年末恒例の現代用語の基礎知識選「新語流行語大賞」にノミネートされた30語が発表されました。書き出しておきます。
1.エッホエッホ 2.オールドメディア 3.おてつたび 4.オンカジ
5.企業風土 6.教皇選挙 7.緊急銃猟/クマ被害 8.国宝(観た)
9.古古古米 10.7月5日 11.戦後80年/昭和100年
12.卒業証書19.2秒 13.チャッピー 14.チョコミントよりもあ・な・た
15.トランプ関税 16.長袖をください 17.二季 18.ぬい活
19.働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相
20.ビジュイイじゃん 21.ひょうろく 22.物価高 23.フリーランス保護法
24.平成女児 25.ほいたらね 26.麻辣湯 27.ミャクミャク 28.薬膳
29.ラブブ 30.リカバリーウエア
個人的に今年を特徴付ける言葉といえば,「古古古米」,「物価高」,「二季」くらいです。なんとなく届いてきて耳に残っている言葉は,「オンカジ」,「緊急銃猟」,「昭和100年」,「トランプ関税」,「働いて〜〜〜」,「ミャクミャクでしょうか。「卒業証書19.2秒」は,そういう出来事が報道されていたことを思い出させてくれました。後の言葉はほとんど意味不明,状況不明です。特に,新語は皆目見当が付きません。
世間の動きについて行けていないことを思い知らされていますが,このような置いてきぼりは自業自得と受け止めています。
ところで,流行しているという判断はどのようになされているのかが気になります。個人的には,3割以上の人が関わっている状況が流行と認める条件であると勝手に想定しています。その思い込みがどうなのか,AIに尋ねてみました。その返事の概要が以下の通りでした。
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「3割以上なら流行」とは一つの目安にはなりますが,学術的な定義ではありません。流行かどうかは基準値との比較や社会的注目度によって決まります。3割は「多くの人がやっている」と感じやすい心理的ラインである,という理解が近いでしょう。
○社会的な流行の特徴
数値よりも「可視性」:社会的な流行は「どれくらいの人がやっているか」よりも「どれくらい目につくか」で判断されることが多いです。たとえば,街でよく見かける,SNSで頻繁に話題になる,メディアで取り上げられるなど。
臨界質量(critical mass):社会学では「ある程度の割合を超えると一気に広がる」という現象があります。3割はその一つの目安になりやすく,「少数派」から「多数派に近い存在」へと変わる境界線と考えられることがあります。
少数でも流行になる場合:ファッションや言葉の流行は,必ずしも3割に達しなくても「流行」と呼ばれることがあります。たとえば,若者の間で1割程度しか使っていなくても,メディアが取り上げれば「流行語」として認識されることがあります。
社会的承認の影響:「流行」とは単なる数値ではなく,社会的に「これが新しい」「これが人気だ」と認められることによって成立します。つまり,3割以上は「多い」と感じさせる心理的ラインですが,必須条件ではありません。
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流行語になるためには,メディアで取り上げられる状況があることです。そこで,出てくる次の疑問は,メディアが取り上げる条件はどういうものかということです。追いかけるのはそこまでにしておきます。
話を戻すと,3割という境界は何らかの目安として使えそうだということです。人の行動や社会現象における境界を象徴する比喩的な言葉なのです。野球では3割打者という一つの境界が存在しています。味方になるのは2割,敵になるのは2割,どちらでもないのは6割といわれていますが,そこから言えば3割程度は,流行に付き合ってくれるかもしれません。
30個の流行語大賞候補の内,10個が認識できましたが,それは3分の1,つまり3割3分です。私の流行語への関わりが3割であったことは,ただの偶然なのでしょうか。