このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン(50)
Chateau Moulinet 2005
Chateau Chantalouette 2006
Chateau Pomeaux 2000
Chateau Moulinet 2006


シャトー・ムリネ 2005 2009年8月2日

シャトー・ムリネはポムロールの10本指に入る広大なシャトーですが、
品質は今ひとつぱっとしない感じでした。

2004年から栽培と醸造のコンサルタントとしてドニ・デュラントー氏を迎え入れら、
品質が抜群に良くなりました。

ドニ・デュラントー氏と言えば、そうです。シャトー・レグリーズ・クリネのオーナーです。
2005年のレグリーズ・クリネがワイン・アドヴォケイト誌で満点の100点付けられたとあれば、
このシャトー・ムリネにも当然期待が寄せられてしまいます。

詳細はこの頁に書いていますが、品種の割合が少し違うようです。
メルロ60%、カベルネ・フラン30%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%とありますが、
他の文献ではこれはセカンド・ワインのクロ・サン・タンヌ(Clos Sainte-Anne)の品種構成であり、
グラン・ヴァンはメルロ80%、カベルネ・フラン20%で、
新樽使用率は100%とあります。



黒い!!
黒いフルーツのコンフィ。カンゾーやなめし革、獣香、タール。
やわな果実味でななく、タンニンやその他の成分がガーンっと押し寄せて来ます。
非常に男性的なワインです。
時間が経つとバニラっぽさが出てきます。
フルボディで今飲むには辛い感じがします。
このワインに求めるのは、もう少しの上品さや優雅さでしょうか。
そうすればもっと良くなりそうです。
期待したいポムロールです。
また、5,000円以下で買えるこの品質はお買い得だと言えます。

ma note : 90


シャトー・シャタルエット 2006 2009年8月14日

シャトー・ド・サルはポムロールで最も広大な畑を所有しています。
畑の面積は47.5ha。敷地面積になると、なんと90haにも及びます。

これはポムロール総面積約800haの約1割強を占めている事になります。
いかにこのシャトーが広いかが理解できるかと思います。
(というよりポムロールの全体の面積が他のアペラシオンい比べて狭いのです。)

テクニカル・データ
樹齢:30年
土壌:(表土)細かい砂利質と砂質 (心土)クラス・ド・フェール
品種:メルロ70%、カベルネ・フラン15%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%
手入れ:伝統的に
剪定:ギヨ・サンプル
栽培:除葉、間引きを行う
収穫:手作業
選果:シャトーにて
マセラシオン:18-22日間
熟成:樽熟成は50%(新樽5%)、タンクで50%で18ヶ月間

シャトー・シャンタルエットはシャトー・ド・サルのセカンド・ワインです。



紫色がかったアズキ色。
ブルーベリーや植物的な香り。
野暮ったい味でもなく最新技術を駆使した味でもなく、
大手シャトーの力量なのかうまくまとまりがある。
当たり障りのないネゴシアン的なワイン。

ma note : 80


シャトー・ポモー 2000 2009年8月30日

シャトー・ポモーは1998年に新しくリリースされたシャトーです。
この畑はもともとはジャン・ミッシェル・ムエックスが所有していたシャトー・ヴィュー・タイユフェールでした。
名前から察知できると思いますが、コミューンの最南端にあるシャトー・タイユフェールの近くに位置します。

小さなグループで所有されるシャトー・ポモーはミッシェル・ロランを招き、
最新設備で醸造されます。

テクニカル・データ
面積:3.78ha
品種:メルロ100%
平均樹齢:40年
土壌:砂利・粘土・クラス・ド・フェール
タイユ:ダブル・ギヨ
醗酵:木製タンク
熟成:新樽100%にて24ヶ月
2000年の瓶詰めは2002年6月に行われました。



ルビー・ガーネット
コルクを抜いた瞬間に芳香が漂います。
かなり薫り高くハーブ、タバコ、オーク、杉、シナモンなど複雑な香りがあります。
ミディアム・ボディですが、苦味、えぐみ、アルコールも強く感じることなく、
非常にバランスが取れ、すいすい喉を通ります。
短時間で1本空いてしまいました。

ma note : 92


シャトー・ムリネ 2006 2009年9月26日

2005年が予想通り良かったので2006年もチャレンジしました。



紫がかったダークルビー。
黒いフルーツの香りと樽の香りがうまくジョイントされたすばらしい香りです。
力強いアタック。それに2005年に欠けていた円やかさ、優雅さが加わったような気がします。
フル・ボディでまだまだ1本空けるのは辛いですが、
ちょっと香辛料の効いた料理や少々辛めの料理にも合います。

このシャトー・ムリネは知名度が低い分価格が非常にリーズナブルで魅力的です。

ma note : 91


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