Cushcraft R7000/MN7000の修理(Jul 6〜. 2014)
1996年に購入し、1998年9月台風に倒壊(名古屋市守山区大森)。そして数年前に自宅裏(静岡市清水区)で細々と仮設状態にあったCushcraftoのR7000。
アパマンハムのメインアンテナとしてButternutのHF-6Vの後を継いだものだったが、ややトップヘビーなためか屋根馬が腰砕けとなり、ステーをとっていたトラップ下部が折れ曲がってしまった。
その後自宅へ持ち帰り寝かせてあったが、トラップを修理して受信用に裏庭に仮設していた。
工房専用のアンテナが無いので、工房の6mマストトップに移設し、MFJ-998RTとのコンビネーションで使ってみたくなった。
ところがアンテナアナライザをつないでみるとSWRは高く、共振点が見つからない。
期せずしてその原因調査と復旧作業が始まった。
写真は工房の6mマストに設置したR7000の雄姿。ただしマッチングネットワーク(MN7000)は調査のために取り外している。

R7000から取り外したMN7000。
上部のラグはアンテナエレメントへ、下部ラグは接地回路へ、中央のネジ端子はラジアルへ接続される。

MN7000の内部。
右のコイルはテフロン同軸ケーブルをフェライトトロイダルコアに巻いたフロートバラン。
左はカーボニール鉄トロイダルコアに巻いた4:1トランス。
周辺に高圧コンデンサやディスチャージ用のRFCが見える。

左はMN7000の回路図。
R7000の取扱説明書には回路図が無かったため、ネット上で見つけた回路図を書き直してモノ。

アンテナアナライザをつないでMN7000の特性を診ている様子。
トランスの変換比が分からなかったが、抵抗値を変えてみるとZ比4:1と判明。
しかし上記回路図に示す様に集中定数のコンデンサの影響で、7や10MHz辺りではf特(SWR悪化)を示す。
ところが測定中、ケースを叩いたり押したりすると全体にSWRが悪化し、共振点が見出せなくなった。


バランで使用しているテフロン同軸のシールド側の半田付け処理が甘く、写真の様に4:1トランス側が半断状態だった。
もう少しまともな半田付けを期待したいのだが・・・。
シールド部分に十分な半田を流し復旧させた。
シールド側の接続が断になると共振点を失い、7MHzで聴く受信レベルは数10dB以上低下する(IC-780のノイズレベルを超えない場合がある)。

参考サイト・・Cushcraft R7000をMFJ-998RTで補完する