このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(16)
Fugue de Nenin 1998
Chateau Canterauze 1998
Vieux Chateau Cloquet 1996
Chateau Franc Maillet 1999


フューグ・ド・ネナン 1998 2002年5月15日 

シャトー・ネナンはご存知のように1997年に所有者が変り、品質が著しく向上しました。
1998年のネナンは感激したワインの1つです。
こんな特出したシャトー・ネナンのセカンド・ワインも間違いないだろう、という期待のもとで抜栓しました。

紫がかった暗いルビー色です。濃いですね。良さそうです。
黒系の果実、鉱物、スパイスなどの香りがあります。
味は、凄いですね。セカンド・ワインとは思わせないほど、収斂性があります。
グラン・ヴァンである兄のシャトー・ネナンに比べて、こちらはわんぱく小僧みたいな感じがします。
まだ落ち着きが無く、エレガントな知性で劣るようですが、この兄弟はそっくりです。

このセカンド・ワインはひょっとして、ラフルールのセカンド・ワイン、パンセ・ド・ラフルールに次ぐワインかもしれません。
文字通りポムロールのセカンド・ワインとしてBEST2にランクされるかもしれません。
(そんなランク付けした人は過去にいたかどうかわかりませんが。)

時間とともに樽からのヨーグルトを連想させる香ばしい香りが出てきました。
ミディアム・ボディで完成度の高いセカンド・ワインです。

価格は某ネット・ショップで¥3,480です。お買い得ですね。


シャトー・カントローズ 1998 2002年5月24日 

シャトー・カントローズは殆ど知られていないポムロールの一つですが、ワイナートで紹介されてから
日本でも注目されているシャトーのひとつです。
それでも日本では見たことはありません。

ここサンテミリオンのテラスのあるレストラン、ル・ブションのワインリストを眺めていると
このワインが載っていました。1998年で105.5ユーロ。レストランでこの価格ですから高くはないですね。

前日のお昼にランチを食べに来たところこのワインがリストにあるのを知り、
「明日の晩、来るから1本置いといて。」と頼んでおきました。

そして、当日、ギャルソンは忘れずに覚えてくれてました。



若々しい、華々しい、派手しさこそありませんが、何とも言えない魅惑的な香りが特徴です。
幾分、早く熟成した感じがあるものの均整がとれたワインです。
今飲んでも十分おいしく、喉をスイスイ通ります。
タンニンも固くなく、疲れることなく非常に楽しめるワインです。

プロフィールは
0.7ha、メルロ90%、カベルネ・フラン10%。

シャトー・ラフルール1997&パンセ・ド・ラフルール1996 2002年6月1日 

帰国後、とんでもない集まりが待ってました。
先ずワインは、ゴッセNV、クレ・ド・セラン/ニコラ・ジョリ1983、そして
熟したブルゴーニュ、ボンヌ・マール/クレーユ・ダユ1976、NSG.ラヴィエール/シャルル・ノエラ1976、
ミュジニー/J.ドルーアン1989
ポムロールの若い強烈なワインに慣れてしまった体にはこの熟成したブルゴーニュは何とも言えないほど、
癒し系で情緒深いワインでした。どれもが素晴らしい。
そして遅れてきた人たちの為にゴッセ・セレブリス1995で乾杯後、白、ピュリニー・フォラティエール/ドーヴネ1997、そして再び今度はボルドーへと。
パンセ・ド・ラフルール1996
メルロ100%のセカンド・ワイン。複雑味、フィネスも長く高級感がある。
その後、オーゾンヌ1987、ラフィット1978、そして
ラフルール1997
最初は鉛筆の香りがあり、時間と共にエキゾティックに変貌する。さすが偉大なワイン。
デザートワインは品種名忘れたがツイント・ウンブレヒトのヴァンダンジュ・タルティヴ1986で締め。
ご満悦。


ヴィユー・シャトー・クロッケ 1996 2002年6月2日 

ボルドー空港で見つけた、日本では(たぶん)売っていないポムロールです。(17.53ユーロ)
畑は国道89号線近くにあり、(現在はシャトー・ル・ムーランに売られて存在しないと思うのですが、、)
砂質土壌でエレガントなタイプのワインが生まれます。

ポムロールとしては淡い色調、エッジは熟成したオレンジ色が表れています。
フルーツ豊かな香り。抜群にいい香りが出ています。
熟した赤系の果実の香りがあり、ブラインドで出されたのならブルゴーニュと間違えそうです。
柔らかい味、スムース、エレガントで華奢なワインです。
非常に美味しいワインなのですが食べ物と合わせると味にしまりがなくなって、
アルコールが強く感じてしまいます。
全く癖のない料理と合わせた方がいいかもしれません。



価格は日本円に換算すると¥2,000程度ですからリーズナブルなポムロールワインです。

シャトー・ヴィユー・マイエ 1998 etc 2002年6月6日 

おもてなしのポムロール・ワインは何にしようか。。。
一緒に飲んだお二人はカリフォルニアワインの超エキスパート。
一人はアメリカ人でカリフルニアのワイン・ショップ勤務中の男性、もう一人は6年間、同じショップで勤務されていた日本人の女性。
相当、強烈なワインを出さないと満足してもらえない。と選んだのが、
シャトー・ヴィユー・マイエ1998、シャトー・オザンナ1999。そしてちょっと熟成したクロ・デュ・ヴィユー・プラトー・セルタン1989。


シャトー・ヴィユー・マイエ1998は4ヶ月ぶりに飲みましたが、これはびっくり仰天。
少しぐらいはおとなしくなっているのかな?って思ってましたが、大間違い。
更にパワー・アップしていました。強烈なタンニンです。もちろんそれに伴い(黒系の)果実味も豊富です。
これには日頃濃いカリフォルニアワインを飲んでいるお二人も「ナイス・セレクト!」と絶賛してくれました。
次のシャトー・オザンナが少し印象が薄れてしまいました。
シャトー・ヴィユー・マイエ1998は当サイトの2001年MVP2位に選びましたが、
この日飲んだ感じでは、堂々1位になってもおかしくないでしょう。
クロ・デュ・ヴィユー・プラトー・セルタン1989もいい感じで熟成中です。
まだまだ上り坂のようです。2つの濃いワインの後でもしっかりとした主張性があります。


シャトー・フラン・マイエ 1999 2002年6月15日 

シャトー・フラン・マイエも近年品質が向上したワインです。
プロフィールはメルロ80%、カベルネ・フラン20%、樹齢25年、面積5.6haです。

透明感のある暗いルビー色。強烈な紫色はありません。
まだ十分にタンニンが溶け合っていないような感じで、オークの風味が強調されています。
ミディアム〜フル・ボディ。
心地よいタンニンと果実味。どちらかと言えば渋味が口中に残るドライ・フィニッシュ。
全体的には非常にうまくまとまっています。
1999年はなかなか「当たりのワイン」に当たらないのですが、これは「当たり」です。
普段、若い赤ワインを飲む場合でも強烈なチーズは食べません。ワインの味が変ってしまうからです。
いつもミモレットをあてにしているのですが、フラン・マイエと非常に良く合います。


このフラン・マイエ1999はボルドー好きで、かつ若いワインが好みな方には申し分何でしょう。


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