神護寺
第二十三番
寺名 神護寺
山号 高雄山
宗派 高野山真言宗
所在地 京都市右京区
SPOT
楼門

神護寺は日本屈指の紅葉の名所「高雄」にある。
混むのは予想していたが、紅葉を待って出かけた。
日本の二大仏教の開祖である最澄と空海。それぞれの最盛期の舞台となった寺である。

三尾の紅葉(写真のギャラリ−)もご覧ください。


Snap shot
高雄橋
清滝川にかかる丹塗りの橋を渡ると神護寺の参道である。
硯石
空海が神護寺で修行をしていたとき、嵯峨天皇が空海に「金剛定寺」の門額を書くよう勅使を送った。その時清滝川が増水していて勅使が渡ることができなかった。空海は、この石を硯石として,筆に墨を含ませ空に向かって字を書いた。墨は飛び散って,はるか向こうの金剛定寺の門額の文字として表れたという。豪快な話し。「金剛定寺」は今はない。
石段
約350段。向こうに見えるのが楼門。
この人混みもすごい。
本日のお出迎え
楼門をくぐると元気な若者の声、京都市立高雄中学のみなさん。明るさに釣られて、少額ながら義捐金を出したら、右隅のようなラミネ−ト加工した押し花の栞を頂いた。チラシに「皆さんの気持ちが誰かの幸せになるのです」と書かれていた。
楼門の内側から見たところ 書院
鐘楼
日本三名鐘の一つ。
詞書は橘広相、八韻の銘1首は菅原是善、書は藤原敏行と、当時の三絶による銘が刻まれていることから、「三絶の鐘」と言う。
毘沙門堂と五大堂
毘沙門堂 大師堂 重要文化財
弘法大師住房跡
金堂
本尊の薬師如来立像は国宝。写真家土門拳が「第一等の名品」と讃えるというので期待して行ったが、堂内はあまりにも薄暗く良く見ることが出来なかった。堂内は、十二神将等々、東寺を彷彿させる立体曼陀羅である。空海は、この後、東寺を建立している。
多宝塔
少し小高い所にあり、写真に納めるのに難儀する塔。
名物かわらけ投げ
2枚100円。アベックで一杯の高台から場所を譲って貰って、投げて見たが、下を流れる清滝川には、はるかに届かない。
高雄茶屋
参道には2ケ所の休憩所がある。
高雄茶屋のお昼
「もみじセット」2千円。
湯豆腐は豆腐がまだ冷たい、もみじのテンプラは形をとどめていない。山菜ごはんはまずまずながら冷えている。メチャクチャ混んでるから仕方ないのかな?これは期待はずれ。
北山杉
高雄茶屋の庭のはずれにある。
水墨画美術苑 「ギャラリ− 墨」
水墨画美術苑というのが、高山寺から西明寺へ行く途中にある。故田中應吉氏の作品が展示されている2階建てのギャラリ−である。右の写真はギャラリ−の2階テラスから。コ−ヒ−は400円でテラスまで運んでくれる。紅葉の葉が何気なくスプ−ンの隣に添えられてくる。まっ白いお皿に映える。
この景色だけでもすごいが、清滝川が家に向かって流れてくる、うまい具合に、家の下で蛇行するので、床下に流れるような感じ。(写真左下の黒い所が川)西明寺の鐘が響いてくる(観光客が撞くので途絶えることはない)。小川の流れる音も心地よい。それ以外の音は聞こえない。一陣の風が吹くと黄葉がいくつも落ちる、川からの風でゆっくり落ちる。日の光で、まるで金箔が舞うように光り輝く。こんな素晴らしい借景に恵まれた所はない。しばし時を忘れて..。他に客も居なかったし、テラスは喫煙OKなのがうれしい。現在は奥様とご子息が運営されている。この家を買った時には、たくさんの木があって景色は見えなかったが全部伐採したとのこと。すごいところを買いましたよ..と言われていたが、本当にすごい所だ。お二人とも、来館者との会話を楽しんでおられるようだ。菩提樹の栞を買ったが、来たときにあった仏様のデザインのがなくなってた。何気なく言ったのだが、人気なのでもうないかも..探して来ますと奥から持ってきてくれた。良かったです少し残っていました..。本当にうれしそうに言いながら..。
紅葉に負けない温かい心があった。

朱印

五木寛之の一言
今向き合っているものは、すべて別れなければならないのだ。
そこから結局、いまを惜しむ気持ちが生まれ、惜しむ気持ちから悲しむ気持ちが生まれ、悲しむ気持ちから、いとおしむ気持ちが生まれ、そこから万物への愛が生まれてくるからだ。
kazu_sanの一言
菩提樹の栞

水墨画美術苑で販売している。
図柄は、故田中應吉氏の作品から何種類かある。
インドネパ−ルのホンマモノの菩提樹。ご子息の説明によると、故田中應吉氏がなくなる数ヶ月前に、同行して採取したもの。葉を薬品につけて表面を脱色し乾燥させたもの。押し花と違い弾力性がある。ご子息のアイデアらしい。台紙を白地にすると透けて見える。
ホンモノ菩提樹は日本では育たないので、それだけでも珍品。絵で葉が生きて来る。一つ千円。額に入れると立派な贈り物になる。


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