*** 子育て羅針盤 ***

〜 《Ver.88 from No.1135》 〜

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「子育て羅針盤」:第1136号
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[2022/07/11]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第1136号)
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★子育ち12信条★
【第2信条:自分と同じに人を許す!】
《V88:WHO-02》
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《子育ちは 半分ずつの つながりで》

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《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第88版では,子どもが育ちによって身につけていく能力の具体的な形を考えていきます。人間としての複合的な能力を過不足無く獲得しなければなりません。もちろん個性的な能力の伸長は大事ですが,人間としての基礎的な能力のバランスが生きていく基盤になります。能力獲得のペースは子どもそれぞれに違いますが,成人までにはすべての力をそれなりに獲得できるように,側にいる大人がちゃんと導いておくようにしましょう。

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●人は孤独では生きられません。安心のキーワードである「絆」も人とのつながりのことです。この大切なつながりも,すべてのつながりが気持ちの良いものとはなりません。避けたいつながりもあり得ます。さらには,いじめなどの忌避すべきつながりもあるでしょう。その現実を認めると,誰とでも仲良くするということにこだわればつらくなるだけです。つかず離れずの,距離を置いてもいいというつきあい方を覚えた方が楽になります。そう考えると,人から距離を置かれても,お互い様と受け止めることができます。

●人とのつながりがこじれることがあります。こじれたことによる不快感を払拭するために,相手が悪いと思うようになります。精神衛生上の自然な反応でしょう。そうなると,相手が謝ってこなければという条件を振りかざして,修復の踏み出しができなくなります。人とのつながりは基本的にお互い様なのだと考えると,道が拓けてきます。相手を責めるのは半分にして,自分にも半分の責があると認めてみることです。半分までなら,譲歩しても,感じるかもしれない悔しさは大きくないでしょう。大人が取りなしましょう。

●ひところ,キレルという言葉が注目されました。マイナスの感情に過敏に反応して,過剰な行動を引き起こす人が現れてきたので,驚きが強かったのでしょう。どうということのないことなのに過剰反応をされると,付き合いづらくなります。それがまた気に障ることになって,状況は悪い方に動いていきます。売り言葉に買い言葉という弾みがついてしまわないように,深呼吸をして頭を冷却します。たとえ皮肉であっても,気にしなければどうということはありません。こせこせしないで,堂々とした気持ちを育ててましょう。

●自分で自分が思い通りにならないのですから,ましてや人を思い通りに動かすことなどできません。できたとすれば,それは脅しやだましといった尋常ではない手段を使っているはずです。人と思惑が違ったとして,それは誰のせいでもありません。責め合うことではなく,お互いを理解する努力が必要なのです。自分の思惑にこだわり,他を許さないのは身勝手になります。子どもは生きるために身勝手になりますが,ゆっくりと焦らずに,なだめてやりながら,折り合いを付けることを教えてやりましょう。

●怒りや恨み,敵意などを内にこもらせている人は,精神的にも肉体的にも自分自身を傷つけてしまうと,心理学者は認めています。自分を不当に扱った人を許すことは容易ではありません。断固とした対抗措置が必要な場合もありますが,水に流すという対処が有効な場合もあります。単に忘れることではなく,例えば,相手が何をしたのか細かく記したり詳しく話したりし,最後に相手を許してみます。そのことを相手に知らせる必要はありません。大事なことは傷ついた気持ちを表に出すことです。気持ちを捨てることができます。

●自分が不利益になることを我慢します。そうすれば,嘘をついたりだましたりしなくて済みます。一つ嘘をつくと,その嘘を守るために嘘を重ねて身動きがとれなくなります。報道の中でスピー違反を逃れようと暴走して大きな事故を起こすといった事例があります。最初の不利益を引き受ければ軽く済むのが常識です。さらに,人の嫌がることをする,嫌なことを引き受ける気概を示せば,人を生かそうとする思いやりになり,人とつながる絆が結ばれます。損をするバカな自分を許す,そういうときをたまに持ってみましょう。

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☆次号予告☆
【子育ち第3信条:付き合いを絶やさない!】
どうぞお楽しみに!

 もう一人の自分が自分を動かす力を持ったとき,自立の状態に入ります。そこで,自尊心が芽生えてきますが,その支柱役を務めてくれるのが,周りの他者です。親はしっかりと支えてくれますが,他者は冷たい風として自分に吹きかかります。風に震える自分を感じるから,自尊感情が鼓舞されます。寒気を感じて芽吹きのスイッチが入るという生命の動きがあります。自尊感情は我が儘感情ではなく,抑制の利いた我が身大事の感情でなければなりません。効きのよいブレーキがあるから,アクセルを安心して踏み込むことができます。

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★落書き★

 昔,大阪の商家では到来物の甘いお菓子などがあると,下働きの丁稚や小僧に食べさせていたそうです。ケチで知られる大阪の商人がなぜ気前がよかったのでしょう。甘いお菓子が出されたのは,決まって夕食前です。夕食前に甘いものを食べると食欲が減退し,ご飯をあまり食べなくなるからでした。味噌汁も甘い白味噌で薄味にしたものが多かったそうです。近頃の子どもがご飯をあまり食べないのは,甘いものを与えすぎているのでは?

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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
  「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear 
  「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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