タークスのはちゃめちゃ冒険記 第3巻
第6章 竜王の試練
飛空船を手に入れた4人は、まずたくさんの洞窟が並ぶ諸島にやってきた。そして、洞窟に入っていくと、そこにはたくさんのドラゴンがいた。
ツォン「…出るか?」
イリーナ「…そうしましょう…」
氷の洞窟以来、すっかりドラゴン恐怖症になってしまった4人であった。すると…
???「このドラゴン王国に人間とは珍しい」
「!!!」
背後から突然ドラゴンに声をかけられ、ビビりまくりの4人。すると…
「もしそなたたちが勇気あるものならドラゴン王バハムートに会うが良い」
「……?」
不思議に思いながらも、戦闘態勢を整える4人。しかし…
「カルディア諸島のドラゴンは無益な殺生を好まない」
この言葉にようやく安心した4人は洞窟内の宝箱を根こそぎあさった後、バハムートに会ってみることにした。すると…
バハムート「勇気の証を取ってきた者に、称号を与えよう」
イリーナ「…称号?」
バハムート「さよう。さすれば、必ずやおぬしたちの冒険の手助けとなるであろう」
こうして4人は勇気の証を手に入れるために、試練の城へ向かった。そして4人は無事勇気の証である「ねずみのしっぽ」を入手し、脱出に成功した。
そして、4人はバハムートのもとへ戻り、ねずみのしっぽを見せた。すると4人は白い光に包まれ…
イリーナ「…?あまり変わった感じはしないけど…」
ツォン「そうだな。特に強くなった気もしないし…」
レノ「まさかだましたんじゃないだろうな、と」
…疑いの目でバハムートを見つめる4人。すると…
バハムート「その目は何だ!文句があるなら、称号を剥奪してもいいのだぞ!」
バハムート「いや、どうせならたまねぎ剣士あたりに…」
バハムート「すっぴんも悪くないぞ…」
バハムート「クックックッ…」
…バハムートは混乱している!!
レノ「こ、これは危険だぞ、と」
レノ「すたこらさっさ〜、と」
イリーナ「あ、先輩待ってください」
…こうして、危険を感じた4人は素早く脱出し、次の目的地へと向かった。この後バハムートがどうなったかは誰も知らない。
第7章 蒼き海の中へ
ドラゴンの洞窟でたっぷりお金を回収した4人は、まずガイアの町へ行ってルビーの腕輪と守りの指輪を購入。そして、北西にあるオンラクの町へ向かった。
オンラクの町に到着すると、ガイアの町での情報から、どうやら海底神殿に行くためには空気の水が必要で、それを手に入れるためには妖精の力が必要、そして妖精はキャラバンにいるということが分かった。
4人はキャラバンに行って妖精のビンを購入し、ガイアの町に行って空気の水を入手した。そして、海底神殿に乗り込む前に、とりあえず滝の裏の洞窟へ向かった。すると、戦闘終了後に、ツォンに異変が。
ツォン「…この不思議な力は何だ?」
イリーナ「どうしたんですか?」
…心配そうに見つめるイリーナ。すると…
ツォン「これは…マテリアを使っているときの感覚に似ているな…」
イリーナ「あ!もしかして魔法が使えるようになったんじゃないですか?」
そして、次の戦闘が終了すると、レノにも同様の異変が。
イリーナ「やっぱり魔法みたいですね」
ツォン「そうだな…だとしたら、この称号とやらのおかげかもしれないな」
ツォン「あとでいろいろ試してみるか」
こうして4人は洞窟の奥でワープキューブを取り、海底神殿へと向かっていった。そして階段を上っていくと、最上階にて妖精たちを発見。そして宝箱からロゼッタ石を手に入れ、今度は下へ。4人は無事最下層までたどり着き、クリスタルを発見した。すると…
???「フハハハ…よくぞここまで来た。だが、ここがお前らの墓場となるのだ!」
レノ「オレもようやく戦闘に参加できるぞ、と」
…レノはヘイストを唱えた!ツォンの攻撃回数が倍になった!
イリーナ「えらそうなこと言ってるけど、結局ただのタコでしょ」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
…ツォンの攻撃!クラーケンに374のダメージ!!
…ルードの攻撃!クラーケンに70のダメージ!!
クラーケン「タコタコ言うな!!」
…クラーケンの攻撃!8回HIT!ルードに267のダメージ!!
レノ「オレにまかせろ、と」
…レノはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
…ルードの攻撃!クラーケンに128のダメージ!!
ツォン「八手拳とはなかなかやるな…」
…ツォンの攻撃!クラーケンに521のダメージ!!
イリーナ「そんなマニアックなネタどこで仕入れてきたんですか?」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
クラーケン「オレを無視するな!」
…クラーケンの攻撃!イリーナに317のダメージ!
イリーナ「くっ…」
イリーナ「ねえ、いいものあげようか……」
クラーケン「何?」
イリーナ「かめはめ波よ!」
…イリーナはかめはめ波を放った!しかしなにもおこらなかった!!
イリーナ「無念…」
…イリーナは倒れた!!
クラーケン「……」
レノ「タコヤキ食べたかったぞ、と」
…レノはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
ツォン「これで終わりだ!」
…ツォンの攻撃!クラーケンに816のダメージ!
クラーケン「こんなやつらにやられるとは…ぐふっ」
…クラーケンを倒した!!
ツォン「ふぅ…さて、クリスタルを取ってさっさと帰るぞ」
クリスタルに近づくと、イリーナのクリスタルが青く輝きだした。そして、4人は最後のクリスタルを求め、東へと飛び去っていった。
第8章 空に浮かぶ城
最後のクリスタルを求めて飛び去った4人は、ロゼッタ石を解読できる学者がいることを聞き出し、さっそくメルモンドへ向かった。
レノ「さて、学者は…、と」
イリーナ「あ、あそこの金髪の人は?」
ツォン「行ってみるか…」
???「学者のウネといえば知らぬ者はいないのじゃ」
ツォン「…知ってるか?」
イリーナ「いえ…」
ウネ「ゴホン…ん?それは、ロゼッタ石ではないか!」
ウネ「これでルフェイン語の謎が解ける!!」
ウネ「なるほど!そうか!そうなんだ!!」
ウネ「さあ、お前たちにも教えてやろう」
…こうして、ウネ先生のルフェイン語講座が開かれた。しかし…
レノ「さっぱり分からないぞ、と」
ツォン「イリーナ、わかったか?」
イリーナ「いえ、まったく…」
初めて習う言語をそんなすぐにマスターできるはずもなく、4人は困惑の色を浮かべていた。すると…
ウネ「…仕方ない、このルフェイン語変換マシーン『ドーガ君』を貸してやろう」
ツォン「ド、ドーガ君?」
ウネ「このマイクから入ってきた音はドーガ君の本体を通り、ルフェイン語から標準語、あるいは標準語からルフェイン語となってこのイヤホンから出てくるのじゃ」
ウネ「ドーガ君はわしの最高傑作じゃ、使い終わったらちゃんと返しに来いよ」
こうして『ドーガ君』を手に入れた4人は、ガイアの町の南にある、ルフェイン人の町へたどり着いた。そしてルフェイン人からチャイムを受け取り、4人は砂漠の中にあるミラージュの塔へ向かった。
イリーナ「ドーガ君ってすごい機械ですね」
ツォン「そうだな。しかし、ルフェイン人はどうも私たちを避けていたようだが…?」
…ツォンが横を向くと、そこにはリボンをつけた大男が。3人の視線がルードに集まる。
ツォン「…もしかして…これが原因か?」
イリーナ「…確かに、先輩がリボンをつけている姿はちょっと怖いですね」
ツォン「…なにしろセロテープでくっつけただけだからな…」
レノ「こち亀の特殊刑事に出てきそうだぞ、と」
イリーナ「…グラサン刑事…」
ルード「……」
…いつにも増して無口になってしまったルードであった。
こうしてミラージュの塔にたどり着いた4人は、宝箱を回収しつつどんどん上へ。すると、いつの間にか塔から城へと景色が変わった。そして、先へ進んでいくと、小さな部屋でみたこともないようなものを発見した。
イリーナ「きれいな金属…」
ツォン「ああ…どうやらこれがアダマンタイトらしいな」
ツォン「しかしでかいな…これ誰が持っていくんだ?」
レノ「ここはやっぱりツォンさんしかいないぞ、と」
ツォン「お、おい…」
ツォン「ここは公平にジャンケンで決めよう」
イリーナ「ええっ?私、箸より重いもの持ったことないのに…」
レノ「よく言うぞ、と」
イリーナ「何!?」
レノ「い、いや、なんでもないぞ、と」
レノ「じゃ、じゃあ3人でやるぞ、と」
ジャンケンの結果、結局ツォンが持っていくことになり、4人は4階へ上がっていった。しかし…
イリーナ「ああもう、何なのこの階は!」
レノ「同じところをまわってるような気がするぞ、と」
ツォン「…まさか、無限ループというやつか?」
…歩けど歩けど出口が見つからない4人は次第にいらだち始め、そして無言になっていった。そのとき…
レノ「お、あそこにワープゾーンがあるぞ、と」
ツォン「やっと着いたか…」
イリーナ「でも、実は3階へのワープゾーンだったりして…」
ツォン「…不吉なこと言うなよ…」
こうして不安を抱えながら、4人はがワープゾーンに飛び込んだ。すると…
イリーナ「あ、どうやら大丈夫だったみたいですね」
ツォン「よし、では行くか…」
前に進んでいくと、4人の目の前には最後のクリスタルが。そして…
???「ほう、リッチ・マリリス・クラーケンを倒してくるとは。しかし、このティアマットはそうはいかんぞ!」
…ついに、最後のカオスとの戦いが幕を開けた。
レノ「まずはこいつから、と」
…レノはヘイストを唱えた!ツォンの攻撃回数が倍になった!
ツォン「とりあえず様子を見るか…」
…ツォンは巨人の小手を使った!ツォンの攻撃力・命中率が上がった!
イリーナ「どんどん行くわよ!」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
ルード「……」
…ルードの攻撃!ティアマットに78のダメージ!
ティアマット「私の攻撃に耐えられるかな?」
…ティアマットの攻撃!ツォンに40のダメージ!
レノ「次はこっちに、と」
…レノはヘイストを唱えた!ルードの攻撃回数が倍になった!
ツォン「行くぞ!」
…ツォンの攻撃!ティアマットに386のダメージ!
ルード「……」
…ルードは巨人の小手を使った!ルードの攻撃力・命中率が上がった!
イリーナ「もう1発!」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
ティアマット「轟け、稲妻!!」
…ティアマットは稲妻を呼び寄せた!全員に約50のダメージ!
レノ「…こいつ弱いぞ、と」
…レノはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
ルード「……」
…ルードの攻撃!ティアマットに350のダメージ!
ツォン「カオスの中で最弱だな」
…ツォンの攻撃!ティアマットに710のダメージ!
ティアマット「だまれ!」
…ティアマットの攻撃!ツォンに42のダメージ!
イリーナ「…やっぱり口だけね」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
そして…
ツォン「これで終わりだ!」
…ツォンの攻撃!ティアマットに875のダメージ!
ティアマット「ぐおぉぉぉ…」
…ティアマットを倒した!!
イリーナ「…弱いボスでしたね」
ツォン「ああ、あれならマインドフレイアのほうがはるかに怖いな」
レノ「じゃあ、クリスタルを取ってさっさと帰るぞ、と」
…クリスタルに近づくと、レノのクリスタルが緑色に輝きだした。
イリーナ「…これでクリスタルが全部揃いましたね」
ツォン「ああ、あとはカオスの神殿へ行くだけだな」
イリーナ「いや、ドーガ君を返さないと…」
ツォン「あ、そうだったな…」
4人は飛空船に乗り込み、メルモンドへ降り立った。しかし…
イリーナ「あっ!」
…イリーナは転んでしまった!
ツォン「大丈夫か?」
イリーナ「はい…あっ!」
ツォン「どうした?」
イリーナ「…ドーガ君が…」
…4人が下を向くと、そこには煙を上げているドーガ君の姿が。
ツォン「これは…やばいな」
イリーナ「ど、どうしよう…」
ツォン「…とりあえず持っていくしかないな」
…こうして、4人はドーガ君をウネのもとへ持っていった。すると…
ウネ「おい…これ煙出てるぞ?」
イリーナ「すみません…ちょっと落としてしまって…」
ウネ「…とりあえず大丈夫か試してみるか…」
ウネ「本日は晴天なり!」
…ウネはドーガ君のマイクへ向かって話し掛けた。すると…
『クエッ!』
ウネ「へ?」
…あ然とするウネ。そして…
ウネ「もう1回試してみるか…」
…ウネはドーガ君へ向かって話し掛けた。すると…
『クポ〜』
ウネ「……」
ウネ「…わしの苦労が…」
イリーナ「…ごめんなさい…」
…あたりに重い空気が流れる。すると、突然ウネが口を開いた。
ウネ「…よし、決めたぞ!」
イリーナ「えっ?」
ウネ「お前たち、わしをルフェイン人の町へ連れて行ってくれ」
イリーナ「ええっ?」
ウネ「ルフェイン人と協力すれば、もっといいものが作れるかもしれん」
イリーナ「でも、ドーガ君は壊れて…」
ウネ「わしを誰だと思っておる。ドーガ君に入っていたデータは、すべてわしの頭の中に入っておるわ」
…こうして4人はウネをルフェイン人の町へ送りとどけ、アダマンタイトを渡しにドワーフの洞窟へ向かった。
そして、鍛冶屋のスミスからエクスカリバーを受け取り、4つの力が集まる場所・カオス神殿へ向かった。
いよいよ、冒険は最終決戦へ…。
第9章 はるかなる時を越えて
クリスタルの光を取り戻した4人は、カオス神殿のへ入っていった。そして、中央の宝玉の前にたどり着くと、突然光に吸い込まれた。
気がつくと、そこは大理石で敷き詰められた神殿だった。
イリーナ「…ここが2000年前のカオス神殿ね」
ツォン「…そのようだな」
4人は途中リュートを鳴らしたりしながら階段の昇り降りを繰り返し、地下1階へたどり着いた。そして、地下2階への階段の前に来たとき…
ツォン「なんでここに土のカオスが…」
…そこには、一度倒したはずの、リッチの姿があった。
リッチ「フハハ…あのときの恨み、ここではらしてくれるわ!」
リッチ「…%*?&!#@…」
リッチ「食らえ、フレアー!!」
…リッチが魔法を唱えると、突然光が4人に向かって放たれた。そして…
イリーナ「ああっ…」
レノ「やられたぞ、と」
…レノとイリーナはやられてしまった!
ツォン「…そりゃないだろう…」
…なんとかリッチを倒したツォンとルードであったが、2人ではどうにもならず、気がつくとそこは現代だった。
ツォン「…あんなのどうやって防ぐんだ?」
イリーナ「先に攻撃して倒せれば…」
ツォン「それしかないか…」
こうして、4人は重い足取りで過去へ向かい、再び地下2階への階段の前へたどり着いた。しかし…
リッチ「何度来ても同じことだ!食らえ、フレアー!!」
ツォン「くっ…防御だけに集中するんだ!」
ルード「……」
レノ「何度も同じ手にやられるオレではないぞ、と」
イリーナ「私は…負けません!」
リッチ「何!?フレアーを食らって全員生き残るとは、なかなかやるな…」
レノ「今度はこっちの番だぞ、と」
…レノはヘイストを唱えた!ツォンの攻撃回数が倍になった!
ツォン「食らえ!」
…ツォンの攻撃!リッチに310のダメージ!!
イリーナ「絶対負けないわよ!」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
ルード「……」
…ルードの攻撃!リッチに136のダメージ!!
イリーナ「まだまだ!」
…イリーナはストライを唱えた!ツォンの攻撃力が上がった!
リッチ「甘い!これでも食らえ!」
…リッチはストップを唱えた!しかし誰にも効かなかった!
ツォン「土に還れ!」
…ツォンの攻撃!リッチに587のダメージ!
リッチ「我は…永遠なり…ぐふっ」
…リッチを倒した!
ツォン「ふう…とんでもないヤツだったな」
イリーナ「ええ…もう1回フレアー使われてたらやられてましたね」
ツォン「まったくだ…バカで助かったな」
こうして、地下2階に降りた4人は、ぐんぐん進み、地下3階への階段の前にたどり着いた。すると、そこには火のカオス・マリリスが。しかし…
ツォン「こいつは何も変わってないな…」
4人はマリリスを一蹴し、地下3階へ降りていった。
ツォン「…このまま行くと、もしかしてカオス全部出てくるのか!?」
イリーナ「そうですね…でも、あとは力だけのタコとか、口だけの竜しかいませんから」
レノ「…そのタコにやられたのはどこの誰だ、と」
イリーナ「あれはちょっと油断してただけです!」
イリーナ「だいたい先輩はしょっちゅうやられてるじゃないですか!」
レノ「…それを言われるとちょっときついぞ、と」
ツォン「おいおい…とにかく、油断だけはするなよ」
イリーナ「了解!」
レノ「…了解、と」
…こうして4人は無事クラーケンとティアマットを倒し、地下5階へたどり着いた。そして、目の前の扉を開けると、そこには一度倒したはずの、あの男が座っていた−。
最終章 生と死のはざまで
ツォン「お前は…ガーランド!!」
ツォン「あのとき倒したはずではなかったのか?」
ガーランド「…そう。私はお前たちに倒され、この世界にやってきた」
ガーランド「そして、4体のカオスを召喚してクリスタルの力を奪い、過去への扉を閉ざした」
ガーランド「私は2000年後にお前たちに倒され、ここに戻ってくる…」
ガーランド「私は永遠に生き続けるのだ!」
ツォン「…生への執着心か」
イリーナ「世界はあんただけのものじゃないのよ!」
イリーナ「いい加減に目を覚ましなさい!」
『バチーン!』
イリーナの強烈なビンタがガーランドに炸裂した。すると…
ガーランド「フフフ…フハハハハ…」
…ガーランドが巨大な怪物へと姿を変えていく!
???「…我はカオス…世界に混沌をもたらす者…」
カオス「お前らはここで滅び、我は永遠に生き続けるのだ!」
ツォン「くっ…来るぞ!」
イリーナ「はい!」
…ヘイストやストライでサポートに徹するレノとイリーナ。そして、巨大な敵に向かってひるまず立ち向かうツォンとルード。これまでの長い戦いで培ってきたチームワークはまったく乱れることなく、カオスは徐々に押されていった。
カオス「くっ…我は永遠の存在なのだ!!」
カオス「水の怒りよ、この者たちに裁きを!」
…どこからともなく押し寄せる津波。しかし、誰一人倒れる者はいなかった。
「くっ…なぜだ…!!」
「お前は、こんなところにいて楽しかったのか?」
「何?」
「オレはこんな酒もないところにいるのはごめんだぞ、と」
「……」
「あんたは、結局ただ逃げてるだけよ!」
「…逃げてるだけ…?」
「…違う!我は…永遠の存在なのだ!」
「水の怒りよ…」
再び津波の詠唱に入るカオス。しかしその瞬間、カオスの右腕が突然崩れはじめた。腕には、細い刀が刺さっていた。そして…
「…所詮言ってもムダだったか…」
「…星に帰れ!!」
ツォンの全精力を込めた一撃が炸裂する。
「ぐおぉぉ…」
崩れていくカオス。そして、カオスは重い口を開き、こう言った。
「…光の戦士たちよ。『生きる』というのはどういうことなのだ?」
「それは、あいつが教えてくれるはずだ」
「先に星に帰った、あいつがな…」
「…?よく分からんが、残念ながら、もう時間がないようだ…」
「…ではさらばだ、光の戦士たちよ…」
こうして、カオスは静かに崩れ落ちた。
そして、その瞬間あたりは光に包まれ、4人の英雄は現代へと戻っていった−。
エピローグ
気づくと、そこには緑に覆われた美しい大地が広がっていた。咲き乱れる花に、ここちよい風。クリスタルの恩恵を受けた世界は、前とは見違えるほどきれいな世界になっていた。
驚きと充実感に満たされながらコーネリアの大地を歩いていた4人だったが、突然レノが口を開いた。
レノ「…ところで、どうやって元の世界に戻るんだ、と」
ツォン「そういえば…どうするんだ?」
イリーナ「うーん…とりあえず、コーネリアに行ってみましょう」
…こうして、コーネリアへ向かった4人。すると…
兵士「それはまさか…!さっそく王のもとへ!!」
こうして兵士に押されるようにして王の間に入っていくと、そこには王と王妃、セーラ王女、そしてガーランドの姿があった。
王「それは…まさか、クリスタルでは?」
王「言い伝えは本当だったのじゃ…」
王「おい、アレを出すのじゃ!」
そう告げると、ガーランドは後ろにあった扉を開けた。すると、中からは古い巻物が出てきた。そして、そこにはこう書かれていた。
『この世 暗黒に染まりし時 4人の光の戦士 現れん』
『そして 戦士たちは クリスタルと共に 闇を振り払わん』
王「そのクリスタル…そなたたちが光の戦士に間違いあるまい」
王「…すぐに宴の準備をするのじゃ!」
…こうして、ひさしぶりの休息を堪能していた4人。しかし、宴も終わりに近づいたその時、突然白い光が現れ、4人の周りを覆い始めた。
ツォン「…どうやら、ここでお別れのようです」
ツォン「私たちは、自分の世界へ戻らなければなりません」
すると、それまで静かに見ていたセーラ王女が、突然口を開いた。
「よかったら、この世界に残ってもらえませんか?」
「…それは無理だぞ、と」
「…どうしてですか!?」
「…私たちには、帰るべきところがあるから…」
「…そうですか…」
「では、最後にひとつだけ聞かせてください!」
「…どうして、この世界を救ってくださったのですか?」
「それは、もちろん…」
「……仕事だからだ」
…こうして、4人は自分たちの場所へと帰っていった。話によれば、この後4人は1週間『亀道楽』に入り浸りだったらしい。
そして空の上には、そんな4人の姿を笑いながら眺めるカオス…ガーランドの姿があった。
The End
ついに完結しました!後でちょこちょこ手直しはするかもしれませんが、とりあえずこれで完成です。
9章まではギャグ路線で進んできましたが、ラストはかなりシリアス系、しかも完全小説になってしまいました。さらにゲーム内の設定とかなり変わってますが、ゲーム中では明かされなかった部分とかも結構あったので、僕なりにちょっと作り変えてみました。でも、なんかタークスのキャラと違ってるし、やっぱり僕はギャグ系のほうが合ってるかな(^^;
これは書くのに15時間、いや20時間ぐらいかかったかなあ…ゲームやってた時間より多いです(^^; でも書いてて結構楽しかったし、やってみてよかったと思います。しかし、パーティの役割がはっきり分かれましたね。ツォンがまとめ役、イリーナがツッコミ役、そしてレノがボケ役、と(^^; ルードは無口さを出すために、ほとんどしゃべらせませんでした。ただ最後の「……仕事だからだ」のセリフは、最初から決めてました。そのためにあまりしゃべらせなかったというのもあります。
途中やる気を失いかけたときもありましたが、みなさまのコメントに励まされ、無事完結することができました。感想など書いてくださった方、本当にどうもありがとうございました(^^)
なんかFFと全く関係ないネタもたくさん出てきて、暴走してばかりでしたが、楽しんでいただけたでしょうか?ではでは、最後まで読んでいただいて本当にどうもありがとうございました!また機会があれば、お会いしましょう!!