R-390A/URRの3rd Mixer不良と電源マイクロSW不良修理(Sep 17, 2011)
 朝まで良好に受信できていたR-390A、午後電源を入れたらウンともスンとも言わない。
 状況を観察すると・・・。

@ANTをつないでも離してもオーディオ出力に変化なし。
ARF-GAINの上げ下げでオーディオ出力のノイズレベルが上下する。
BそのノイズはいわゆるRFかIF段のサーマルノイズ。
CAF-GAINの上下でABのノイズは上下する。
DBFOオンでBFO-PITCHを上下させるとオーディオ出力のノイズビートが上下均等に変化する。
E3rdIF段以降の真空管を揺すると何らかのノイズを発生する。

・・・ざっとこのような状況。
 一番利得のあるANT入力が何も反応しない状況を見ると、周波数変換が死んでいる可能性がある。その要因としては素通りを含めミキサ動作不良か局部発振器の不良・・・いや後者なら素通りで何らかのノイズが後段に伝わる筈・・・。
 それで真空管ヒーターの灯り具合を確認していくと3rdミキサV204/6C4のヒーター消え冷たい。そこで予備球の6C4(Toshiba)を投入すると見事に復活。当該6C4(GE)のヒーター(3番・4番)をテスターで当たると完璧に断線であった(写真右)。

過去のヒーター断履歴・・・@RT510:CurrentRegulator、AV503/6BA6W:3rdIF
 写真左はフロントパネルを外したR-390A。真空管の交換には不要だが、FUNCTION-SW(電源・モード)に機械連動する電源開閉マイクロSWを復旧させるためにパネルを外した。
 写真右は3rd Mixer V204/6C4(奥側)とその周辺の様子。手前は2nd Mixer V203/6C4。




 写真左はマイクロSWのクローズアップ(黒い四角)。接点が溶着して復帰せず、FUNCTION-SWで電源オフできなかった。
 ビス4本でしっかりと固定されているため、フロントパネルを叩く程度ではなかなか復帰できない。
 そこで取り外してから小槌やドライバーの柄で根気良く叩くと復帰する。復帰後は接点を整えるため通電せず機械的にオンオフを数十〜数百回繰り返す。
 写真右はR-390Aを取り外したラックとその周辺の様子。朝までは鳴っていたのに午後電源を入れると可笑しい・・・実に不思議で面白い。
 周辺にはRACALのTRA3755、51S-1B。KWM-2/2Aがあり、左上の丸型同軸SWでANT切替を行っている。また自局オンエア時にはANT系にATTが挿入されレベル規制がかかり過大入力を抑えている。




R-390A/URR関連Webサイト

 1.R-390A/URRにプロダクト検波器を組み込む
 2.R-390A/URRの電解コンデンサ補修について(Aug 16, 2007)
 3.R-390A/URR用お勧めキャビネット
 4.R-390A/URRの1stMixer不良修理(Dec 19, 2011)