このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。
最近飲んだポムロールワイン(22)
Ch.Gazin 2000
Vieux Chateau Certan 2000
Ch.l'Angelus 1966
Ch.Certan Giraud 1961
シャトー・ガザン 2000 2002年12月30日 |
シャトー・ガザンはペトリュスの隣に位置し、しかも昔は畑の一部をペトリュスに譲渡した事もありました。
そのガザンもペトリュスと同じようにラベル一部が光ります。(全く意味不明ですが・・笑)
この2000年ガザンは黒のイメージがします。
黒に近いルビー色。
口に含むと一瞬、「これってポムロール?」と疑いたくなるようなワインです。
バローロのようなイメージがあって「まだ、飲んではいけない!」と今にも叱られそうです。
ボルドーワインをハード・ロックに喩えるとこのガザンはヘヴィ・メタルです。
ふてぶてしい程に重々しく固く閉じこもっています。
黒すぐりやタールの風味のあるシャトー・ガザン2000の唯一の欠点を挙げるなら、
エレガントさに欠ける点でしょう。
裏ラベルの情報によると2000年ガザンは
67,427本の生産量で、メルロ85%、カベルネ・ソーヴィニヨン12%、カベルネ・フラン3%の構成です。
ヴィユー・シャトー・セルタン 2000 2003年1月1日 |
2003年に初めて口にした記念すべく最初のポムロールです。
ヴィユー・シャトー・セルタン2000年。偉大なワインです。
今ではポムロールのトップ・シャトーに首座し、
同時に価格も以前と比べると高価になり、なかなか手が届かない存在になってきました。
ちなみにこの2000年は¥14,000位です。
1990年以降のヴィンテージは何故か飲む機会が無く、久し振りの若いヴィユー・シャトー・セルタンです。
偉大な2000年の例に漏れず暗い色調で紫色の強いルビー色です。
前項のガザン程の黒いイメージは強くなく、プラムを主になめし革のような動物的な香と燻香そして
ちょっと今風かなと想わせるヨーグルト風味も少々感じられます。
飲み口も良く、意外や意外とスムーズにぐいぐい喉を通ります。
気高さも十分感じられ、飲んでいて「さすが!ヴィユー・シャトー・セルタン!」と感激するワインです。
除夜の鐘が鳴り終えない頃に開け、1時間も経たない間に空けてしまったワインでした。
今年は是非、訪問したいシャトーです。
シャトー・ランジェリュス 1966 2003年1月1日 |
おやおや?このワインはサンテミリオンでは・・・・・
と思われる方もいらっしゃると思いますが正真正銘のポムロール・ワインです。
ポムロールにもこの名前のワインが存在するのを知ったのは数年前ですが、
確信が取れるまでにはENCYCLOPEDIA OF POMEROL WINE(ポムロール大百科)には掲載しませんでした。
このワインは東京の某古酒専門輸入業者のリストにあり、Ch.l'Angelus
1966 375ml Pomerolと書かれてありました。
その下にはサンテミリオンのランジェリュスもあったので、間違っていないか電話で確認してみました。
「あの〜〜〜すいませ〜〜ん。これって本当にポムロールでしょうか?」
「はい。そうです。念のために現物を見ますね。・・・・・・・・・間違いございません。ポムロールです。」
「そうですか。でもハーフで66年、生きてますかね?」
「以前、飲んでみました。それなりの味ですが、大丈夫です。」
「では、ラベルの一番きれいなものを1本送ってください。」
本来ならば液面の高い物を送ってください。というのが常識ですが、これも悲しい宿命かな・・・
それが、このラベルです。
何やら男女が祈りを捧げているようです。
そうなんです。angelusとは(朝、昼、晩の)お告げのお祈りと言う意味なんです。
さて、問題の味ですが、十分生きてました。
金属的な味や乾燥したハーブのような味もありますが、結構いい感じのワインです。
偉大なシャトーではなく、しかもハーフボトルで37年経ったと思えば良く頑張ったワインです。
コルクの状態も良く、上部は染みも無くきれいです。保存も良かったのでしょう。
現在、このシャトー・ランジェリュスはポムロールには存在しません。
名前がシャトー・ラトゥアンに改名されました。
ラベルのデザインは同じように男女がお祈りしています。
ポムロールの西部にあり、現在、面積3haでメルロ80%、カベルネ・フラン20%の栽培品種割合、
樹齢は50年です。
キュヴェ・レミーというスペシャル・キュヴェ造られているようですが、
残念ながら飲んだことはありません。
シャトー・セルタン・ジロー 1961 2003年1月1日 |
お正月元旦の夜のワインもポムロールで行きましょう!(気合が入っています。笑。)
数日前セラーの中を物色していると、あれ?こんなものがあったんだ〜。
ゆっくりと取り出して見ると、大変な事になっていました。
コルクがプカプカと浮いているではありませんか!
確かこのワインは海外で購入し空輸したものなんですが、
発送する時縦箱に入れられ当然ワインも真っ直ぐに立てられて送られてきたものです。
原因はこれです。
長い間ワインを寝かせていると当然コルクにはかなりの水分を含んできます。
それが短期間(1日間でも命取りになる事もあります。)立てられると、当然コルクが収縮してきます。
水分を多く含んでるほど収縮するスピードが速くなってきます。
古酒を抜栓し、そのコルクを数日間置いておくと縮んでいることに気が付いた経験もあるかと思います。
昔、小さい頃母親と一緒にGパン(当時はジーンズなんかとは言わなかった。)を買いに言った時に
母親が「洗濯すると縮むからちょっと大きめのを選びなさい。」と言われた記憶があります。
それと全くの同じ理由です。え?ちょっと違いますか?そうですか・・・。
さて、問題のワインですが、
濁りはありません。色は透き通っています。
悪臭もありません。何とか飲めます。
コルクは落ちていたものの液漏れはありませんでした。キャップシールで何とか遮断されてたのが救いだったのでしょう。
金属的な味も強く、決して楽しいワインではありませんでしたが、
嫁と二人で飲み干しました。
新年会で飲んだワイン 2003年1月3日 |
MMC VIPメンバーのMさん宅で新年会が開催されました。
出てきたワインはこれまた凄いワインのオン・パレード。
正月早々こんなワイン飲んでいたら罰があたりそうな・・・いやお正月だから許してもらえるのかな。
写真はその一部です。主なワインは
モンラッシェLL1988、ムルソー・コント・ラフォン1999、ムルソー・コシュ・デュリ1999、
ラ・ターシュ1988、ポマール・トロワ・フォロ・ルロワ2000、イケム1993など。
そしてポムロールは
ル・パン1993
エキゾチックなアタックで大物感が感じられる。時間とともにミルキーな味わい。(H氏)
クロ・レグリーズ1970
熟成の極み。やや鉄っぽい味。(H氏)
ル・ボン・パストゥール1982
王道をゆっくりと歩く王者ペトリュスのように堂々とした風格が感じられる。
さすがである。
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