このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(47)
Chateau la Croix du Casse 2005
Chateau la Commanderie de Mazeyres 2001
Chateau la Croix de Gay 2006
Chateau Franc-Maillet Cuvee Jean Baptiste 2006


シャトー・ラ・クロワ・デュ・カス 2005 2009年3月14日

1995年より(故)ジャン・ミッシェル・アルコートとミッシェル・ロランによって
評価の高まったシャトーです。
それまでは地味で目立たないポムロールでした。

品質の割には値段もそう高くなく、気軽にちょっといいポムロールを飲みたいときにお勧めです。

時々時間があればワインショップを回って新しいポムロールを探しているのですが、
ラベルが変わっていましたので宿命の如く(笑)買ってみました。



あまり管理のよさそうなショップではなかったのでちょっと心配だったのですが、
案の定、
2005年というまだ若いワインでありながらコルクの半分以上にワインが染みています。
やはり管理の悪さが伺えます。



少しオレンジがかったガーネット色。
最初にお餅を焼いたような香ばしい樽香があるがすぐに消える。
タンニンを感じる香り。少しタールっぽい。

ドライなタンニン。若さはあまり感じられない。
熟成が早いようである。

本来あるはずべきのみずみずしい果実味に欠けているようである
終わりもドライ・フィニッシュ。

もともとしっかりとした酒質のワインですから、受けたダメージは少ないようです。

ma note : 86?

大阪市の中央区にあるショップで購入。
ここのセラーに陳列されている高級ワインはほとんどのものが日光によってラベルが色褪せています。


シャトー・ラ・コマンドリー・ド・マゼイル 2001 2009年3月20日

所有者のヴィニョーブル・クレマン・ファヤは1957年に設立され、
サンテミリオンにシャト・ラ・ドミニク、オー・メドックにシャトー・クレマン・ピションを所有しています。
ポムロールには2つのシャトーを所有しており、一つがシャトー・プリュール・ド・ラ・コマンドリー、
そしてこのシャトー・ラ・コマンドリー・ド・マゼイルです。

「マゼイル Mazeyres」と名前の付くポムロールは非常に多く、セカンド・ワインを含めると
実に9銘柄も存在します。自分でも混乱する時があります。

◆◆ テクニカル ◆◆
面積:9.5ha
土壌:深い砂利に褐色の砂。地下層は砂と砂利。
栽培密度:6,000本/ha
平均樹齢:40年
品種:メルロ55% カベルネ・フラン45%
剪定:ドゥブル・ギヨ
収穫:手作業、バスケットで運ぶ
選別:収穫時と収穫後に選果台を使用して行う
醗酵:パーセル毎に70hlの温度調整機能付きのステンレスタンクを使用。
    ロング・マセラシオン(25-35日間)ミクロ・オキシジェナシオンは注意深く行う
マロラクティック醗酵:ほとんど新樽で行う
熟成:新樽率30-50%で15-18ヶ月間
清澄:卵白



黒いルビー色。濃い色。
焦がした香りのあとに土、スパイス、黒いフルーツの香り。
カシスや黒胡椒、ブランクカラント、ミネラル・・・
タンニンはドライ。
味よりも香りのほうが断然良い。

ma note : 86


シャトー・ラ・クロワ・ド・ゲ 2006 2009年4月4日

1477年から同じファミリーが所有してるシャトーです。
現在はアラン・レイノーとシャンタル・ルブルトンが管理しています。

このワインは品質の割には価格は非常にリーズナブルです。



透明感のあるルビー。紫よりも赤が強い。
ベリー系の香り。ブルゴーニュのような・・・

甘い・・・愛らしい味わい・・・チャーミング・・・
やや軽いが、プチ・ラ・フルール・ペトリュスのようなイメージ・・・

ミディアム・ボディで余韻にアルコールがピリッと来るが、
それはそれでアクセントとなって心地よい。

素直でいいポムロールです。

ma note : 89


シャトー・フラン・マイエ・キュヴェ・ジャン・バティスト 2006 2009年4月24日

2006年のボルドーが随分お買い得になってきました。
為替レートの変動、そして不況でワインが売れなくなってきたのが起因しているようです。

また、2006年ボルドーは一部の極上銘柄を除き、プリムール価格より安くなってしまいました。
さらに、業者が在庫処分する為、原価割れで販売しているところもちらほら見受けます。

2006年ボルドーは2005年と比べても遜色はありません。
特に中堅どころのシャトーは価格も安くて「買い」だと思います。

このシャトー・フラン・マイエ・キュヴェ・ジャン・バティストは6,000円で売られても全く問題の無いクオリティーがあるのに、
3,600円で買えるとは本当に嬉しい限りですね。

シャトー・フラン・マイエは1919年から現在のアルパン・ファミリーが所有しています。
キュヴェ・ジャン・バティストはシャトー・ヴァランドローのオーナー、ジャン・リュック・テュヌヴァンとのコラボで
1997年からリリースされました。

5.6haの畑の一部、0.7haから年間3,600本が生産されます。
(メルロ90%、カベルネ・フラン10%)
エブルジョナージュ(摘芽)、エフュイヤージュ(除葉)、アンネルブマン(樹の間に雑草を生やし、葡萄の苗と雑草の間で競争させ、
葡萄の収穫量を軽減させる。)などの畑仕事を取り入れ、醗酵・熟成の時に徹底した温度管理・・など改善をもたらしました。
(熟成:メルロはバリック(新樽100%) カベルネ・フランはキューヴを使用。



紫がかった暗いルビー。
オイリーでタールの香。黒を中心としたフルーツの香。
タンニンが甘すぎず、バランス良い。
剛と柔のバランスが取れ骨格もしっかりとしている。
通人向けのポムロール。
飲み慣れた人にはもってこい。

ma note : 89-91


Issue 46へ Issue 48へ
BACK CLOSE INDEX HOME

Copyrights (C) 2001〜2009  All Rights Reserved