平素より東京都生コンクリート工業組合の事業活動に格別のご理解、ご協力をいただき厚くお礼申し上げます。
 顧みれば、東京都生コンクリート品質管理監査会議は平成10年に発足し、以来、中立・公正な監査を行うために第三者機関による全受審工場に対しての立入検査の実施、監査の透明性を高めるために全受審工場の監査結果の個別開示など、改善を重ねてまいりました。当工業組合は、引き続き同会議の指導のもと生コンクリート工場の品質管理監査体制の強化と品質確保を継続して推進してまいります。
 昨年は平成から令和へと新しい時代が幕を開け、新天皇即位の礼をはじめ、G
20サミットやアジア初の開催となったラグビーワールドカップなど国際的な催しが多数行われ、国内は大いに盛り上がりました。また東京2020大会に向け、新国立競技場をはじめとする数々の競技施設及び選手村の完成や競技を観戦される方々を迎えるためのホテル、商業施設など、また交通インフラの整備も進めてきました。

 しかし一方で、北海道胆振東部地震や新潟・山形地震、九州北部豪雨や関東・東北を襲った台風15号、19号による風水害など、地域を問わず全国にわたって自然災害が立て続けに起こりました。これらの被害の復旧、復興には多くの時間と労力を要することから、国土強靭化対策の重要性の認識がますます高まっており、昨年12月の閣議で事業規模26兆円に上る「安心と成長の未来を拓く総合経済政策」が決定され、国土強靭化等にも兆円が充てられました。
 当工業組合は、国土強靭化対策や社会資本整備のために必要不可欠な生コンクリートの供給者の責務として、需要家の皆様へ生コンクリートを安定供給するとともに品質管理の向上への取組みを推進してまいります。
 今後とも東京都生コンクリート工業組合及び組合員工場の品質管理への取り組みと品質管理監査制度へのご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。

東京都生コンクリート工業組合 理事長

 吉 野 友 康