希望の力

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第三章 過去の思いで

第二話 夢の中で……

孤独に歩く豊錐、そこは地平線が見える場所である。何分か歩くと町が見え、その町に
入るとにぎやかだった。今まで歩いていた孤独の大地とはまったく違っているように感じ
取れた。そして豊錐はこの町にひとつだけある、六階建ての宿屋に向かった。
「ここかなあ。モーレが言っていた場所は」
建物を見て言った。そして豊錐は扉を押した。一階のロビーの椅子にモーレは座っていた。
豊錐はゆっくりとモーレの居る方に歩いていった。
「よう、豊錐」
「あれ、ゲノンは?一緒に行動してたはずじゃあ」
「あぁ。あいつなら今カード買いに行ったよ」
「またあんなにたくさん使ったのかよー」
「あいつまったく魔物を生き物と考えてないからな」
「もしかしてすべて魔物のために使ったのか」
「ああそうだ」
「ああそうだじゃないだろう。お前はそんなゲノンを見て止ようともしないのか。」
「止めて何とかなるような奴か」
「確かにそうだな」
そこにゲノンが現れた。
「誰の話してたの」
「さあねー。誰の話しというわけでもないよな」
「あー確かに誰は人に使うものだな」
モーレがあせりながら相槌をいれた。
「じゃあ何を話してたの」
ゲノンが豊錐に鋭く問うように言う。
「カードの話しをしてたんだけど」
「ふーんそれで」
「ただそれだけなんだけど……何か」
「カードのどのような話しをしてたんだ」
「魔物を石みたいな物と考えいるなーと」
「誰がだ」
「お前が」
豊錐がゲノンの方を向いて言った。
「そんな事が悪い事か」
「ああとっても悪い事だ。魔物たちは俺らと同じこの世に生きている生物だ。むやみに殺してはいけないと俺は思う。だってそうだろ、命はたった一つしか普通ないんだし。理由も無く必要外に殺したらかわいそうだろう。」
「分かった、分かったから今度から考える。からもうやめろ。」
「本当にか?うそじゃ無いだろうな」
豊錐が深く追求する。
「ああ本当だ」
「わかったと口で言っているだけだろう。お前の場合は」
モーレがにらめつけながらゲノンに強い口調で言う。
「俺の負けだ、悪かった。お前らに話していた内容を聞いた俺が馬鹿だった。」
「わかれば良い」
豊錐が椅子から立ちながら
「じゃあ行こうか。封印を解きに」
その時、後ろからひの光が豊錐を照らしていた。

日差しが豊錐の顔に差し込める。その光によって目を覚まして、時計を見て豊錐は叫んだ
「遅刻だー」
豊錐は急いで学校の行く用意をして出ていった。あの夢を忘れて……

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