五重塔1
【沿革】

本五重塔は徳川2代将軍秀忠の乳母・正心院日幸尼(岡部局・おかべのつぼね)の発願で建立された関東最古の五重塔です。慶長13年(1608)建立され、その後元禄15年から16年(1702〜1703)にかけて現在位置に移築されています。その後、屋根瓦を中心に改修はおこなわれていますが、全解体改修工事は今回が初めてです。

【初層の仏像】
初層には仏像が祀られています。「南無妙法蓮華教」の御題目を陰刻した宝塔を中央に、向かって左に釈迦如来、右に多宝如来の座像が祀られています。下段には法華経の上行・無辺行・浄行・安立行の4大菩薩が祀られています。

【塔の特徴】
塔の最も重要な心柱が礎石から立ち上がっておらず、初層天井上部梁から立ち上がっていること。
屋根幅が上層部になる程、狭くなっていること。
初層が和様、二層以上が唐様であること。など
五重塔2
和様(初層):垂木が平行に並ぶ(平行垂木)
唐様(二層以上):垂木が放射状に並ぶ(扇垂木)

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