2回路2接点同軸リレーの製作(Mar 31, 2009)

MRF429を4個使うSSPAの入出力リレーを製作する。
過去OMRONのLY-4シリーズで製作した同軸リレーは144MHz帯でも問題のない動作を示していた。
ここでは秋葉原の鈴商より購入した松下電工のリレーAR1021を使ってみた。
このAR1020はLY-4の様にリレー内にリード線を使用せず可動接点がシーソー状に動く構造になっている。
したがってLY-4よりはハイフレまで安定に使えるだろうと、以前130MHz用同軸リレーを製作したが、思った程にf特が伸びなかった。
配線材料が1.6mmのスズメッキで経路長も若干長い事が災いしたと思われ、今回はリン青銅片で行った。
これにより144MHzバンドまでSWR=1を得ている。
このリレーは切り替え時間が早く(30ms以下)フルブレークインにも対応できる。
写真は製作した2回路2接点の同軸リレー。コネクタはHPAへの入力用はBNCを使用し、他はすべてMコネとした。リレーAR1020/SP2-DC12V。
AR1020の側面に見えるリン青銅板がシーソー型の可動接点片で、中央がコモンで長手方向にMake接点とBreak接点がある。これが両側面に組み込まれている。
一見すると相当ハイフレまで使えそうな感じがするが、周辺の引き回しに注意しないと中々f特が伸びない。


Case:TAKACHI TD5-8-3N
CN:M-BR & BNC
DC:Mold DC-Jack
Relay:AR1020/SP2-DC12V/Matsushita
Wire=リン青銅片・テフロン線(HPA Input)
SWR=1 at 145MHz


あとがき
2回路2接点の同軸リレーはリニアアンプの入出力切替でそれぞれにタイミングが揃い便利である。
AR1020はデータシートによれば最大切替時間が30msとなっている。リレーの切替時間としても早い部類に入ると思われる。また騒音も少ないのでCWのブレークインには好都合。
今回の製作はMRF429x4のSSPA用で、内部にCMカプラーを挿入しFWD/REF電力を見ようと目論んだが、スペースとルートの関係で断念した。写真のDC-JACK横に穴が2個見えるが、その名残である。