5月1日(水) 走行二日目(ウスリスク−ナホトカ,327.42km
 AM8:00に叩き起こされる。一昨日は深酒。昨日は朝帰りとここ二日、睡眠時間が足りていない。眠い。
 ウスリスクのスタート地点で歓迎セレモニーが開催される。が、挨拶だけという昨年と比較して簡素なものであった。
 AM10:00スタートとなる。が、ブリーフィングが行われなかった。CP1の位置すらわからずスタートとなる。昨日の混乱で、スタッフも大変なようだ。
 
 ウスリスクをスタートすると、コースはフラットダートになる。天気もよく、快走することができる。途中、写真を撮ったりしながら走行を楽しむ。このころには寝不足であったことも忘れていた。
 
 CP1の手前で、見覚えのある草原地帯に出る。やはりここも春が早く訪れているようで、昨年に比較して緑が濃い。しばらく遊ぶ。
 この草原地帯を通過するということは、ロシアンラリー名物の、通称『森橋』を通過することになるはず。今年はどのようになっているかと興味津々であったが、朽ち果ててしまっていた。しかし、地元の人が石を入れたようで、バンピーではあるが、走行にはそんなに支障のない状態に改善されていた。
 
CP1からCP2は舗装路のみの走行であった。風景を楽しみつつ、一気に走りきる。
 
 CP2から先は林道ツーリングコースに変わる。ここまでアクセル全開で走ってきていたので、気分転換にもなり、楽しみながら走行する。
 そんな感じでのんびり走っていたので、当然ながら(いつもながら)後ろのほうを走っていたのだが、川のほとりでエントラントがたむろしているところに出る。川の増水が激しくて、渡ることができないので、スタッフが新ルートを探している間の待ち時間であるとの事。
 見ればロシア人エントラントがこの川渡りに失敗して水没。水抜き作業をしている。よってたかって作業していたが、水没した当人も、援助している面々も、みな一様に楽しそうである。
 ロシア人エントラントの姿を見ていて思うことは、水没しても、パンクしても、高速ダートでぶっ飛んでも、常に楽しそうにリカバリー作業をしている。トラブルも楽しむべきものなのだなと感心させられる。
 
 新ルートが見つかったということで再スタートする。しかし水量の多い川はその後も続き、エントラント同士協力しながら渡る。
 しかし、水量が多すぎて2輪は渡れない川が再び現れる。エスケープルートもないところでどうなるのかなと思っていたが、久々に『カマズの渡し』が登場する。バイクをロシアの大型トラック,“カマズ”に積み込んで川を渡す。実に豪快なやり方である。
 さて、自分も渡るかとバイクのところに戻るが・・・バイクが無いッ! こんなところで盗難も有り得ないだろうと思いつつ、川の対岸を見やると、そこにバイクがあった。『カマズの渡し』を見物している間に積み込まれて、渡されてしまっていたのである。単身カマズに乗り込んで川を渡る。
 
 その後も林道ツーリングが続く。ややガレた林道であるが、無理せず慎重に走れば楽しい。
しかし新ルート以降、コースをロストしてしまっていた。一本道なので問題ないかと走り続けていたが、さすがに心配になってくる。止まって後続を待っていると、#34前田さんが追いついてくる。現在地を尋ねると、この辺りだと教えてもらうことができた。前田さんはICOを装着されており、その正確さに感心する。私はこれまでずっと、橋や建物といったランドマークをもとに、頭の中で距離補正をしてきていたが、これを目の当たりにすると、ICOのありがたさを思い知る。来年は装着してみるかな。
またここで、走行中に落とした予備のタイヤチューブを前田さんから渡される。前田さん、ありがとうございました。
 
 CP3から先は見慣れたナホトカまでの舗装路。一気にゴールまで走りきり、日没と同時ぐらいにナホトカ港に到着する。
 昨夜は朝帰りで整備ができなかったので、到着後早速に整備を開始。いつもより入念にバイクのチェックする。そのため晩飯は食いそびれてしまった。でも明日以降の走行に支障が出るよりはましである。ビール3缶空けて寝入る。