を持つ。さらに「野球帽が被れないから」という理由から、自分の両耳をハサミで切り落とすという発狂ぶり。西鉄が巨人に日本選手権で奇跡の逆転優勝をした際、稲尾が履いていたストッキングを身にまとっている。九州至上主義者で、大阪を「日本の恥部」と差別。息子に狂った教育を施した報いで爆死した。
「ハッタリで生きてきたワシが ハッタリを見抜けんと思とるのか ばってん」というほどの俗物だが、逆上して「
理性がニュートラルに」シフトチェンジ、「狂気が火の玉に」なりやすいことでは右に出るものがない。

カズヒサ

西鉄親分の息子。まだ誕生日も迎えていない息子の耳まで切り落とそうとした父に反発、家出してオーストラリアに飛んでいた。が、父が自分に稲尾のカズヒサという名前をつけた真意を悟って自ら耳を切り、額にナイフでNLのマークを彫って帰国。完全に発狂した親父とは違って冷静な策士だが、抗争で死亡した敵味方の死体を縄で吊るし、どの死体の首が最初に腐って落ちるかという「てるてる坊主賭博」を考案するという残虐ぶりを遺憾なく発揮。雷蔵を激怒させる。オーストラリアでブーメランを会得。本編における雷蔵の最強の敵。雷蔵との決闘に敗れて金玉を取られ、家族を巻き込んで爆死。

フトシ

西鉄親分の次男。体は大きいが絶対的に知恵が足りない。典型的なパワーファイター。NLマークを焼き印される前に家出していたが、カズヒサとともに帰郷。敵の足を掴んでグルグル振り回し、地面に叩き付けて頭を破裂させる「脳天崩し オランダ風車」なる必殺技を使う。兄へのコンプレックスを突いた雷蔵の罠にかかり、カズヒサのブーメランの秘密を雷蔵に横流しする。カズヒサ、西鉄親分とともに爆死。

モヒカン親分

大阪組を率いるヤクザ猫。顔の毛を全て剃り落とし、名前の通りのモヒカン刈りとしている。地元九州組と長らく抗争を繰り広げてきたが、カズヒサの帰郷によって劣勢に追い込まれる。西鉄親分の田舎コンプレックスを利用、「田舎コール」を駆使した奇襲攻撃で最後のチャンスに賭けるも敗北。カズヒサの行った「てるてる坊主賭博」のネタにされて吊るされるという悲惨な最期を遂げた。西鉄親分からは「浪速のモリタート野郎」と呼ばれる。モリタートって何だ。求む情報。あとコーヒー通。
ゆうとくけど喫茶店でトラジャやキリマンジャロなんてゆうものはイモやで コーシーの通はブレンドに始まり ブレンドに終わるんや

モヒカンの息子

モヒカン親分の息子。ほぼ全編を通じて地元組の人質に取られている。都合2回失禁。逆さ吊りにされ、頭に血がのぼり切った時点で意識が戻って時刻を告げる「血時計」として有効活用されていた(写真左)。このマンガは香港映画ばりに「吊り」が多い。いや「吊り」じゃなくて「吊るし」か。さらに地元組と大阪組の最終決戦では体にダイナマイトを巻かれて軍神に仕立て上げられ、大阪組に特攻させられるなど、いろいろと苦労が多い。父親を含むやくざ関係者が全員死亡したあと、ただ1人生き残る。

オヤジ

三途の猫町、唯一の良心。九州組と大阪組、それぞれの縄張りの中間地点「カタギライン」に居を構え、正午から午後1時までと定められた団体戦の時間を報せる仕事をしていた(団体戦の時間が決まっているのは両勢力の猫があまりにも大量に死ぬため)。三途の猫町がまだ「猫町銀座」と呼ばれて栄えていた頃からの住人で、近年の町の荒廃ぶりに心を痛めている。ヤクザ一掃に乗り出そうとする雷蔵を「おまえは若い……どんな夢でも現実に変えられるのが その若さってやつじゃよ ばってん」と諭すが、雷蔵と関わったばかりに九州組から激しい拷問を受ける。

桶屋の勘公

オヤジの相方。もともとは腕の立つ棺桶屋だったが、激化の一途を辿るヤクザの抗争が築いた死体の山はとても一人でさばききれる数ではなかった。連日の徹夜仕事で勘公は発狂、気がつけば自分の頭に釘を打ち込んで廃人同様に。そんなわけで初手から戦力外なわけだが、とある方法で思いがけず雷蔵の命を救う。最終的にはカズヒサに頭の釘を全て打ち込まれ、脳味噌を釘がダイレクトにヒットしたことで正気に戻る。

どらン猫小鉄 あらすじ&みどころ

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