*** 子育ち12章 ***
 

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「第 33-08 章」


『子育ちは 頼り頼られ 生きていて』


【心象33-08:協働経験により望ましい価値観を選ぶ子ども】

 ■子育ち12心象■
『子育ち第8心象』
〜暮らしはお互い様〜

※父と2歳の息子で通路をふさいでいたので,母が「通して」と言うと,父親がどいてくれた。なのに,子どもは「どうぞ〜」と一言…。さすが我が家の王子様。(行く象)

 父親は黙って身を引いて通り道をあけてくれました。冷たい対応ではなく,連れ合いに対するごくありふれた振る舞いです。息子はどこかで見覚えたのでしょうが,「どうぞ」と言葉を添えた行動をしました。大人ぶってみたつもりでしょう。お母さんは「ありがとう」ときちんと受けてあげたのでしょうか? 世渡りの基本は,「どうぞ」と「ありがとう」のセットです。家庭という生活の場で大人として教えておくべきことです。

※先日,急に胃が痛くなったので,小学生の娘に薬持ってきて!と頼んだら,なんと,持ってきたのは頭痛薬。「違う,これは頭の薬や」と言ったら,だってここに書いてあったから…と。娘の持ってきた薬の箱を見ると「胃にやさしい バファリン」と書いてあった。(くるなれ)

 胃が痛くなった親を助けたいという健気な思いが,胃にやさしいという言葉を選ばせました。頭痛薬の副作用として胃が荒れるという事実は,子どもには思いも及ばないことです。子どもは正しい選択をしたつもりですが,通用しませんでした。「だって」という言葉で,自分の判断を主張しています。この後の対応がとても大事になります。薬には副作用があること,それを緩和することが胃にやさしいという意味であることを,学ばせるチャンスです。

※2人目の妊娠で吐きつわりがひどく,毎日トイレにかけこんで,オエっとしていました。すると3歳の息子は,「ママ大丈夫? キゲンが悪いの?」と毎回水を持ってきてくれます。でもママは気分が悪いのよ…。(クロ)

 大好きなママの一大事です。何をしてあげられるか判断して,とにかく水を,と自分にできる行動をしました。ただおろおろするのではなく,ちゃんと対処らしいことができるのは,とても素晴らしいことです。ママに自分がしてもらった経験を思い出したのか,ママが前に水を持ってきてと頼んだことがあったのか,それとも思いついたのか分かりませんが,頼もしいですね。ママを助けることができる,その体験は優しさを育んでいきます。

※もうすぐ4歳の娘の好きな食べ物はお寿司だ。「何のお寿司が好き?」と尋ねると,「おすしの皮がすき」と答えた。皮って?? それはお寿司のネタだ〜。いつも残った寿司飯を食べる母の身になれ!! (くるみママ)

 ネタだけを食べている食事マナーは感心しません。残った寿司飯を食べている母心は分からないではありません。しかし,自分はいいとこ取りをして,母に始末をさせることは,どちらかと言えば下品です。可愛いからわがままに育ててしまうという迷い道は,早く脱した方がいいでしょう。食事は皆が楽しく美味しくいただくものです。子どもといえども,寿司は寿司として味わうことがまっとうな食事のマナーです。誰かが我慢する暮らしは普通ではありません。

※電車好きの息子。でも、園ではデカレンジャーが大流行なので,紙の剣や鉄砲を携えて勇ましく登園! 彼も園では戦闘に明け暮れる日々らしい。ある日の帰宅後,息子がいつものように居間で寝転がりながら,電車を眺めてボソッとつぶやく。「これが落ち着くんだよな〜」。あんたも大変ね。(きよ)

 世間では自分の思い通りに振る舞うわけにはいかず,場の雰囲気に合わせることが要求されます。いわゆる世渡りの術です。親も仕事と趣味の間で切り替えを迫られる日々です。家に帰って好きなことにのめり込んで,ホッとしています。同じように,子どもにも子どもの付き合いの世界があります。落ち着く場を持っていることは,精神衛生上大事なことです。自分の世界を持っていないと,疲れは癒されず,蓄積するからです。緊張と緩和のバランスが健康の元です。




 早寝早起き朝ご飯。全国の青少年育成活動の中で掲げられているテーマです。心身の健康は生きるリズムによって維持されます。規則正しい生活は,堅苦しいものではなく,生きる上で最も適切なものとして人間が備えている機能を最大限に発揮するベースです。生活リズムが乱れると心身がひずみを受けるようになります。特に,よく眠ることです。眠りの間に経験した知恵が脳内で整理されているからです。睡眠不足は頭の中を散らかします。

 研修で長野市を訪ね,善光寺にお参りしてきました。賽銭に5円=御縁をあげました。賽銭は10円ではいけないといわれます。10円=遠縁であるからだそうです。善光寺の山門に登ってきましたが,壁に四国八十八霊場の名札が並べられていました。四国は遠いので,ミニ巡礼路を造っているという説明がありました。ちなみに,八十八とは男の厄年42歳,女の大厄33歳,子どもの厄の13歳を合計した数だそうです。


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