稼働後8年間の実績
平成29年8月23日
 平成29年7月末を持って稼働後、丸8年を経過した。図1は月別発電量を年度別に並べたものですが、年間発電量は4年目をピークとして7年目迄下降線を辿っており、一見システムの発電能力が低下したように見えますが、今年度は140KW・時に回復しています。即ち年間発電量の変化は年間を通じての日照時間の変動によるもので、太陽電池は正常に動作していると言えます。

 図2に消費量と発電量、図3に売電状況、図4に売電量と売電金額を示しています。

 消費量が4年目(平成24年)から増えています。これは妻の病状が変化し、歩行が出来なくなり、且つ基本的に寝たきりの状態となったため、介護状態が大きく変化し、デーサービスを受ける回数が週3日から1日となりました。この結果、在宅時間が長くなり、その間の冷暖房の使用時間が長くなったためです。この影響が売電量の減少にも現れています。
図1
年間発電量
(KW・時)
1年目 1405
2年目 1466
3年目 1407
4年目 1518
5年目 1470
6年目 1401
7年目 1326
8年目 1400
図2
図3
図4

3稼働後9年間の実績
平成30年8月24日
 平成30年7月末を持って稼働後、丸9年を経過しました。図1から図4に年度別発電量、消費量と発電量、売電状況及び売電量と金額を示します。年間発電量は略平年並みで、稼働できいますが、本年度特筆すべきことが2件ありましたので、以下に示します。

 T.システム事故発生
 昨年10月に始めて事故が発生し半月程システムが停止しました。原因は発電開始を感知するセンサーの不良によるものでした。

 普段は夜明けと共に発電電圧を感知するすると制御盤を立ち上げ、運用が開始されます。しかし、昨年の9月末から10月にかけて、台風などが多くまた夜が明けても薄暗い日が続き、ある日エラーメッセージが表示されていたため、リセットしたところ稼働を始めました。また数日後異なったエラーメッセージが表示され、リセッがーの不良であることが判明しましたが、交換センサーの入手までに1週間以上掛かり、この事故で半月ほど発電を停止する結果となりました。

 状況を見に直ぐ来て貰えましたが、制御部のパッケージ交換が必要と言うことで、パッケージ交換までに1週間以上かかり、その間、発電停止となりました。この結果、通年の10月の平均発電量が93KW・時であるのに対して9年目は僅か49KW・時となっています。(図5参照)

 原因は夜が明けても曇り空のため、スムースに発電が開始されず、0Vと+0V が短時間の間に多数繰り返されたためエラー信号と見なされらためのようです。

 U.今年の異常気象の影響
 今年の梅雨は7月の始めに早々と明け猛暑日の連続記録を更新しました。暑さ(高温)は発電には影響ありませんが晴天が続いたと言う事で、結果的には日照時間が増大したことから169KW・時と過去の最大値より12%程増加しています。(図6参照)
図1
年間発電量
(KW・時)
1年目 1405
2年目 1466
3年目 1407
4年目 1518
5年目 1470
6年目 1401
7年目 1326
8年目 1400
9年目 1403
図2
図3
図4
図5
図6

稼働後10年間の実績
令和元年8月20日
 早いもので令和元年7月末を持って稼働後10年を経過しました。設置後何も手を加えていませんので、、データ的には大きな変化はありませんが、システムとしては一昨年制御系に一度トラブルが発生しましたが、思った以上に安定しています。10年間の定期メンテの契約が切れましたので、5年間の契約更新を致しました。

 図1から図4に10年間の年度別発電量、消費量と発電量、発電量と売電量及び売電量と売電金額を示します。年間の総発電量で見ると、今回は2番目に低い年度でした。近年の猛暑続きで発電量も多いだろうと思いがちですが、発電量はあくまでも日照時間によるものです。一方売電量が多かったのはあまり思い出したくないことですが、妻が長期間入院していたため、不在がちだったことによるものです。

 今回日照時間関連したデータを少し整理してみました。図5は10年間の月ごとの発電量の最大値・最小値・平均値を示したものです。ここで7月の最大値及び最小値は図6の10年間の7月の発電量から分かるように最大値は平成30年であり、最小値は今年元年であることが分かります。昨年は6月末に梅雨が明け、酷暑と言われた晴天に見舞われた年でした。一方今年は7月下旬まで、梅雨が続き連日雨空でした。この2つが日照時間に大きな差をもたらし発電量に大きな差をもたらせています。図7に本年7月の日ごとの発電量を示します。

 図8は売電量と売上額を示したものです。10年間で、21.4万円を売上がありました。

図1 10年間の年度別発電量
雨空
年間発電量
(KW・時)
1年目 1405
2年目 1466
3年目 1407
4年目 1518
5年目 1470
6年目 1401
7年目 1326
8年目 1400
9年目 1403
10年目 1392
図2 10年間の消費量と発電量
図3 1年間の発電量と売電量
図4 10年間の売電量と売電金額
図5 10年間の月別発電量の最大値・最小値・平均値
図6 10年間の7月の発電量
図7 令和1年7月の発電量
図8 売電量と売電金額

稼働後11年目の実績
令和2年9月3日
 令和元年7月末をもって稼働後10年を終了しました。今回より基本的に年単位のデータを下にまとめることにしました。システムは11年間何も変更しておらず、特に異常もなく順調に稼働してくれています。しかし、11年目を迎えた昨年8月に施工主が尋ねてきて、システムの変更の相談に来ました。

 施工主の話では「10年間は余剰電力の買い上げに対して優遇処置が取られて来たが、11年目からこの制度の適用がなくなる。一応買い取りはするが買い取り価格が数分の一となってしまう。バッテリ-を設置し、余剰電力を溜めておけば災害時の停電時にも対応できる。」とのことでした。しかし、バッテリ-の設備投資は百数十万円かかるとのことです。確かにバッテリ-を設置しておくことは災害時に良いことは分かるが、この先10年間に災害に見舞われる確率が低いこと、また10年間で見込まれる余剰電力が設備投資をカバーする程発生するなら別だが、可なりの過剰投資になりそうなので止めることにしました。

 施行当時のことを思い起こしてみるが、「補助金を受けると20年間維持する必要があること。余剰電力は高額で購入して貰えること。」位であまり記憶にありませんが、最終的に制度が決まったのは導入後で高額購入期間が10年間に決まったことなど確認していませんでした。

 図1は年目毎の総発電量及び売電量を示します。発電量は2番目に低いですが、日照時間によるものと思われます。売電量は略平均値です。図2は年目毎の売電量と売電価格をを示します。電気の価格が一定であれば、両者のグラフは相似形であるべきですが、1年目と11年目では売電価格が下がっています。これは買取価格の単価の違いによるものです。1年目は買取価格が1KW=48円に決まったのが12月からで、運用開始の8月から11月までは東電の販売価格相当の1KW=約20円であったためです。一方11年目は高価買取価格の適用が11月で終了したためです。

 図3に11年目の売電量と売電価格を示します。初年目の12月より高価買取価格が適用されましたので、満10年目終了の11月までが適用されていることが分かります。期間満了後、高額の買取は終了するとしても、東電の販売価格相当の価格(約20円/KW)で買い取って貰えるだろうと思っていましたが、約8.5円/KWであることが分かりました。

 結論として言えることは『従来は出来るだけ電力消費量を節約し、東電に買い取って貰うことを心がけてきましたが、今後は節電するのでなく、むしろ余剰電力は消費電力側に廻さないと意味がないことが分かってきました。このためにはバッテリ-に保管と言う事になりますが、先述のように高額な設備投資する意味のないことも分かってきています。今後は余剰電力を東電に吸い取られていくのを傍観するだけとなりそうです。
図1
図2
図3

稼働後12年間の実績
令和3年9月4日
 本年は新年早々のコロナ第3波に続き、春先より第4波、第5波と連続緊急事態宣言下にあり、ホームステイに徹しているため、暫くHP用の題材を求めて散策することが出来ず、久々の更新となります。

 令和2年8月より12年目を迎えました。システムは導入後全く手は加えて居らず、導入当初そのままです。図1に年度別の発電量と売電量を示します。発電量1477KW・時は過去11年間の平均が1423KW・時を若干上回っており、システムとしては正常に動作しています。売電量も略例年通りで、発電量の33%でした。
 
 図2は年目毎の売電量とその売電価格を示しています。売電価格が11年目及び12年目で大きく落ち込んでいるのは以下の理由です。

 本システムは導入時の補助金と余剰電力を東京電力が優遇購入してくれることでした。しかし、導入時に分かっていたことは補助金を受けた場合、20年間使用することのみで、余剰電力購入に関する運用方法は決まっていませんでした。システム稼働後5ヶ月を経過した2008年11月に東電の優遇買取価格48円/KW・時が決定し12月より買い取って貰ってきました。この価格は一般家庭が購入している価格の倍額で、20年間継続されるものと思っていましたが、稼働後10年目の終わり頃、東電の買取価格の優遇処置が10年間であることが判明し、2020年12月より約5分の1の8.5円/KW・時となりました。

 システムに直接関係はありませんが、本年4月に電力の購入先を東電から東京ガスに変更し、太陽光発電の売却先も東京ガスに変更しました。これにより売価は2021年4月より10.5円/KW・時となっています。
 
 図3は12年目の月別の発電量と売電価格を示しています。3月から6月まで売電量の多いのは冷暖房の未使用時期のためです。また売電価格が4月以降大きくなっているのは売電先を東電から東京ガスに変更したためです。


 
 
図1
図2
図3
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