このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(12)
Chateau La Violette 1998
Chateau Lafleur du Roy Cuvee Prestige1998
Le Clocher de Rouget 1998
Chateau Belle-Brise 1998


シャトー・ラ・ヴィオレット 1998 2002年1月12日 

久しぶりのこのコーナーをUPしました。
1998年のポムロールはだんだんと手が出せなくなってきました。
例えば、ペトリュス¥178,000、トロタノワ¥44,500、レグリーズ・クリネ¥53,500・・・・・・(某デパート価格)
すでに1996年の2倍の価格になっています。
まだ飲んでいない1998年のヴィユー・シャトー・セルタンは¥26,500です。ひえ〜〜〜。
こんな価格が付いていいのでしょうか。

それならば安くて美味い1998年のポムロールを探そうではないでしょうか。
このヴィオレット1998年はその一つでしょう。
上手く探せば¥3,000台を切って見つけられます。

さて、
明るいルビー色です。
赤系のフルーツを中心に、きのこ、トリュフなどの土っぽい香りがあります。
凝縮感に欠けますが、マイルドでミディアムです。
錚々たるグレート1998ポムロールの仲間には入れませんがチャーミングなワインです。

私の希望としては価格はもう少し高くなってもいいんですが、その分もっと凝縮感のあるワインを造ってほしいですね。
せっかく良好なロケーションにあるんですから。


シャトー・ラフルール・デュ・ロワ・キュヴェ・プレスティージュ 1998 2002年1月27日 

久しぶりに濃いメルロを飲みたくなりました。
手頃な価格で濃いメルロで1998年を探していたところ、ありました、ありました。
ラフルール・デュ・ロワの特別キュヴェの1998年が。
以前、この1997年を飲んだところ印象が強かったので、行きつけのワイン・ショップに
「1998年が入ってきたら是非教えて〜〜。」と頼んでいました。

待ちきれずに3週間後に飲むことにしました。
暗いルビー色。
驚くほど複雑な香りがあります。様々な要素が感じ取られます。
まず第一にスパイス。このワインは古典的な感じがします。
そして、ミネラル、燻した香り、なめし革や獣臭。
さらに甘い花の芳香が広がります。(蝋梅や沈丁花のような)
時間が経つとタール。
これだけ香りの要素が感じられるのは珍しいです。

果実の甘さはそれほど強くなくどちらかと言えばドライで、ふくよかさがあり、
そして充分に偉大さが感じ取られます。長期熟成もOKでしょう。(ミディアム〜フル・ボディ)

紛れもなくいいワインです。う〜む。幸せ。

プロフィール
面積4haのうち、0.6haの樹齢45年のメルロ100%使用。
醗酵温度30℃ マセラシオン20日間(ポンピング・オーバー液循環2〜3回/日を10日間)
マロ後ステンレスタンクで2ヶ月、バリックで15ヶ月熟成。(新樽50%、澱引き8回)
ファイニングは卵白を使用。ノン・フィルター。
フリーラン・ジュースのみ使用。

このワインを買える店 トム・ギャルソン 0725-45-0424(電話の方が確実です。)


ル・クロシェ・ド・ルジェ 1998 2002年2月3日 

今日のポムロールはセカンドワインです。
最近はよっぽどいいポムロールでなければ気が進まなくなってしまいました。
(大変な事です。破産しそうです。)
「シャトー・ルジェのセカンド・ワイン?気が進まないな、、、」と思うはずなんですが、
前回、グラン・ヴァンのシャトー・ルジェ1998を飲んで感動した事がありますので、
このセカンドもちょっとは期待できそうです。

価格は非常に手頃で、¥2,000台の前半で買うことができます。
この価格を考慮すればすごくお買い得でしょう。
安酒にありがちなアルコールのツーンと来るのが無く、非常にバランスが取れています。
偉大な要素は当然ながら感じられませんが違和感なくスムーズに喉を通ります。
(JPムエックスのポムロール・レゼルヴ〔昔のペトリュスのラベルをモチーフしたもの〕¥2,800)よりは
遥かにこっちのほうが美味いです。

このセカンド・ワインはこの年、1998年が最初のヴィンテージです。
そうなんです。だからグラン・ヴァンのシャトー・ジェの品質が1998年より抜群に上がったのです。!!


シャトー・ベル・ブリーズ 1998 2002年2月7日 

非常に高価なワインの登場です。このワインの存在を知ったのはかれこれもう5年以上も前になります。
ネット・サーフィンの最中、ロンドンのワイン業者のリストを見ているうちに、
やたら高いポムロール・ワインがありました。なぜこんなに高いのか解かりませんでした。
パーカーが高得点付けている訳でもないし、生産量も滅茶苦茶少ない訳でもないし、、、。
そして翌年日本の市場にも登場しました。1993年で小売価格¥25,000でした。
「ひぇ〜〜〜。手が出ない。」全く何も情報が無くあまりにも冒険すぎて結局買わずじまいでした。
そして、一昨年まだこの1993年が市場に残っており、(そりゃあ、そうですよね。)ワイン会用に買って飲んでみました。
そのときの印象は、、、錚々たるワインの後に飲んでしまったせいで印象がかすれてしまいました。

そして、本日、運良く偉大な1998年に出会いました。

嬉しい限りです。こんなワインが飲めるなんて、、、。ドキドキ、、、。
?????
「えっ?嘘〜〜〜。こんなん???」
今まで飲んだ偉大なポムロール1998年と比べる程にもありません。
残念です。並酒です。はずれです。
私は基本的にはポムロールのワインは批判しませんが、この価格(たぶん小売価格を付けると¥25,000位)では
批判せざるを得ません。

地元の人の話によると元々の蔵出し価格が高いようです。
(1990年に新しい所有者に替わって以来。)

頑張ってくださいネ。オーナー殿。


どっかのワイン会で

シャトー・ブルーヌフ1986 2002年2月10日 

そんなに偉大なポムロールではないですが、このブルーヌフ1986年は上手く熟成しています。
ピメントなどのスパイス、湿った土、熟成味があります。
果実味は少し欠けますが、やや古典的なポムロールを感じさせます。
ドライ・フィニッシュ。

シャトー・レグリーズ・クリネ1977 2002年2月10日 

こんなワインを出すなんて、なんとも渋いセレクトをする主催者です。
香りからは酸が強い感じがします。
果実味は少ないもののまだまだこのワインは素敵です。
劣化は感じさせません。ポムロールのテロワールを感じさせます。

シャトー・ラトゥール・ア・ポムロール1970 2002年2月10日 

少し枯れた味です。酸も強く感じられます。果実味もちょっと欠けて、ちょっとマテリゼかな?

シャトー・ネナン1982 2002年2月10日 

偉大な1982年としては軽い感じです。確かにこの頃のネナンはこんな感じです。
乾燥したハーブの香りがあり、バランスは非常に良く、まとまっています。

シャトー・ル・パン1991 2002年2月10日 

久しぶりのル・パンです。しかも1991年は初体験です。
ペトリュスもラフルールもトロタノワも生産されなかった超オフです。
ちょっと閉じ気味で(寒いせいもあるのかな?)本領発揮はしないものの、
ル・パンにしてはル・パンらしくないような感じです。
時間が経つとチョコレート風味も出てきて愛らしいワインになってきました。

シャトー・トロタノワ1982 2002年2月10日 

偉大なトロタノワにしてはちょっと軽かったなあ。


最近は若くて強いポムロールばっかり飲んでいるので熟成したポムロールに対して
ちょっと辛口評価だったかもしれません。

では、また次号にて。



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