□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
[2012/11/19]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第633号)
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
★子育ち12笑顔★
【子育ち第8笑顔:優しい笑顔】
《V49:WHAT-02》
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
《子育ちは 喜び与え 喜んで》
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
私たちの暮らしにはルールがあります。その一つは「ギブ アンド テイク」です。その意味は損得五分五分の公平ということです。さて,この言葉にはもう一つ隠れた知恵が秘められていることに留意しなければなりません。
大事なことは,ギブ,つまり「与えること」が先であるということです。「損して得取れ」と同じ順序です。テイク,取ってから,ギブ,与えるのは鼠小僧の論理です。今,私たちは豊かな暮らしをしていますが,豊かさを実感できないという矛盾に直面しています。私たちを取り巻く豊かさは何でも手に入る,受け取る,自分が享受する豊かさであり,求めれば満たされるものです。つまりテイク(取る)することだけの豊かさです。秘められた知恵に適っていないから,豊かさが実感できないのです。
暮らしの言葉の中に『ありがとう』という美しい言葉があります。しかし,この言葉は好意を受け取る言葉であり,同時に好意を待っている,後出しの言葉でもあります。好意を与える先出しの言葉が必要です。それは『どうぞ』という言葉です。英語のプリーズとは相手を喜ばせるという意味を持っています。人間関係は,この「どうぞ」という言葉で始まります。ありがとうでは始まりません。どうぞとギブして,ありがとうとテイクする。これが社会における暮らしの基本形です。物を受け取ってありがとうというだけの豊かさではなく,どうぞと物を分け与える豊かさ,それが本当の豊かさなのです。
人に好意を与えようとすることが能力の使い方です。「お父さんは今日疲れたから,肩を叩いてくれないか」,そう言えば子どもは喜んで力を発揮するでしょう。子どもは子どもなりに疲れた親に何かしてあげられないかと思っています。子どもが持っている小さな与える豊かさを実現させてやって下さい。
子ども集団の中に入れない子どもが増えてきました。その子を何とか集団の仲間入りさせようと尻を叩くような後押しをしてしまいます。子どもにとってはできないことを無理強いされるのですから,余計に辛い目にあいます。入れない子どもがいたら「どうぞ,一緒に遊ばう」と言える子どもを,大人は育てておかなければなりません。弱いものが強くならなければならないのではなく,弱いままで仲間になれる,それが豊かな社会のありようでしょう。
この節で述べたことは,私たちが子どもを育てようとしているねらいは,疲れた親に構わず勉強する子どもではなく,できることをお互いにしてあげようとする豊かな心根をしつけることだということです。子どもが好意をもってできることを,親の方に向けさせてやって下さい。人に喜んでもらえる喜びを知ることは,人生の大きな財産になります。
人は他人に迷惑を掛けないように暮らします。それは暮らしのブレーキです。でも,ブレーキだけでは社会で生きていくことはできません。思いやりなどの人への奉仕というアクセルが必要です。人に優しい「どうぞ」という好意が,人を結ぶ絆であると思います。
豊かな暮らしを目指して来た社会の中で,一向に満たされた気持ちになれず,捉え所のない苛ついた気分の暮らしになっているようです。モノを取り込む豊かさには,人に優しい豊かさが欠落しています。例えば,お金のために働くという気分が普通のようですが,働くからお金がついてくるという発想が社会のルールなのです。幸せにして貰おうというテイクの利己的な願いではなく,幸せにしてあげようというギブの利他的な願いを持っているから,幸せがやってくるのです。優しい笑顔があるから,幸せな暮らしになることを教えておきましょう。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
☆次号予告☆
【子育ち12笑顔:慈しむ笑顔】
どうぞお楽しみに!
人の弱さを気兼ねさせてしまう社会は,弱い人を生きにくくします。子どもとお年寄りをなんとなく弱い人と思い込んでいるまちは,人が住めるまちではないような気がします。その直感を信じると,弱い人だけが生きる喜びを感じられるのではないかということに行き着くようです。弱いということに生きることを結びつける直感を得たときに,人は幸せを見つける術を会得できるのではないかと思われます。弱い人を慈しむ、お互いに慈しみ合う,それが幸せの姿です。そうなりたいものです。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
★落書き★
スナック菓子にサラダ味というものがあります。おかずとしてのサラダとは似ても似つかぬように思われるのですが,どうなのでしょう? お菓子にサラダの言葉が使われた始まりは,1961年,昭和36年,新潟の亀田製菓が売り出した「サラダホープ」というあられです。サラダ油をあられにかけ,塩味を付けた米菓で,当時サラダ油は高級感があったためにネーミングされました。結果はヒット。その後,サラダと銘打ったスナック菓子が続いたそうです。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear
「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
●掲載記事の著作権は筆者に有り、筆者の許可なく複製・再配信等を行う
ことはできません。事前に上記アドレスまでメールのご一報を下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
●配信の協力を頂いている発行支援システム
◆インターネットの本屋さん『まぐまぐ』= http://www.mag2.com/
登録・解除= http://www.mag2.com/m/0000046251.html
◆メルマ***『melma!』= http://www.melma.com/
登録・解除= http://www.melma.com/backnumber_19737/
◆よりすぐりメルマガサイト『めろんぱん』= http://www.melonpan.net/
登録・解除= http://www.melonpan.net/mag.php?005885
※解除される方は,登録された配信先の解除手続きをして下さい。
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
|