このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(23)
Ch.Tour Robert 1999
Ch. La Conseillante 2000
Ch. Taillefer 1997
Ch.L'Enclos Haut Mazeyres 1997


シャトー・トゥール・ロベール 1999 2003年1月23日 

トゥール・ロベールも非常に注目していたポムロールです。
しかしながら、なかなか見つけることが出来なく、今回たまたま楽天市場のショップで見つけました。
常日頃、楽天市場でポムロールで検索しチェックしていたのですがこのポムロールだけは何故かヒットしなかったのです。
GOOGLEで TOUR ROBERT で検索していると、何と楽天市場で販売されている頁があるではありませんか!!
少々興奮気味で頁を開くと「おお!!1999で¥2,700。安い!!」
思わず1ケース買うところでしたが、「だめだめ。こんな衝動買いするから金欠病になるんだ。」と思い直し、
とりあえず2本買ってみました。

到着したその日はコンセイヤント2000を飲む予定でしたが、箱を開けて見ると、「おお!これこれ!間違いない!」
待つ事はできません。結局またもや無謀とも言えるテイスティングです。

さすがにこの日は大阪も寒く、届いたワインは冷たいワインです。
非常に濃い色をしています。
冷たいながらも第一印象は「これは。いい!!」

そしてまたもや無謀とも言えるシャンブル。ぬるま湯に漬けて温度を上げます。
それでもなかなか開いてくれません。
黒のイメージのポムロールです。
ドライでタニックなワイン。
強靭で頑固。黒すぐりやブラック・ペッパーの香があります。


ここでプロフィール。
面積4.7ha。メルロ70%、カベルネ・フラン30%。土壌は砂利質で地価層はクラス・ド・フェール。
16-18ヶ月の樽熟。

2003年版のGUIDE HACHETTEではクー・ド・クール(Coup de Coeur)の★★です。
これは1999年のポムロールでは4銘柄しかありません。(ペトリュス、トロタノワ、ポモー、そしてこのトゥール・ロベールです。)
4.7haのうち1.2ha(生産量500ケース)がこのトゥール・ロベールの名前でリリースされているようです。

時間が経ってもなかなか開いてくれません。
相変わらず閉じこもっています。少しだけ甘味が感じられてきました。
もう1本は暖かくなった春頃に飲んでみましょう。
もっといいワインになっているかもしれません。


シャトー・ラ・コンセイヤント 2000 2003年1月24日 

このワインを家で、しかも一人で飲むのはなんて勿体無い事でしょうか。
ついつい構えてしまいます。
小売価格で¥16,500〜¥20,000というとんでもない価格です。
さすがにコンディションも万全にと、部屋の温度を13℃から18℃で上げシャンブルさせます。

そして抜栓。おや?コルクが短いですね。50mm弱です。
これはガザン2000と同じ長さ、ヴィユー・シャトー・セルタンの54mm、
ル・ボン・パストゥール2000の55mmより短いコルクです。

色は・・・濃くないですね。グラスに注いでいる時点でそれ程濃くない事がわかります。
紫のルビーレッド。
パーカー96-98点のワインにしては、凝縮度に欠けるかもしれません。
黒いイメージでなく、赤と黒の中間です。
オークの燻し香、レッド・カラント、プラムなどの赤系のベリーの要素が支配しています。
口中では滑らかで非常にエレガントな果実味適度な酸とタンニンがあります。
やはろトップ・シャトーとしての気品さが感じられます。

が、パーカー96-98点のワインとしては軽過ぎます。
その高得点によって付けられた法外的な価格には納得できません。
ちなみにワイン・スペクテーターでは89-91点です。
こちらの評価の方が正しい評価です。

パーカーの高得点のために法外的な価格が付けられている2000年ボルドーには
良く注意して購入しましょう。


シャトー・タイユフェール 1997 2003年2月11日 

ポムロールが¥1,000!!
ここまでくると激怒!の世界です。
大阪の某百貨店のワイン祭で見つけたポムロールです。
名酒事典では小売価格¥6,000です。それがたったの¥1,000。
一体どうなっているんでしょうかね。ラベル汚れでもないし、吹いた形跡もないし、
3本限りでしたので処分価格だったのでしょう。
それにしてもこの価格で売られているのを知ったら生産者は私以上に激怒する事でしょう。きっと。

シャトー・タイユフェールはポムロールの南端にある大きなシャトーです。
過去、一度だけ飲んだことがあったのですが、「それなりのワインでした。」
昨年の6月、チャリに乗ってこの辺りをうろうろしていると休日にも関わらず丁寧に畑仕事をしている人達がいました。
「どこのシャトーですか?」と尋ねると西側に指を差したところには大きなシャトー、タイユフェールがありました。
「へ〜。あのタイユフェールがこんなに丁寧にやってるんだあ。」と感心しました。
「きっと最近のヴィンテージはいいワインになっているに違いない。」と確信しました。
案の定、シャトー・タイユフェール1999年はデカンター誌で★★★★Highly recommended に選ばれているではありませんか。

さてこの1997年は以前の非凡なタイユフェールのようです。
香は比較的に弱めで、ベリー系統の香が感じられず土やシナモンなどが微かに感じ取られます。
やはり地味なワインです。
悪くはないのですが色気に欠けるワインですね。

この年のワインは忘れましょう。そして1999年以降のタイユフェールに出会ったら、
きっと新たな感動を与えてくれるかもしれません。乞うご期待を!!


シャトー・ランクロ・オー・マゼイル 1997 2003年2月18日 

さて、本日も安いポムロールを見つけました。しかも飲んだ事のないポムロールです。
と言っても新しいシャトーでもなんでもなく、10年程前から日本でも販売されていたポムロールです。
このシャトー・ランクロ・オー・マゼイルはネゴシアンのカルヴェ社のロゴが入ったものと、そうでないものと2種類あるようです。

上のラベルがシャトー・オリジナル・ラベルで下がカルヴェ社のラベルのワインです。
中身は違うんでしょうか?
それは解かりませんが、いずれにせよ上のラベルの方が美味しそうに見えますよね。



色合いは淡い色で紫の色調はなし。
透明感があり、スリーズのようなチャーミングな赤いベリー系の香に、少し枯れ葉や腐葉土、ハーブ、土。
エレガントなワインですが、少し気になる甘さが感じられます。
シャプタリの甘さかもしれません。
価格は¥2,200で売られていましたから、文句なく機嫌よく楽しめるポムロールです。(笑)

プロフィール
カルヴェ社のサイトを参考。
メルロ75%、カベルネ・フラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%・・・(うーむ。合計100%にならない・・・)
除除し破砕したあと32℃で醗酵。マセラシオン4週間。ポンピング・オーバー2回/日。
熟成は樽とタンク。

オリジナル・ラベルのプロフィール
面積10ha。樹齢30年。メルロ80%、カベルネ・フラン15%、マルベック4%。
マセラシン20日間。樽熟100%。(うち新樽30%) 18ヶ月。


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