*** 子育て羅針盤 ***

〜 《Ver.39 from No.496》 〜

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「子育て羅針盤」:第499号
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[2010/04/26]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第499号)
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★子育ち12権利★
【子どもの第4権利:人と群れる権利!】
《V39:WHERE-02》
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《与えられる権利》
〜自由に集まる権利〜

 《コメント》
 子どもの権利条約・ユニセフ抄訳では,「第15条:結社・集会の自由:子どもは,ほかの人びとと自由に集まって会をつくったり,参加したりすることができます。ただし,安全を守り,きまりに反しないなど,ほかの人に迷惑をかけてはなりません」とあります。今子どもたちは,自由に群れるということができにくくなっているようです。例えば,クラス替えがあったとき,前のクラスの子と遊んでいると,今のクラスの子から爪弾きされるという恐れを抱いています。自分で群れを作れない不自由さを子どもたちに与えていることを,大人は気がついて欲しいものです。

 《群れ遊ぶこと》
 子どもは遊びを通して,群れを作っていきます。学校でも,休み時間に誰と時間を過ごすかが,群れを決めています。スポーツクラブや塾といった形の群れもあります。ただ,その群れは競争という要素が入り込んで,ライバル関係になる場合もあり,気の置けない群れとばかりは言えません。お互いに分かり合える,支え合える,協力し合えるような群れを,いくつか持つようにしましょう。一つしか群れがなかったら,そこにしがみつくために無理をします。複数の群れに入るという自由度を持つこと,いろんな遊び仲間がいること,それが安心を保障してくれます。

 《縦につながらせる》
 保育所や幼稚園から小学校,中学校と,子どもたちは同年齢の群れの中でのみ育てられています。それは集団を保護し教育する側の利便性や効率性のためであり,子育ちの面では必ずしも適切ではありません。子どもは子どもたちの中で育つといわれますが,子どもたちとは異年齢の子どもの群れでなければなりません。同年齢の中では,同じでなければならないというストレスが発生し,小さな違いも忌避されるようになり,いじめに発展しやすくなります。異年齢の中では大きな違いがあるので,違いに対する包容力が育まれ,子どもがのびのびします。

 《礼を守らせる》
 群れは一つの社会になります。社会を維持するためには,一人ひとりのわがままは押さえ込まなければなりません。それぞれが勝手な行動をすれば,群れは壊れてしまいます。少しの我慢をし合うことで,群れとして大きな活動が可能になり,大きな喜びを手にすることができます。一人で遊ぶより皆で遊んだ方が楽しいし,なにより笑顔がたくさん出てきます。笑顔は気心が知れあった仲間の中で生まれるものです。少しの我慢,それが群れの中での礼儀になります。嫌々従うのではなく,そうした方がいいと思うものが礼儀です。親しき仲にも礼儀あり,大事な社会性です。

 《社会性が育つ》
 社会性は,お互いに気持ちよく付き合うことです。そのためには,支配しようとしたり,利用しようとしたりという自分本位な欲望を封じなければなりません。群れの中ではお互いに五分と五分の対等性を維持するようにすれば,良好な関係になります。金の切れ目が縁の切れ目という社会もありますが,それとは一線を画した損得抜きの人間的な群れを持つことが,心穏やかに生きていく条件となります。ただ気をつけておくことは,自由に集まれる群れであること,同時に自由に離れられる群れであること,その柔軟性が求められることです。

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※異年齢の友達の中にいると,もう一人の子どもは,自分自身の育ちを見極めることができるようになります。年上の友達には自分の明日の姿を,年下の友達には自分の昨日の姿を見ることになるからです。自分の育ちとは見えないものです。久しぶりに子どもに会ったひとは,その成長ぶりがよく見えます。ということは,年上の子どもと自分を並べてみることで,年の差の育ちの程度をもう一人の子どもが実感できることになります。成長を意識することが,育ちへの意欲になります。

・・・《子育ては 仲良し群れの 中でこそ》

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☆次号予告☆
【子どもの権利:5.意見を表す権利!】
どうぞお楽しみに!

 子どもが栄養を摂取することで育つように,もう一人の子どもは言葉を身につけることで育っていきます。知恵は言葉の形で蓄えられるのです。育ちには経験という学びが必要ですが,その経験を言葉に表現できたときに,知恵になります。何かしらワクワクする気持ちになったとき,「うれしいね」という言葉を覚えると,気持ちを掴まえることができて,腑に落ちます。逆に言葉にならない気持ちの時には,落ち着きません。考えや思いを言葉にできた時,その時がもう一人の子どもの育ちになるのです。

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★落書き★

 このところ寒暖の差が激しくて,体調を維持するのは大変です。ところで,冷たいものを食べるとお腹が痛くなることがあります。体温は36.5℃程度ですが,身体の働きを助けている各種の酵素は,この温度で最も機能を発揮します。お腹が冷えると酵素の働きが低下し,消化が滞るようになります。そのために,ゴロゴロして痛みが出てきます。温めると痛みは収まるそうです。寒いときには温かな鍋物を食べたくなりますが,冷えた身体を温めるだけではなく,酵素にも都合がよいのでしょうね。

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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
  「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear 
  「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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