《楽しみは 嫌な務めの 先にあり》

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 夜中に幼い子どもが不意に目を覚まし,「ママ,どこに行くの? ボクも行く」と起き出してきて,若夫婦はドギマギしたという話があります。行けてる若者,どこに行くのか知りませんが,イケメンとかいう言葉も踊っています。
 ところで,ハンカチ王子やハニカミ王子といった子どもにすり寄るおばさまたちの心象は不思議です。ごく普通の子どもがどうしてこんなにももてはやされているのかと思うから不思議なのであり,今時の子どもとしては普通ではなくなったということのようです。いったい子どもを育ててきた母親であるおばさまたちは,どんな子育てをしていたのかと案じられます。
 ○○王子はある一点で技量的に秀でていることは確かでしょうが,ハンカチとかハニカミといった部分は普通の子どもの姿であり特別扱いする程のものではありません。
 経済界・政界・官界での不祥事,飲酒運転などの世間での事故や事件の情報を突きつけられていると,凛とした大人が少なくなってきたように感じさせられます。一方で,かわいいという個人の世界での価値が世間にまであまりにも蔓延りすぎています。大きく考えると,個人主義という風潮が強まっているといわれている一方で,それに対抗する○○主義が無いために世間はバランスを失っています。世間の風合いは結局のところ人の風情であり,人の心情に偏りがあるということになります。
 社会的知性という概念があります。EQ(Emotional Intelligence Quotient):心の知能指数という理論が発表されて,IQよりもEQという考え方が提唱されています。もしEQって何?と関心を持たれるようでしたら,"EQ Japan"のホームページを参照してみてください。どのような形の知性が必要なのかという目安を整理する参考になることでしょう。
 かつては,幼い頃からの育ちの過程で大人になれば身につけていた最低限の社会的知性は,今では家庭・地域の教育力が衰退したためにあちこちにバグを紛れ込ましているようです。つきあいが狭い暮らしの中では,そのバグは取り立てて不具合を呈さないので気付かれていませんが,ちょっと広いつきあいモードに入ると,不具合が露呈してきます。
 静かなる傍若無人,その自覚症状に早く気付くといいのですが,その契機を与えるのが小言おじさんのあまり楽しくないお務めなのかなと思っています。

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(2007年07月22日号:No.382)